【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:しまむら、日産自、日本M&A
日産自 <日足> 「株探」多機能チャートより
多木化学<4025>は急伸。24日の取引終了後、バカマツタケの事業化に向けた「きのこ事業化プロジェクト」に関して、商業生産を可能とする栽培方法を概ね確立したと発表しており、業容拡大期待から買いが入っているようだ。同社は昨年5月に研究栽培設備を増設しており、量産スケールでの生産安定性や生産コストなど課題解決のための検討を行ってきた。今後、この栽培方法において栽培試験を重ね、安定的な生産条件を決定し、2022年度内の試験販売と商業生産設備の着工を目指す。
■しまむら <8227> 10,410円 +170 円 (+1.7%) 11:30現在
しまむら<8227>がしっかり。24日の取引終了後に発表した1月度(21年12月21日~22年1月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比10.7%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。全国各地で強い冷え込みが続いたことで、肌着や靴下、寝具や靴など実用商品の冬物が売り上げを伸ばし、なかでもあったか素材「FIBER HEAT」の肌着や寝具、PB「CLOSSHI」のあったか素材のブーツの売り上げが好調だった。また、ミセス・シニア向け商品やビジネス・フォーマル関連商品の売り上げもコロナ前に近いレベルまで回復した。なお、全店売上高は同10.3%増だった。
■日産自動車 <7201> 605.7円 +5.8 円 (+1.0%) 11:30現在
日産自動車<7201>が全般下げ相場に逆行し、一時15円あまりの上昇をみせ615円まで買われた。世界的に電気自動車(EV)シフトが加速するなか、トヨタ自動車<7203>の新たな電動化戦略が注目を浴びたが、早くからEV分野に経営資源を注ぐ日産自にも今後の展開にマーケットの視線が集まっている。そうしたなか、25日付の日本経済新聞が「日産自と仏ルノー、三菱自動車工業<7211>の日仏連合がEVを中心とした電動車開発に、2026年度までに3兆円を投資する」と報じており、これが材料視されている。また、同紙は「パナソニック<6752>が2023年にもEV用の新型リチウムイオン電池を量産する」とも報じており、これを受けて、リチウムイオン電池の正極材専業メーカーである田中化学研究所<4080>にも投資資金が流入している。
■日本M&A <2127> 1,890円 -217 円 (-10.3%) 11:30現在 東証1部 下落率トップ
日本M&Aセンターホールディングス<2127>が急落。24日の取引終了後、週末28日に予定していた22年3月期第3四半期決算の発表を延期すると発表しており、これが嫌気されているようだ。同社は現在、子会社の売り上げの帰属期間に関して一部不適切な社内報告があった問題について、外部専門家の協力のもと社内調査を実施しているが、この調査の正確性を担保するためには今後も一定の時間を要するとしている。延期後の決算発表予定日は2月14日で、調査結果についても同日までに公表する予定としている。
■オイシックス・ラ・大地 <3182> 2,280円 -248 円 (-9.8%) 11:30現在 東証1部 下落率2位
オイシックス・ラ・大地<3182>が大幅に3日続落し、昨年来安値を更新した。同社は24日取引終了後に、新物流センター「OisixNew海老名ステーション」での移転時トラブルで、「Oisix」及び同センターから出荷を予定していた「ISETAN DOOR」や「d-ミールキット」の常温・冷蔵商品について、利用顧客への欠品や配送遅延・見送りが発生していると発表。これがネガティブ視されているようだ。これにより、キャンセルとなった注文分の利益損失など業績への影響が見込まれ、現在22年3月期の連結業績に与える影響を精査しているという。今後開示すべき事由が発生した場合には速やかに公表するとしている。
■ピー・シー・エー <9629> 1,588円 -121 円 (-7.1%) 11:30現在
ピー・シー・エー<9629>は前日比3.6%高の1770円まで強含んだ後にマイナス圏へ沈み、一転して同5%超の下落となっている。同社は24日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は25億6300万円(前年同期比68.2%増)と発表した。21年12月にサポート終了となった「PCA Xシリーズ」の更新需要が寄与した。なお、通期計画25億8600万円は据え置かれた。今期から「収益認識に関する会計基準」が適用されたため、前年との比較は記載されていない。あわせて、年間配当予想を12円から24円(普通配当13円及び記念配当11円)へ上方修正することも発表した。前期実績は34円で、21年10月1日に1対3の株式分割を行っているため、これを考慮すると前期比で実質38円の増配となる見通し。
■弁護士ドットコム <6027> 4,800円 -290 円 (-5.7%) 11:30現在
弁護士ドットコム<6027>が反落している。午前9時ごろ、同社のWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」が、LayerX(東京都中央区)が提供する「バクラク申請」との連携を開始したと発表したが、全般安のなか好材料視する動きは限定的となっている。今回の提携により、バクラク申請上で契約締結申請を作成し申請が承認されると、あらかじめ定められた署名者に対して自動でクラウドサインが送付されることになる。これにより、申請の完了から契約書発送までのリードタイムがゼロになり、申請者・承認者・契約担当すべての当事者の契約締結コストが大幅に削減されるほか、契約締結状況が申請者・承認者ともにバクラク申請上でリアルタイムに確認できることから「契約書の締結が完了しているかどうか」を契約担当者に確認するコストもゼロになるとしている。
■日経レバ <1570> 13,725円 -585 円 (-4.1%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅反落。一時600円近い下げで1万3715円まで水準を切り下げる場面があった。昨年8月20日につけた安値1万3740円を下回り、約5カ月ぶりに昨年来安値更新となった。売買代金は全市場を通じてトップとなっている。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されている。全体相場はFOMCを前にFRB金融引き締め策に対する懸念からリスク回避の売りがかさんでいるほか、ロシアのウクライナ侵攻に対する警戒感が高まるなか地政学リスクも相場の重荷となっており、日経平均の急落に合わせて日経レバも波乱に見舞われている。
