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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アサヒ、テスHD、電通グループ

アサヒ <日足> 「株探」多機能チャートより
■山梨中央銀行 <8360>  972円  +9 円 (+0.9%)  本日終値
 山梨中央銀行<8360>は反発。16日の取引終了後、上限を100万株(発行済み株数の3.12%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。取得期間は5月17日から23年3月24日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主への利益還元を図るという。同時に発表した22年3月期連結決算は、経常利益66億2400万円(前の期比6.3%増)、純利益42億4100万円(同37.2%増)となり、純利益が従来予想の33億円を上振れて着地した。国債など債券償還損や株式償却の減少による経常費用が減少したほか、コア業務純益(除く投資信託解約損益)は増加したことが寄与した。なお、23年3月期の業績予想は、経常利益67億円(前期比1.1%増)、純利益43億円(同1.3%増)を計画している。

■アサヒ <2502>  4,177円  -509 円 (-10.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 アサヒグループホールディングス<2502>が大幅安で3日続落。16日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高4968億6300万円(前年同期比8.8%増)、営業利益90億4400万円(同82.7%減)、純利益43億4600万円(同86.9%減)と大幅減益となったことが嫌気された。日本や欧州でビールなどの販売が回復し売上高は増収となったものの、原材料費が増加したことに加えて、前年同期に固定資産の売却益を計上した反動や国内の生産・物流拠点の再編に伴い減損損失を計上したことなども響いた。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高2兆4500億円(前期比9.6%増)、営業利益2175億円(同2.6%増)、純利益1465億円(同4.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■JKホールディングス <9896>  956円  -77 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 16日に決算を発表。「今期経常は31%減益へ」が嫌気された。
 JKホールディングス <9896> [東証P] が5月16日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比2.5倍の131億円に拡大したが、23年3月期は前期比31.4%減の90億円に落ち込む見通しとなった。
  ⇒⇒JKホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■テスホールディングス <5074>  1,403円  -108 円 (-7.2%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 テスホールディングス<5074>は大幅安で3日ぶりに反落。16日の取引終了後、22年6月期連結業績予想について、売上高を297億9000万円から345億円(前期比0.7%増)へ、営業利益を49億500万円から50億円(同13.7%増)へ、純利益を24億9700万円から25億円(同25.6%増)へ上方修正したが、材料出尽くし感から売られたようだ。エンジニアリング事業において、工事進捗の順調推移や業績に織り込んでいない案件を受注し工事を開始したことが要因としている。また、エネルギーサプライ事業で、太陽光発電所が順調に稼働していることや、電気の小売供給で燃料調整費の上昇分を販売価格に反映したことも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(21年7月~22年3月)決算は、売上高267億800万円(前年同期比3.7%増)、営業利益48億2500万円(同55.2%増)、純利益27億9600万円(同72.2%増)だった。

■バルカー <7995>  2,515円  -185 円 (-6.9%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 16日に決算を発表。「今期経常は7%減益、前期配当増額も今期減配」が嫌気された。
 バルカー <7995> [東証P] が5月16日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比95.8%増の71.9億円に拡大したが、23年3月期は前期比6.9%減の67億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を115円→125円(前の期は95円)に増額し、今期は前期比5円減の120円に減配する方針とした。
  ⇒⇒バルカーの詳しい業績推移表を見る

■電通グループ <4324>  4,415円  -290 円 (-6.2%)  本日終値
 電通グループ<4324>は反落。16日の取引終了後に発表した22年12月期第1四半期(1~3月)の決算では、収益が前年同期比15.6%増の2876億4500万円、営業利益が同41.3%増の407億2200万円と増収増益で着地した。広告領域をはじめ、顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援などを手掛ける高成長領域「CT&T」領域が好調で、セプテーニ・ホールディングス<4293>を連結子会社化したことも業績を押し上げた。ただ、会社側は第2四半期以降を慎重に見ており、増収営業減益の通期見通しを据え置いたことから、これを嫌気した向きの売りが出ているようだ。

■高砂香料工業 <4914>  2,391円  -156 円 (-6.1%)  本日終値
 16日に決算を発表。「今期経常は46%減益、20円減配へ」が嫌気された。
 高砂香料工業 <4914> [東証P] が5月16日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比39.6%増の101億円に拡大したが、23年3月期は前期比45.9%減の55億円に落ち込む見通しとなった。
  ⇒⇒高砂香料工業の詳しい業績推移表を見る

■メルカリ <4385>  2,114円  -91 円 (-4.1%)  本日終値
 日経平均は強調展開を続けているが、一方でグロース市場に上場する旧マザーズ銘柄への売り圧力が強い。きょうは、マザーズ指数が反落し再び5日移動平均線を下回ってきた。市場では「米国でもナスダック市場の弱さが目立っており、世界的にグロース株(成長株)への売り圧力は続いている。きょうは、メルカリ<4385>など旧マザーズ市場の主力株に外国人の売りが目立つ状況だ。マザーズ市場全体をみても個人は買い越している」(ネット証券マーケットアナリスト)とし、個人投資家が外国人売りの受け皿となっている構図がみえてくる。

■大氣社 <1979>  2,951円  -89 円 (-2.9%)  本日終値
 大氣社<1979>が安い。同社は16日取引終了後に決算発表を行い、22年3月期の連結営業利益は前の期比19.3%減の94億2800万円となり、23年3月期の同利益は前期比14.5%増の108億円と2ケタ増益の予想が示された。今期配当は前期比21円増の121円が計画されている。ただ、市場で見込まれていた今期の予想利益130億円前後には未達だった。また、同時に新中期経営計画を発表し25年3月期の経常利益の目標を150億円に設定したが、市場では155億円前後の利益が見込まれていた。

■F&LC <3563>  3,130円  -85 円 (-2.6%)  本日終値
 FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が3日ぶりに反落。SMBC日興証券は16日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は6000円から3100円に見直した。9日に発表した値上げと中国のゼロコロナ政策により国内と海外のスシロー事業の中長期的な業績に不透明感が増したとみている。10月からは創業以来続けてきた一皿100円(税抜き)の看板を下ろす。ただ、くら寿司やはま寿司が協調しない可能性を踏まえると値上げが利益に貢献するのは一筋縄ではいかない、とみている。同社株への投資に当たっては(1)同業のくら寿司とはま寿司による値上げの発表(2)中国のゼロコロナ政策の緩和を確認してからでも遅くはない、と指摘。同証券では、22年9月期の連結営業利益は227億円から168億円(会社予想160億円)に、23年9月期の同利益は275億円から174億円にそれぞれ引き下げている。

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