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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大阪チタ、アダストリア、東電HD

大阪チタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪チタ <5726>  1,499円  +176 円 (+13.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>がいずれも大幅高に買われている。ここ酸化チタンの需要拡大が顕著で、原料鉱石の高騰が目立っている。チタンの主要産出国であるロシアに対する経済制裁の影響も需給逼迫を助長しており、これを背景に両社ともスポンジチタンの国内価格を引き上げるとの観測が強い。株式需給面では空売りを呼び込み、東邦チタは日証金で大幅に売り長となるなど、踏み上げ相場の素地も意識されている。

■アダストリア <2685>  2,203円  +216 円 (+10.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 アダストリア<2685>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は13日取引終了後に、23年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比52.3%増の100億円としていることが好感されているようだ。売上高は同14.1%増の2300億円を見込む。経済が緩やかに正常化に向かうことを前提としており、今期の出退店計画は36店舗の純増(出店95店舗、退店59店舗)を予定している。また、26年2月期の連結売上高目標を2800億円とする中期経営計画をあわせて発表。値引き抑制・高付加価値化や生産コストの最適化で売上総利益率を向上させるほか、販管費の抑制に努めるとしている。

■コシダカHD <2157>  749円  +69 円 (+10.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 コシダカホールディングス<2157>はカイ気配で始まり上昇加速。前日は安く始まったものの下ヒゲ陽線で切り返しており、きょうは一段の上値をうかがう展開にある。カラオケ店を全国でチェーン展開するが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が一巡し、業績は回復色が強い。13日取引終了後に22年8月期業績予想の修正を発表、消費者のリベンジ需要が顕在化するなか、経常利益は従来予想の44億5900万円から53億8000万円(前期は30億9200万円の赤字)に大幅増額しており、これを評価する買いを引き寄せている。

■C&R <4763>  2,183円  +135 円 (+6.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 クリーク・アンド・リバー社<4763>は再び上値追い態勢を強めている。映像やゲーム、Webコンテンツなどの制作代行事業のほか、クリエーターの派遣も手掛け、VR分野における深い知見を武器に、メタバース分野での展開にも注力の構えにある。現在同社が展開するVR住宅展示場は、建築士及び工務店と注文住宅を建てたい人の双方をVR空間で結びつけるというコンセプトで、メタバース戦略の入り口ともなっている。業績も好調で22年2月期営業利益は従来予想から上振れ着地し、前の期比39%増の34億1100万円と高い伸びを達成したが、続く23年2月期も前期比17%増の40億円見通しと2ケタ成長が続く見通し。

■東電HD <9501>  463円  +28 円 (+6.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 東京電力ホールディングス<9501>が活況高の様相をみせている。出来高は既に5000万株を超えており、全上場企業を通じ断トツの商いをこなしている。岸田首相が電力需給の逼迫回避に向け、脱炭素の効果が高い電源として再生可能エネ以外に原発を挙げており、柏崎刈羽原発6号機と7号機の再稼働の思惑が取り沙汰される同社株へのマーケットの関心が高い。市場では「仮に(原発が)稼働しても、賠償特損を抱える同社にとってファンダメンタルズ面から買い進むのは理にかなっていない」(ネット証券アナリスト)という指摘もあるが、それだけに空売りも呼び込んでおり、需給相場へ発展する兆しをみせている。東証信用残は直近データで信用倍率が3.5倍と買い長だが、日証金では買い残が大きく減少する一方、売り残は増加しており、貸借倍率は1.15倍と拮抗している。

■吉野家ホールディングス <9861>  2,399円  +129 円 (+5.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 吉野家ホールディングス<9861>が7日ぶりに急反発。13日の取引終了後に発表した22年2月期の連結営業損益は23億6500万円の黒字(前の期は53億3500万円の赤字)だった。続く23年2月期の同利益は前期比43.8%増の34億円に伸びる見通しとしており、これが好材料視されている。今期はまん延防止等重点措置の解除後に、人流の戻りとともに店内飲食が順次回復する前提のもと、売上高が新型コロナウイルス感染拡大前の20年2月期の水準に回復する見込みだ。原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇が重石となるが、増収効果で吸収する。なお、配当は2期ぶりに復配した前期と同額の10円を継続する方針としている。

■コメダホールディングス <3543>  2,131円  +113 円 (+5.6%)  11:30現在
 コメダホールディングス<3543>が続急伸している。13日の取引終了後、23年2月期の連結決算(国際会計基準)は、最終利益が53億6000万円(前期比8.6%増)になりそうだと発表。これを好材料視する買いが入っている。東日本や西日本エリア、台湾を中心に積極出店を続けるなか、新型コロナウイルス感染症による影響からの業績回復が継続する。売上高は前期比11.1%増の370億円に伸びる計画だ。併せて、年間配当を前期比1円増の52円に増配する方針としたほか、5万株または1億円を上限とする自社株買いの実施を発表したことも好感されている。なお、同時に発表した22年2月期の同利益は49億3400万円(前の期比37.4%増)だった。

