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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 オプション権利行使価格2万7875円を中心に、2万7750~2万8000円のレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27890 +140 (+0.50%)
TOPIX先物 1939.0 +11.0 (+0.57%)
シカゴ先物 27895 +145
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは直近2日間で1100ドルを超える下落だったこともあり、値頃感から買いが優勢となった。中国当局が737MAXの運航停止措置を近く解除する見通しと報じられ、ボーイング<BA>が7%を超える上昇でNYダウを牽引。また、ファイザー<PFE>が同社の新型コロナウイルスワクチンが新たな変異株(オミクロン株)に対しても効果があるとの楽観的な見通しを示したことも買い安心感に繋がった。S&P500業種別指数は消費者サービス、運輸、保険が上昇する一方で、医薬品・バイオテクノロジー、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比145円高の2万7895円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万7750円で始まり、その後は軟化し米国市場の取引開始後には一時2万7510円まで下落する場面がみられた。ただし、その後の米国市場の強い値動きを背景に買い戻しの動きを強めプラスに転じると、2万7970円まで上げ幅を拡大。終盤にかけてもみ合う格好となり、2万7890円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。NYダウは1日の上げ幅としては今年最高だったこともあり、センチメントの改善には繋がりそうだ。もっとも、NYダウは52週移動平均線に接近していたこともあり、いったんは自律反発の買いが入りやすいタイミングだった。

 また、VIX指数が前日に30台に乗せていたことから、市場のセンチメントは十分弱気に傾いたとの見方もあった。そのため、日経225先物は買い先行で始まるものの、次第にこう着感が強まりそうである。

 日経225先物は足元で2万7500円水準での底堅さはみられている。一方で切り下がる5日線に上値を抑えられる形状をみせていることもあり、心理的には2万8000円では強弱感が対立しやすい。来週末に12月限先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)控えるなか、昨日辺りから期先へのロールオーバーの動きもみられてきた。ロール中心の商いに向かうことで、大きなトレンドは出にくい需給状況にもなりそうだ。

 そのため、オプション権利行使価格の2万7875円を中心に、その上下の権利行使価格である2万7750円~2万8000円辺りのレンジを想定したスキャルピング取引となろう。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.39倍と横ばいだった。一時14.32倍に低下する場面もあったが切り返している。75日線が抵抗線として意識されやすいものの、日経平均株価の10月安値水準からのリバウンドを想定し、低下局面においてはNTロングのポジションが有効だろう。

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