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【材料】<動意株・25日>(大引け)=GRCS、ラキール、カーチスHDなど

GRCS <日足> 「株探」多機能チャートより
 GRCS<9250>=連日急騰。11月18日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄。企業のリスク管理プロダクトの開発・導入・販売を手掛けるほか、セキュリティー分野に関するコンサルティングを手掛けており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込み、今後成長が加速するとの思惑から短期資金の攻勢が顕著となっている。上場初日の18日に公開価格比1.5倍で初値を形成した後、いったん軟化する場面もあったが、同日終値は初値を1000円上回るストップ高水準で着地し、初日から資金の回転が利いた。前日まで3営業日連続のストップ高となり「セカンダリーに入ってからも今のところ損した投資家がいない状態で、戻り売り圧力がない」(市場関係者)ことが強みで青空圏を進む展開となっている。ただ、きょうは2600円高の1万3000円まで買われた後は伸び悩んでおり、モメンタムの買いが一巡した後の反動安も警戒されるタイミングにある。

 ラキール<4074>=急反騰。24日、福田組<1899>が今まで以上に勤怠状況をタイムリーに可視化し、働き方改革を推進するための人財データ分析基盤として「LaKeel BI」の導入を決定したと発表しており、これを好感する買いが入っている。福田組は勤怠状況の可視化、建設現場の週休2日、長時間労働の是正といった課題解決に向けて、勤怠状況を可視化し分析するツールとして人事データ分析テンプレートの豊富な実績を評価し、「LaKeel BI」for People Analyticsを採用したとしている。

 カーチスホールディングス<7602>=急動意。同社は24日取引終了後、子会社のカーチスが新たな事業として、特別目的会社「カーチスファンド」を活用したリースバック事業を同日に開始したと発表しており、材料視されているようだ。事業用車両を取り扱う運送事業者などに「買う」から「借りる」という新たな手段を提案することで、運送事業者などへの経営支援、運送業界の活性化に貢献するという内容。カーチスが運送事業者などから事業用車両を買い取り、カーチスファンドに対象車両を売却する。カーチスファンドは資産運用として対象車両をカーチスがマスターレッシー(転貸者)となり、エンドユーザー(転借者)である運送事業者などへのリースバックを行う。カーチスはカーチスファンドへの車両売却をもって収益計上を行う。この事業が22年3月期業績に与える影響は現在精査中としている。

 東洋電機製造<6505>=急速人気化でストップ高。鉄道車両用を中心とした重電メーカーで、コロナ禍で業績面も厳しい状況にあったが22年5月期は売上高・営業利益ともに底入れに転じる見込み。きょうは朝方から大口の買い注文が入りマドを開けて値を飛ばしているが、市場では「一部メディアが、同社が慶大発のベンチャーなどと来年夏をめどに循環型の波力揚水発電を実用化すると伝えたことが物色人気の背景となった。これまで業績面の厳しさから下値模索が続いていたが、実需売りのニーズは枯れた状態。有配企業にしてPBR0.4倍台は材料不在でも水準訂正余地がある」(準大手証券ストラテジスト)としていた。

 FIG<4392>=急伸、年初来高値を更新。ここにきて、値がさの好業績株物色の流れが一巡し、低位株への投資資金流入が勢いを増しており、同社株もその流れに乗った。同社はモバイルクリエイトと石井工作研究所などが中心となって共同持ち株会社の形態で発足された会社で、会社移動体通信システム開発のほか、半導体関連装置及び半導体基板事業で高い実績を有する。21年12月期は営業損益が5億円の黒字予想と回復色が強い。信用取組も売り残が直近データで100万株を超えており、信用倍率0.6倍と売り長で買い戻しを誘発している。

 フィット<1436>=大幅反発。10月中旬以降、1カ月以上にわたり1000円を軸とするもみ合いを続けていたが、満を持して上放れる動き。住宅建設事業を手掛けるが、現在の主力事業は投資家向け太陽光発電設備の販売で、業績は19年4月期に営業赤字に落ち込んだものの、ここにきて回復色をみせている。24日取引終了後、太陽光発電システムの開発・販売を手掛けるPlus one percent(東京都杉並区)の全株式を取得し子会社化することを発表、同社を傘下に収めることによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込む形となった。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS

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