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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 ポジションを傾けづらいなか、NTロングでのスプレッド狙いの動きも


大阪12月限
日経225先物 29520 -240 (-0.80%)
TOPIX先物 2033.5 -22.0 (-1.07%)

 日経225先物(12月限)は前日比240円安の2万9520円で取引を終了。売り先行から寄り付きは2万9700円とシカゴ日経平均先物清算値(2万9780円)を下回って始まり、前場半ばには一時2万9390円まで下落幅を広げる場面もみられた。その後、中国恒大が23日の利払いを実施するとの発表が伝わると、リバウンド狙いの買いで下落幅を縮小。ただし、短期的な売買が中心とみられ、寄り付きの価格を超えられずに再び軟化。後場は2万9450円~2万9550円水準での保ち合いが続いた。

 中国恒大が23日の利払いを行うとの報道をきっかけに動意づく局面もみられたが、短期的な売買が中心であり、結局はリバウンド部分を帳消しにした。同社は年末までに複数の利払い期日が到来することから、社債のデフォルト(債務不履行)懸念は中長期的に払拭できないため、短期的な売買にとどまった格好だろう。

 また、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて模様眺めムードも強まっていた。テーパリング(量的緩和の縮小)の開始決定は11月のFOMCになるとの見方はあるものの、利上げ時期の前倒しが示される可能性などが警戒視されており、手控えにつながったようだ。もっとも、前場半ば以降は2万9500円を挟んだ保ち合いで推移するなど、ポジション調整に伴う影響は限られていた。足元の調整でロングに大きく傾ける動きは限られていることもあり、FOMC通過後は仕切り直しも意識されてきそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.51倍に上昇。25日、75日移動平均線とのレンジ内での推移が継続している。75日線の切り下がりに対して、25日線が切り上がりをみせ、カイ離は縮小しており、チャート形状としては煮詰まり感が台頭してきた。ポジションを大きく傾けづらいなか、NTロングでのスプレッド狙いの動きもみられよう。

 手口面では、日経225先物はゴールドマンが1180枚、クレディスイスが950枚、ソジェンが890枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2070枚、バークレイズが500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが1200枚、BNPパリバが1100枚、クレディスイスが880枚程度の売り越しに対して、バークレイズが2810枚、野村が1410枚程度の買い越しだった。クレディスイスが久しぶりにショートに傾けており、やや慎重姿勢にさせそうだ。

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