【市況】株価指数先物 【週間展望】 ―リスク選好ムードは継続、2022年相場はギャップスタートの可能性も
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
「リスク選好ムードは継続、2022年相場はギャップスタートの可能性も」
日経225先物の2022年相場は、買い先行から始まることが期待される。昨年末のNYダウは続落で終えたものの、12月30日には連日で最高値を更新しており、31日の年内最終売買日は60ドル弱の下落にとどまっていた。VIX指数は17.22に低下して年内の取引を終えており、12月半ば以降のリスク選好ムードは継続していると見られる。
また、楽観は禁物ながらも、1月3日10時現在のグローベックスの米株先物はプラス圏で推移しており、NYダウ先物は150ドル高、ナスダック100先物は85ポイント高程度での推移となる。また、シカゴ日経225先物については、薄商いながら2万9000円を上回っているため、大発会を迎える東京市場においてはギャップスタートの可能性もあるだろう。
昨年末の日経225先物は12月半ば以降リバウンドを見せたが、11月下旬の急落局面で割り込んだ75日移動平均線が上値抵抗線として機能していた。ただし、年内最終週は75日線に上値を抑えられつつも底堅さがうかがえ、25日線が支持線として機能していた。煮詰まり感が台頭するなか、大発会でギャップスタートとなれば75日線を一気に突破してくる可能性が高く、12月の2万7500円~2万9000円の保ち合いレンジを上放れてくることで、ヘッジ対応によるショートカバーの動きが強まる可能性がある。また、75日線が支持線に変わるため、2万9000円~2万9500円辺りのレンジに切り上がる相場展開も意識されてくるだろう。
NT倍率は先物中心限月で14.46倍だったが、12月6日の14.23倍を直近安値として緩やかなリバウンド基調を継続しており、28日には14.52倍まで上昇する局面も見られた。12月半ば以降は概ね14.40倍~14.50倍辺りでの推移だったものの、25日、75日線が支持線として機能していたこともあり、グロース優位の流れからレンジを上放れてくる展開も期待されよう。米国市場の動向次第の面はあるものの、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)にポジションを傾けてくる動きも見られそうだ。
ただし、今週は米国で12月ISM製造業景況指数や12月ADP雇用統計、週末には12月雇用統計の発表が予定されている。週後半に向けて慎重姿勢が強まる可能性もあるため、ヘッジ対応の売りには注意しておきたいところ。また、新型コロナウイルス変異株(オミクロン型)の感染拡大が日本国内でも増加傾向を続けており、関連報道によってアルゴリズムの売買が発動する可能性も出てくる。売り仕掛け的な動きに対しては、押し目狙いのロングスタンスとなろう。
12月第4週(12月20日-12月24日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに買い越しており、買い越し額は2809億円(前週は3096億円の売り越し)だった。なお、現物株は540億円の買い越し(同4660億円の売り越し)と7週ぶりの買い越しであり、先物は2268億円の買い越し(同1563億円の買い越し)と3週連続で買い越している。個人は現物と先物の合算で3143億円の売り越しで、3週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、1月4日に中国12月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)、米国12月ISM製造業景況指数、5日に米国12月ADP雇用統計、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨、6日に米国11月貿易収支、米国12月ISM非製造業景況指数、7日に米国12月雇用統計などが予定されている。
――プレイバック・マーケット――
●SQ値
1月限 日経225 27774.95 TOPIX 1832.70
2月限 日経225 29718.77 TOPIX 1940.02
3月限 日経225 29282.41 TOPIX 1930.42
4月限 日経225 29909.73 TOPIX 1961.13
5月限 日経225 27748.22 TOPIX 1871.53
6月限 日経225 29046.40 TOPIX 1958.82
7月限 日経225 27726.72 TOPIX 1897.15
8月限 日経225 28093.15 TOPIX 1958.27
9月限 日経225 30085.93 TOPIX 2065.84
10月限 日経225 28098.14 TOPIX 1967.56
11月限 日経225 29388.47 TOPIX 2024.92
12月限 日経225 28523.30 TOPIX 1987.25
◆日経225先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
21/03 12月30日 28850 28900 28550 28870 +40
21/03 12月29日 28920 29080 28700 28830 -110
21/03 12月28日 28660 29070 28630 28940 +290
21/03 12月27日 28730 28750 28600 28650 -60
◇TOPIX先物(日足)
始値 高値 安値 清算値 前日比
21/03 12月30日 1996.0 2000.5 1978.0 1996.0 +2.0
21/03 12月29日 1997.0 2009.0 1990.5 1994.0 -3.0
21/03 12月28日 1977.0 2002.5 1974.5 1997.0 +21.0
21/03 12月27日 1982.5 1986.0 1972.0 1976.0 -5.5
●シカゴ日経平均 円建て
清算値 前日比
12月31日(03月限) 28825 -45
12月30日(03月限) 28840 -30
12月29日(03月限) 28810 -20
12月28日(03月限) 28965 +25
12月27日(03月限) 28970 +320
※前日比は大阪取引所終値比
□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
売り 前週末比 買い 前週末比
12月24日 1561億円 +579億円 2951億円 +24億円
12月17日 982億円 -196億円 2927億円 +86億円
12月10日 1178億円 -967億円 2841億円 -727億円
12月03日 2146億円 +1687億円 3568億円 -1232億円
11月26日 458億円 +450億円 4801億円 -1800億円
11月19日 7億円 -285億円 6601億円 +513億円
11月12日 293億円 +235億円 6088億円 -25億円
11月05日 58億円 +54億円 6113億円 -1240億円
10月29日 4億円 -33億円 7354億円 -1254億円
10月22日 37億円 -198億円 8609億円 -3007億円
10月15日 236億円 -0.04億円 1兆1616億円 -482億円
□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
売り 前日比 買い 前日比
12月28日 3658万株 -2337万株 1億5985万株 +2743万株
12月27日 5995万株 +944万株 1億3241万株 +1179万株
12月24日 5051万株 +285万株 1億2062万株 +62万株
12月23日 4765万株 -185万株 1億1999万株 -263万株
12月22日 4951万株 +893万株 1億2263万株 -76万株
12月21日 4057万株 -1095万株 1億2340万株 +1492万株
12月20日 5153万株 +1425万株 1億0847万株 -1345万株
12月17日 3727万株 +102万株 1億2192万株 -422万株
12月16日 3625万株 -1509万株 1億2615万株 +794万株
12月15日 5134万株 -587万株 1億1820万株 -457万株
12月14日 5721万株 +890万株 1億2278万株 +164万株
12月13日 4831万株 +836万株 1億2113万株 +261万株
12月10日 3995万株 -3896万株 1億1852万株 -1821万株
12月09日 7891万株 -1223万株 1億3673万株 -1076万株
12月08日 9114万株 -4487万株 1億4750万株 -880万株
12月07日 1億3602万株 +4344万株 1億5630万株 +1953万株
12月06日 9257万株 +687万株 1億3677万株 -946万株
■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
11月13日 701億円
11月18日 701億円
12月21日 701億円
12月22日 701億円
12月30日 701億円
1月4日 501億円
1月15日 501億円
1月20日 501億円
1月28日 501億円
2月26日 501億円
3月4日 501億円
3月5日 501億円
3月22日 501億円
3月24日 701億円
3月30日 501億円
4月21日 701億円
6月21日 701億円
9月29日 701億円
10月1日 701億円
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