【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9500円を下回る局面では、売り一巡後の押し目を狙ったロングスタンス
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29610 +40 (+0.13%)
TOPIX先物 2036.0 +4.0 (+0.19%)
シカゴ先物 29610 +40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
18日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500、ナスダックは上昇。シスコシステムズ<CSCO>が5%を超える下落でNYダウを押し下げた半面、アップル<AAPL>が3%近い上昇で下支えする格好だった。また、前日の取引終了後に予想を上回る決算を発表したエヌビディア<NVDA>は8%を超える上昇となったほか、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>なども買われ、ナスダックは反発した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、小売、テクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で、電気通信サービス、食品・飲料・タバコ、保険が下落。
シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比40円高の2万9610円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万9590円で始まり、2万9690円まで上昇した後は軟化し2万9600円を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に2万9430円まで下押す場面があったが売り一巡後は持ち直し、2万9520円~2万9610円辺りでの推移を続け、2万9610円で取引を終えた。
本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、2万9500円を中心とした保ち合いが続きそうだ。NYダウが一時200ドルを超える下落局面において日経225先物は2万9430円まで下げる場面がみられたものの、その後は持ち直しており、水準としては2万9500円を挟んだ保ち合いだった。5日移動平均線が2万9670円辺りに位置しており、これが心理的な抵抗線となろうが、下値は11月のSQ値や25日線などがサポートとして意識されよう。
エヌビディアの上昇は織り込まれているものの、米国では他の半導体株へも買いが波及していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。昨日は中国の大手ネット株の急落をきっかけにショートの動きをみせ、その後、経済対策に関する報道を受けてショートカバーの動きとなった。短期的に仕掛けてくる動きを警戒しつつも、2万9500円を下回る局面では、売り一巡後の押し目を狙ったロングスタンスとなろう。
なお、VIX指数は17.59に上昇し上値抵抗線となる75日線を捉えてきており、やや神経質にさせる可能性はある。また、昨日の日経225先物の手口ではBofAの売りが目立っていた。推定建玉の半分近くのロングポジションを解消した格好であり、経済対策の発表を控えるなか、材料出尽くしといった見方から、いったんポジションを軽くする動きも想定しておく必要はありそうだ。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.55倍に下落したが、これまでの14.45~14.60倍のレンジ内での推移である。足元で下値を切り上げるトレンドを形成していることから、方向性としては引き続き上向きとみておきたい。
株探ニュース