■新光電気工業 <6967>  5,680円  +260 円 (+4.8%)  11:30現在
 新光電気工業<6967>が大幅に3日続伸。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を5800円から7000円に引き上げた。同証券では、構造変化でフリップチップ(FC)パッケージの成長が続くとみている。22年3月期の連結営業利益は会社計画680億円(前の期比2.9倍)に対して730億円への増額修正を予想。短期パソコン需要への懸念もあるが、パッケージサイズ大型化により十分に台数減を吸収できるとみている。23年3月期の同利益は950億円、24年3月期は1005億円への増益を見込んでいる。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,750円  +158 円 (+2.8%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸、ここ5000円台半ばで強弱観を対立させているが、足もとは個人投資家などの資金流入が観測され上値指向にある。前日はナスダック総合株価指数が下げ止まり4日ぶりに2%強の反発をみせたことで、米ハイテク株に積極投資する同社株にはポジティブ材料となっている。また、世界的に関心が高まっているメタバース分野にも抜かりなく布石を打っており、直近ではソフトバンクGがビデオゲームのスタートアップである英インプロバブルのメタバース事業に投資したことを、ブルームバーグ通信が報じており、これも株価の刺激材料となっている。

■東京エレクトロン <8035>  56,570円  +880 円 (+1.6%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>が大幅続伸、きょうは一時1600円強の上昇をみせており、前日と合わせた上昇幅は3400円あまりに達した。5万7000円台前半まで水準を切り上げ、25日移動平均線との下方カイ離を急速に縮小させている。半導体関連株は、中国でのスマホ出荷台数減少などを背景に、先行き需要後退に対する懸念から日米株式市場ともに売り優勢の展開を強いられていた。しかし、直近は米長期金利の上昇一服を背景にハイテク株が買い戻される流れとなり、半導体セクターも足もとで風向きに変化が出ている。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>など主力株が軒並み堅調な動きをみせており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.4%の上昇を示していることで、東京市場でも東エレクをはじめ同関連株にプラスの思惑が働いている。

■JTOWER <4485>  7,460円  +110 円 (+1.5%)  11:30現在
 JTOWER<4485>が続伸。13日の取引終了後、5Gで各携帯事業者に割り当てられているミリ波(28GHz帯)に対応した共用無線機の開発に関する契約を締結したと発表しており、これを好感する買いが入っている。今回開発するのは、これまで携帯事業者がそれぞれ設置していた無線機の機能を具備し、4事業者の帯域に対応し共用化した装置。これによって“無線機シェアリング”が実現し、JTOWERの共用無線機を設置する場所では、携帯事業者ごとの無線機の設置が不要になるという。5Gミリ波対応無線機の共用化は業界でも先駆けた取り組みとなり、22年度後半の商用化を目指すとしている。

■ロック・フィールド <2910>  1,470円  +20 円 (+1.4%)  11:30現在
 ロック・フィールド<2910>は7日ぶりに反発。13日の取引終了後、22年4月期の期末配当予想を11円から31円へ増額修正したことが好感されている。今年6月に創業50年を迎えることから、記念配当20円を実施する。年間配当予想は40円になり、前期実績に対しては20円の増配になる予定だ。

■PR TIMES <3922>  2,635円  -700 円 (-21.0%) ストップ安売り気配   11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 PR TIMES<3922>がストップ安ウリ気配。700円安はストップ安となる2635円に張りついている。13日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、営業利益を前期比12.8%減の16億円としており、増収増益トレンド継続を期待した投資家の失望売りを招いているようだ。同社では2025年度を最終年度とする中期経営計画の達成を目指し今期を投資期と位置付けており、サービス利用促進や海外進出に向けた投資を積極化させることが要因。売上高については同22.6%増の59億5000万円の予想で、引き続き増収基調が続く見込み。なお、同時に発表した22年2月期連結決算は、売上高が48億5400万円(前の期単独37億6500万円)、営業利益が18億3400万円(同13億100万円)だった。

■ニューテック <6734>  1,358円  +300 円 (+28.4%) ストップ高   11:30現在
 ニューテック<6734>がストップ高。13日の取引終了後、23年2月期の連結業績は売上高34億2400万円(前期比15.8%増)、経常利益3億9500万円(同33.9%増)になりそうだと発表しており、これが好材料視されている。今期は大学研究機関向けに超大容量ストレージ製品や超高速ストレージ製品などを取り揃え、更に監視カメラやデジタルサイネージ、POSレジ、ファクトリーコンピューターなど、産業用ストレージ製品により、大口案件の獲得とOEM製品の拡大強化を図る方針だ。なお、同時に発表した22年2月期業績は売上高29億5600万円(前の期比5.7%減)、経常利益2億9500万円(同27.0%減)だった。

■エルテス <3967>  1,099円  +150 円 (+15.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 エルテス<3967>が急騰。同社はSNSでの風評被害対策など、ネットリスク管理支援事業を展開するが、大型案件の寄与で業績拡大局面にある。13日取引終了後に発表した23年2月期の業績予想は売上高が前期比49%増の40億円、営業利益は同2.5倍の2億円を見込み、20年2月期以来の過去最高利益更新となる見通し。これを評価する買いを呼び込む形となった。

●ストップ高銘柄
 川崎地質 <4673>  2,921円  +500 円 (+20.7%) ストップ高   11:30現在
 トライステージ <2178>  503円  +80 円 (+18.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 シリコンスタジオ <3907>  1,062円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 Waqoo <4937>  1,105円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 オキサイド <6521>  4,940円  -1,000 円 (-16.8%) ストップ安売り気配   11:30現在
 など、2銘柄

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