【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):レーザーテク、キユーピー、ソニーG
レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>がいずれも6連騰で、東エレクは連日の上場来高値更新。このほかアドバンテスト<6857>やSCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株に投資マネーの流入が加速している。前日の米国株市場では半導体セクターの銘柄が軒並み買われる展開となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.7%高と上昇加速、終値で初の4000大台に乗せ史上最高値を更新した。個別では半導体製造装置世界最大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>が大幅高で上場来高値を更新している。これを受けて東京市場でも同関連株を買い上がる動きが鮮明となっている。
■サーキュレーション <7379> 3,770円 +110 円 (+3.0%) 本日終値
サーキュレーション<7379>は反発。27日の取引終了後、同社が手掛ける高いスキルを持つ人材と企業をプロジェクト単位で活用する「プロシェアリング」を通じて、プロ人材が活用された件数は首都圏を除くエリアで2000件を超えたと発表しており、これが好材料視されたようだ。活用テーマは多い順に広報・マーケティング、新規事業・サービス開発、営業戦略・戦術立案など。雇用では採用できない優秀な人材をシェアによってすぐに活用できる「プロシェアリング」へのニーズは全国の企業や金融機関で高まっている。これを背景に全国の金融機関と連携を強めており、10月末時点で活用件数は2391件に上ったとしている。
■キユーピー <2809> 2,505円 +64 円 (+2.6%) 本日終値
キユーピー<2809>が5日ぶりに反発。27日の取引終了後、集計中の21年11月期連結業績について、純利益が154億円から180億円(前の期比55.3%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。減損損失の計上が減少することや、投資有価証券売却益の増加などが利益を押し上げるとしている。なお、売上高は4100億円の従来予想に対して4070億円(同23.4%減)、営業利益は同270億円に対して279億円(同1.4%減)とほぼ計画に沿って着地した。また同時に、25円を予定していた期末配当予想を27円に引き上げた。年間配当は47円(前の期40円)となる。
■ソニーグループ <6758> 14,695円 +330 円 (+2.3%) 本日終値
ソニーグループ<6758>が6連騰と気を吐き、11月17日につけた高値1万4625円を払拭し、約1カ月半ぶりに年初来高値を更新した。エレクトロニクス分野では、断トツの世界シェアを有するCMOSイメージセンサーが好調で収益の成長ドライバーとなっている。また、エンターテインメント分野の実力も高く、ゲーム、音楽、映画部門を幅広く手掛けるほか、メタバース分野などにも展開を図っている。ハード、ソフト両面で世界的な競争力を有する同社株に対し、海外機関投資家などが継続的に実需買いを入れているもようで、株価は先高期待が強い。22年3月期営業利益は従来見通しの9800億円から1兆400億円(前期実績は米国会計基準で9718億6500万円)に上方修正している。
■GMO-PG <3769> 14,690円 +320 円 (+2.2%) 本日終値
GMOペイメントゲートウェイ<3769>が続伸。27日の取引終了後、三井住友銀行(東京都千代田区)と共同で給与即時受取サービス「即給 byGMO」の展開を強化すると発表しており、これが好材料視された。三井住友銀行の「パソコンバンクWeb21サーバー接続サービス」を「即給 byGMO」に導入しリアルタイム振り込みの機能を実装した。また、更なる機能改善を共同で検討していくことや、SMBCグループのさくら情報システムと共同でシステム開発を進めることについて合意しており、今後は、GMO-PGでマーケティング及び営業活動を行うとともに、さくら情報システムとの共同開発により「即給 byGMO」の機能増強を進めるとしている。
■ハローズ <2742> 2,689円 +56 円 (+2.1%) 本日終値
ハローズ<2742>が高い。同社は27日取引終了後、22年2月期第3四半期累計(3~11月)単独営業利益は60億8700万円(前年同期比11.3%増)と発表した。通期計画73億3000万円(前期比3.6%減)に対する進捗率は83.0%となったが、新型コロナウイルス感染症による影響は予測困難であるとし、通期見通しを据え置いた。店舗運営面において、セルフレジ設置の推進で顧客利便性の向上及び自動発注システム拡大による作業効率の改善を図ったとしている。
■王子ホールディングス <3861> 557円 +11 円 (+2.0%) 本日終値
王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>、大王製紙<3880>など製紙関連株が軒並み高い。業種別騰落では「パルプ・紙」セクターが東証1部33業種中で値上がり率上位に食い込んでいる。世界的なインフレ懸念が高まるなか、日本でも物価上昇が徐々に意識され始めている。そうしたなか、製紙業界では製品価格引き上げの動きが表面化しており、直近では化粧品や菓子の箱に使う白板紙の値上げの動きが相次ぐ状況にある。株式市場では値上げによる利益採算向上をポジティブ材料とみなす傾向が強く、大手をはじめ製紙関連株に投資資金を誘導している。
■ナガイレーベン <7447> 2,243円 +43 円 (+2.0%) 本日終値
ナガイレーベン<7447>は4日ぶり反発。同社は27日取引終了後、22年8月期第1四半期(9~11月)連結営業利益は9億1500万円(前年同期比12.0%減)と発表した。上期計画19億5000万円(前年同期比14.3%減)に対する進捗率は46.9%、通期計画50億1300万円(前期比3.8%減)に対しては18.3%にとどまったが、織り込み済みとの見方があるもよう。前年同期における厚生労働省への感染対策商品の大口納入に伴う一過性要因の影響が出た一方で、コア市場であるヘルスケアウェアや周辺市場の患者ウェアなどほとんどのアイテムにおいては予定通り順調に推移しているとした。生産面では国内工場の加工賃上昇や、前年同期比で為替レートが円安だった影響を受けたとしている。
■日本電産 <6594> 13,690円 +205 円 (+1.5%) 本日終値
日本電産<6594>が反発。27日の取引終了後、電動バイク駆動用インホイールモーターが、中国の大手電動2輪車メーカーであるヤディア・グループ・ホールディングスに初採用されたと発表しており、これが好感された。今回採用されたのは、ヤディア社が10月に発表した電動バイク「換電獣01」。搭載される電動バイク駆動用インホイールモーターは、日電産が電動バイク向けに開発した初めての製品で、後輪内に搭載。世界トップクラスのトルク特性を持ち、同一カテゴリの他社モーターに比べて低速時で18%、高速時で5%トルクが向上するとしている。
■ギフティ <4449> 2,020円 +30 円 (+1.5%) 本日終値
ギフティ<4449>は3日ぶり反発。同社は27日取引終了後、ブランドの顧客ロイヤルティーを高めてファン化を促進するソリューション「giftee Loyalty Platform(ギフティ ロイヤルティー プラットフォーム)」が、大戸屋ホールディングス<2705>に採用されたと発表した。全国の「大戸屋ごはん処」305店舗全店(21年12月末時点)で利用可能なデジタルの回数券「大戸屋デジタルお食事券」を22年1月31日までの期間中、回数券・定期券・サブスクリプションプランを販売する専用サイト「Plus Pass(プラス パス)」で販売する。この回数券には「おまとめ販売機能」があり、販売額の25%分の食事券がインセンティブとして付与されるとした。
株探ニュース