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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 国内の政策期待を背景に押し目買い意欲は強い


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28210 +70 (+0.24%)
TOPIX先物 1975.0 +3.0 (+0.15%)
シカゴ先物 28195 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 13日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。注目された9月の米消費者物価指数(CPI)は、前月比0.4%上昇と予想を上回る伸びだった。また、JPモルガン・チェース<JPM>の第3四半期(7-9月)決算は市場予想を上回る内容だったものの、個人向けおよび商業ローンの回復の鈍さが嫌気され株価が2%を超える下落となるなか、NYダウの下げ幅は一時260ドルを超えた。ただし、コアCPIについては市場予想と一致したことがインフレ懸念を若干和らげる格好となり、長期金利は低下。これを受けてハイテク株の一角が買われて相場を下支えする展開となり、NYダウも持ち直す格好だった。また、もう1つの注目材料であった米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、想定の範囲内として市場の反応は限られた。S&P500業種別指数は公益事業、耐久消費財・アパレル、小売が上昇する一方で、銀行、消費者サービス、食品・生活必需品小売が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比55円高の2万8195円で取引を終えている。日経225先物のナイトセッションは日中比20円安の2万8120円で始まり、その後上昇に転じると、2万8290円まで上げ幅を広げた。米国市場の取引開始後に軟化し、一時2万8070円と下落に転じる場面があったものの、米国株の持ち直しを受けて買い戻され、2万8150円~2万8250円水準で保ち合い、2万8210円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや買い先行で始まることになろう。懸念されていたCPIへの市場反応は、その後の長期金利の低下を背景としたハイテク株が下支えとなる格好で影響は限られた。FOMC議事要旨についても、反応は限定的。波乱の展開は回避されたことが安心感につながるほか、ナイトセッションでは引き続き2万8000円を上回って推移したこともあり、2万8000円が心理的な支持線として意識されやすい。もっとも、75日移動平均線が位置する2万8350円水準では強弱感は対立しやすいと考えられ、本日も狭いレンジ内での推移になりそうだ。

 なお、VIX指数は18.64に低下しており、これまで支持線として機能している75日線水準まで低下。リスクは取りやすく、国内の政策期待を背景に押し目買い意欲は強いだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.26倍に上昇した。米国でハイテク株の上昇に対して金融株が売られた流れから、NT倍率の上昇が意識されよう。ただし、昨日は一時14.15倍に低下するなど方向性としてはNTショートに向かいやすいトレンドを形成しているため、NTスプレッドのポジションは取りづらい。

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