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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 3万円を下回る局面では押し目買い意欲の強さが窺えよう


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 30040 -110 (-0.36%)
TOPIX先物 2076.0 -5.5 (-0.26%)
シカゴ先物 30035 -115
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場はNYダウ S&P500が上昇する一方、ナスダックは下落。前日までの大幅な上昇の反動もあり、上値の重い値動きとなった。中国恒大が23日の期日までにドル建て債の利払いを実施しなかったと報じられたことが懸念された。また、中国人民銀行(中央銀行)が暗号資産(仮想通貨)関連のあらゆる取引は違法と発表し、暗号資産が急落したことも神経質にさせたようだ。ただし、長期金利の上昇を受けた金融株のほか、原油先物相場の上昇によりエネルギー株、さらには消費関連の一角が買われている。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、食品・生活必需品小売、銀行が上昇する半面、耐久消費財・アパレル、不動産、医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比115円安の3万0035円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比120円安の3万0030円で始まり、その後も下落幅を広げると、米国市場の取引開始時には一時2万9880円まで売られた。ただし、売り一巡後は持ち直し、取引終了間際には3万0080円まで下落幅を縮め、3万0040円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、利食い先行で始まることになりそうだ。日経平均株価は先週末の上昇で中国恒大の債務不履行が警戒されて下落した部分を埋めてきており、いったんは戻り一巡が意識されやすいところであろう。また、中国恒大の利払いについては30日間の猶予期間に入ったと報じられており、29日にも新たな利払いの期日を迎えることから、引き続き神経質にさせそうだ。

 一方で、国内要因では29日に自民党総裁選の投開票が行われ、新総裁が選出されることで、政策期待の高まりから押し目買い意欲は強いだろう。日経225先物のナイトセッションでは一時2万9880円まで下落した後に3万円を回復するなど、3万円を下回る局面では押し目買い意欲の強さが窺えよう。

 また、手口面では直近でクレディスイスによるショートの動きが見られた。大きく仕掛けてくる動きはないものの、戻りの局面では上値の重荷となりそうである。そのため、大きくロングには傾けづらいが、NTロングなどヘッジ対応を取りつつ、スプレッド狙いのポジションが有効と考えられる。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.48倍であり、チャート形状では75日移動平均線(14.53倍)と25日線(14.42倍)とのレンジでの推移を継続。25日線の切り上がりにより75日線とのカイ離は縮小しており、煮詰まり感が意識されている。なお、VIX指数は17.75に低下し、25日線および75日線を下回ってきた。

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