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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 レンジ推移のなか、押し目狙いのロングを想定も、強含む局面ではショートスタンスに


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26380 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 1855.0 -3.0 (-0.16%)
シカゴ日経平均先物 26370 ±0
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。4月の中古住宅販売件数や5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を下回り、景気後退懸念が一段と強まるなかで、投資家のセンチメントを冷ます格好となった。また、低調な小売企業の決算が相次ぐなか、インフレが企業業績を圧迫するとの懸念が売りにつながった。前日の取引終了後に予想を下回る決算を発表し時間外で急落したシスコ・システムズ<CSCO>は、13%を超える下落でハイテク株の重荷となった。S&P500業種別指数は消費者サービス、素材、商業サービス・用品が上昇する一方で、テクノロジー・ハード・機器、運輸、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比変わらずの2万6370円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比160円安の2万6210円で始まり、2万6080円まで売られる場面が見られた。ただし、米国市場の取引開始後に切り返す動きからプラスに転じると、その後は2万6350円~2万6550円辺りでの保ち合いを継続。終盤にかけて2万6560円まで上昇した後は戻り売りに押され、2万6380円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。前日の段階でシスコ・システムズの下落影響は織り込んでいたほか、小売企業の決算に対しても慎重に見ていたことから、米国市場の下落を受けて改めて売りを強めてくる動きは限られそうだ。ナイトセッションで2万6080円まで売られたが、2万6000円を下回らずに底堅い動きを見せたことで、短期的にはショートカバーを誘う動きも意識されそうだ。

 もっとも、NYダウはショートカバーにより下落幅は縮めていたものの、上昇に転じる局面ではカバードコール売りとプット買いが入ってくる状況である。明確な底入れを示す外部環境の変化が見られないようだと、本格的なリバウンドには向かいづらいであろう。そのため、日経225先物は2万6000円接近で押し目狙いのロングの動きを想定しつつも、2万6500円接近など強含む局面においては、戻り売りによるショートスタンスになりそうだ。

 VIX指数は一時33.11まで上昇する場面も見られたが、29.35と30.00を下回って終えた。ひとまずリスク回避姿勢は和らぐ格好となるものの、5日、25日移動平均線が支持線として意識されているため、リバウンド機運は高まりづらいところだろう。

 また、昨日のNT倍率は14.19倍に低下し、一時14.16倍までの調整で25日線を下回り、75日線に接近する局面があった。前日に14.30倍を超えた反動の動きであり、75日線までの調整によりNTロングの巻き戻しは一巡。改めてNTロングを組成する形でのスプレッド狙いの動きが意識されやすい水準となりそうだ。

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