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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 大幅下落も過度な混乱はなく、押し目買い意欲の強さが窺えた


大阪12月限
日経225先物 29760 -590 (-1.94%)
TOPIX先物 2055.5 -32.0 (-1.53%)

 日経225先物(12月限)は前日比590円安の2万9760円で取引を終了。ギャップダウンで寄り付きは2万9630円とシカゴ日経平均先物清算値(2万9505円)にサヤ寄せして始まり、大台の3万円を一気に割り込んだ。ただし、寄り付き直後につけた2万9600円を安値に下げ渋ると、前場半ばには一時2万9870円まで下落幅を縮める場面もみられた。後場はこう着感が強まり、2万9750円~2万9800円水準での推移が続いた。

 中国恒大のデフォルト(債務不履行)危機が警戒されて急落はしたものの、シカゴ先物ほどは下げずに、寄り付きをほぼ安値とする展開となった。短期的な需給は悪化した可能性はあるが、中国恒大主席が従業員向け書簡で回復への自信を示したとの報道も伝わり、下げ渋る動きがみられた。また、国内要因では次期政権への政策期待は根強く、急落局面における押し目買い意欲の強さが窺えた。

 中国恒大を巡る金融不安は払しょくされたわけではなく、23日に社債の利払い期日を控えており、しばらく不安定な状況が継続しそうだ。ただし、上海総合、ハンセン指数は小幅ながらプラス圏で推移しているほか、グローベックスの米株先物はNYダウ先物が300ドルを超える上昇で推移するなど、修正リバウンドの動きが意識されよう。日経225先物も、ナイトセッションで3万円を回復してくるようだと、センチメントが大きく改善に向かいそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.48倍に低下した。それでも一時14.60倍を回復する場面もみられており、戻りの局面においてはNTロングのポジションが有効になるだろう。また、下値支持線として意識されている25日移動平均線については14.41倍まで切り上がっており、同線がサポートとして機能するようだと、一段とNTロングへのシフトに。

 手口面では野村が1530枚、UBSが1170枚、ソジェンが960枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2920枚、JPモルガンが730枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが1660枚、BNPパリバが1390枚、JPモルガンが1120枚程度の売り越しに対して、バークレイズが3750枚程度の買い越しだった。

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