■ニトリホールディングス <9843> 16,775円 -520 円 (-3.0%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>は反落している。24日の取引終了後に発表した1月度(21年12月21日~22年1月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高は前年同月比2.5%増と9カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、全般安のなか好材料視する動きは限定的となっている。テレビCMの効果や「生活応援値下」「生活応援キャンペーン」の実施により、ソファ・マットレスをはじめとした家具や、寝具・寝装品などの売り上げが好調に推移した。なお、全店売上高は同5.6%増だった。
■レーザーテック <6920> 26,285円 -815 円 (-3.0%) 11:30現在
レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など売りに押される展開。ただ、押し目に買い向かう動きも観測され、下値抵抗力を発揮している。前日の欧州株市場が軒並み急落したほか、米国株市場でもNYダウやナスダック総合株価指数が乱高下するなど、リスク回避ムードが強い。ただ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は終値ベースで5日ぶりに反発に転じており、同セクターにはやや売り飽き気分も出ているもようだ。東京市場でも半導体関連の主力株はここにきてヘッジファンドによる空売りも高水準に入っているとみられ、買い戻しによる下支え効果も発現している。
■昭和産業 <2004> 2,653円 -81 円 (-3.0%) 11:30現在
昭和産業<2004>が反落している。24日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を79億円から52億円(前期比31.5%減)へ、純利益を60億円から40億円(同60.5%減)へ下方修正し増益予想から一転して営業減益予想にするとともに、35円を予定していた期末配当予想を30円へ引き下げたことが嫌気されている。売上高は2800億円の従来予想に対して2875億円(同12.3%増)と予想を上回る見通しだが、世界的に旺盛な穀物需要による需給の逼迫により原料穀物相場が高値で推移し続けていることや、為替相場の円安ドル高進行による輸入コストの上昇、菜種原料の油分低下による歩留りの悪化など厳しい状況が続き、急激なコスト上昇をコストダウンで吸収するのが難しいことが利益を押し下げるとしている。なお、年間配当は60円(前期65円)となる予定だ。
■トヨタ自動車 <7203> 2,238円 -40.5 円 (-1.8%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>はやや売りに押されているものの、相対的に底堅さを発揮している。前日の欧州株市場で独、仏など主要国の株価指数が軒並み急落したほか、米国株市場でもNYダウが一時約1100ドルの下落をみせるなど波乱展開をみせた。しかし、終盤は急速に買い戻されたこともあって、東京市場でも同社株をはじめ主力輸出株への売り圧力は限定的なものにとどまっている。同社株は今月18日に2475円の上場来高値をつけるなど年初から上値追い基調を強めたが、その後は全体波乱相場に引きずられ調整局面を余儀なくされていた。しかし、下値では押し目買いが入り25日移動平均線をサポートラインに下値抵抗力を発揮している。前日には、新型コロナウイルスの影響で国内工場の生産停止を、11工場19ラインで26日まで延長すると発表したが、これについては生産台数の減少が限定的なものにとどまる見通しで、株価への影響も限られているようだ。
■バンドー化学 <5195> 870円 -11 円 (-1.3%) 11:30現在
バンドー化学<5195>は反落している。24日の取引終了後、4月1日受注分からコンベヤベルト関連製品などを値上げすると発表したが、全般安のなかこれを好材料視する動きは限定的となっているようだ。値上げ幅は10%。天然ゴムをはじめ合成ゴムなどの石油化学系原材料や運搬周辺製品の原材料である鋼材関連の価格高騰が続いており、企業努力だけで吸収できる水準を超える厳しい状況と判断したという。
■リアルワールド <3691> 1,200円 +198 円 (+19.8%) 11:30現在
リアルワールド<3691>はカイ気配スタートで急反発。前日は5日ぶりに売りに押され一時1000円大台を割り込む場面もあったが、きょうは寄り付きから大口の買い注文が入り、再び上昇トレンドを明示している。同社はWebメディア運営及びデジタルギフトサービスを手掛けている。24日取引終了後、「デジタルギフト」で「Visa e ギフト」とサービス連携を開始することを発表した。Visa e ギフトは世界中のVisa加盟店で決済が可能であり、デジタルギフトの新たな選択先として利用者拡大が見込めるとの思惑が、株価を改めて刺激する格好となっている。
■アイビー化粧品 <4918> 666円 +100 円 (+17.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
アイビー化粧品<4918>がストップ高カイ気配。24日の取引終了後、「JAK阻害剤」の発明について特許査定を受領したと発表しており、これを材料視した買いが膨らんでいる。JAK(ヤヌスキナーゼ)とは、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を担う酵素のことで、この酵素活性を阻害することで疾患の発症や増悪を抑制する方法が近年注目されているという。会社側では、同特許技術を活用できる市場は大きいとしており、今回査定を得られたことは大変有益なこととしている。
●ストップ高銘柄
アイビー化粧品 <4918> 666円 +100 円 (+17.7%) ストップ高買い気配
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース