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【注目】前週末14日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

日立建機 <日足> 「株探」多機能チャートより

■日立建機 <6305>  2,976円 (-609円、-17.0%)

 東証1部の下落率トップ。日立建機 <6305> が急反落。親会社である日立製作所 <6501> は保有する日立建機の株式の約半分を売却する方針を固めた、と複数のメディアが報じた。伊藤忠商事 <8001> と投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却される見通し。売却額は2000億円規模とみられている。日立による株式売却に伴う需給悪化が警戒されたようだ。

■ウエストHD <1407>  3,695円 (-700円、-15.9%) ストップ安

 ウエストホールディングス <1407> [JQ]がストップ安。同社は14日午前9時に、22年8月期第1四半期(9-11月)連結営業利益は4億8300万円(前年同期比72.0%減)と発表した。上期計画39億7800万円(前年同期比18.5%増)に対する進捗率は12.1%、通期計画116億7200万円(前期比15.0%増)に対する進捗率は4.1%。再生可能エネルギー事業において、パワコンを中心に資材の納入が遅れ気味となりつつあるとした。

■メディアドゥ <3678>  3,165円 (-475円、-13.1%)

 東証1部の下落率4位。メディアドゥ <3678> が続急落となり、昨年来安値を更新。同社は13日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3-11月)連結営業利益は22億5000万円(前年同期比4.6%増)、純利益は10億9600万円(同13.3%減)と発表したが、最終減益が嫌気されたようだ。電子書籍流通事業のセグメント利益は前年同期比1.8%減となったが、連結業績の実績は堅調に推移しているとして、通期計画の営業利益30億円(前期比12.6%増)、純利益16億円(同5.3%増)は据え置かれた。

■久光薬 <4530>  3,635円 (-405円、-10.0%)

 東証1部の下落率5位。久光製薬 <4530> が続急落となり、昨年来安値を更新。同社は13日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3-11月)連結営業利益は69億7300万円(前年同期比14.2%減)と発表した。通期計画107億円(前期比0.3%増)に対する進捗率は65.2%。売上原価率の増加に加えて、販売費及び一般管理費の増加が影響した。一方、連結純利益は62億1800万円(前年同期比8.7%増)だった。通期計画99億円(前期比7.0%増)に対する進捗率は62.8%。投資有価証券売却益を計上したためとしている。

■Sansan <4443>  1,794円 (-190円、-9.6%) 一時ストップ安

 東証1部の下落率6位。Sansan <4443> が続急落、一時400円安はストップ安となる1584円まで売られ、昨年来安値を更新した。13日の取引終了後、22年5月期上期(6-11月)の決算を発表し、営業損益が1億3300万円の赤字(前年同期6億8600万円の黒字)となった。通期の営業損益予想が4億5000万~8億円の黒字見通しにあることから、業績の進捗遅れを懸念した売りが膨らんでいるようだ。中長期的な売上高の成長実現に向けた戦略を推し進めたことで、広告宣伝費や人件費が増加したことが要因。売上高については95億7700万円(前年同期比25.4%増)と引き続き高い伸びを示した。また投資有価証券売却益の計上により、純利益は5億7300万円(同47.8%増)と黒字での着地となっている。なお、通期見通しについて会社側では、期初に公表した内容から変更はないとしている。

■メルカリ <4385>  4,765円 (-295円、-5.8%)

 メルカリ <4385> [東証M]が続急落。指数寄与度の大きいマザーズ時価総額トップの同社は5%を超える下げをみせたほか、時価総額第2位のフリー <4478> [東証M]が10%の急落、第3位のビジョナル <4194> [東証M]も5%前後の大幅安となった。14日はマザーズ指数が一時4.5%安と急落する展開で、連日で昨年来安値を更新した。時価は2020年5月初旬以来約1年8ヵ月ぶりの安値水準。13日の米国株市場では金利上昇懸念から高PERの成長株が多いナスダック市場の下げが目立つ状況にあり、これに連動しやすいマザーズ市場にとっても向かい風が強い。個人投資家の参加比率が高い市場で、信用買い残が高水準に積み上がり需給悪が意識されたようだ。一部の銘柄は追い証回避の投げ売りも観測された。

■コシダカHD <2157>  582円 (-35円、-5.7%)

 コシダカホールディングス <2157> が3日続急落。同社は13日取引終了後、22年8月期第1四半期(9-11月)連結営業損益が11億3000万円の赤字(前年同期は9億8300万円の赤字)だったと発表しており、営業赤字の拡大が嫌気されたもよう。上期計画は2900万円(前年同期は26億4400万円の赤字)、通期計画は27億100万円(前期は76億2800万円の赤字)。温浴セグメントは前年同期に比べて損失額が増えたものの、カラオケセグメントでは10月の通常営業再開後は好調に推移しているとした。

■いちご <2337>  280円 (-16円、-5.4%)

 いちご <2337> が急落。同社は13日取引終了後に22年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比53.6%減の30.3億円に大きく落ち込んだと発表。通期計画の74.5億円に対する進捗率も40.7%にとどまり、5年平均の83.3%を下回ったことが嫌気されたようだ。

■松屋 <8237>  763円 (-38円、-4.7%)

 松屋 <8237> が大幅続落。同社は13日取引終了後、22年2月期連結業績予想について、売上高を680億円から650億円(前期比23.3%増)へ、営業損益を14億円の赤字から23億円の赤字(前期は39億400万円の赤字)へ、純損益を14億円の赤字から19億円の赤字(同44億1700万円の赤字)へ下方修正すると発表した。あわせて発表した22年2月期第3四半期累計(3-11月)連結営業損益は21億7200万円の赤字(前年同期は32億2100万円の赤字)だった。10月の緊急事態宣言解除後は業績が回復傾向にあるものの、海外では感染拡大が依然続いており、先行きが不透明な状況となっている。また、一部売場の臨時休業や営業時間短縮を余儀なくされたことなどの影響は大きく、期初の計画の達成は難しい見通しであるとした。

■レーザーテク <6920>  30,000円 (-810円、-2.6%)

 レーザーテック <6920> が大幅続落。年初から下値模索の動きが続き、足もとでは3万円大台を巡る攻防となった。13日の米国株市場ではインフレ警戒感が高まるなかハイテク株への売り圧力が強まり、ナスダック総合株価指数が大幅安となった。半導体関連株もエヌビディア <NVDA> が5%強の下げとなったのをはじめ総じて売りがかさむ展開で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.3%安と4日ぶりに反落した。足もと外国為替市場で1ドル=114円台前半の推移と円高が進んだこともあって、東京市場でも半導体セクターには向かい風が意識された。ただ、13日に発表された半導体受託生産大手のTSMC <TSM> の21年10-12月期決算は、売上高が前年同期比で2割伸びて四半期ベースで過去最高を記録。また、同社の22年の設備投資額が前年比4割強増加し過去最大となるとの見通しを発表したことは、レーザーテクをはじめ日本の半導体製造装置メーカーにとってポジティブ材料となる。

■TKP <3479>  1,287円 (-26円、-2.0%)

 ティーケーピー <3479> [東証M]が大幅続落となり、昨年来安値を更新した。同社は13日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3-11月)営業損益が11億1400万円の赤字(前年同期は19億1900万円の赤字)だったと発表した。通期計画19億円の赤字(前期は24億9700万円の赤字)は据え置かれた。TKP単体は貸会議室事業の受注が社会経済活動の緩やかな正常化に伴い、10月以降徐々に回復。一方で、日本リージャスは継続的な大型施設出店や既存施設の増床、オープン前施設における費用発生により原価が増加しており、費用増加に対して稼働初期の拠点が多いため、利益率は前年同期・前四半期比ともに低下しているとした。

※14日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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