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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:東電HD、フロンテオ、アイモバイル

東電HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■東電HD <9501>  324円  +34 円 (+11.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 東京電力ホールディングス<9501>が13%を超える上昇で328円まで急伸したほか、関西電力<9503>、中部電力<9502>、九州電力<9508>など電力株が一斉高。業種別値上がり率では東証1部33業種中、断トツとなっている。自民党総裁選の行方は接戦が予想され、現状は誰が勝利するか判断できない段階にあるが、株式市場では国民的支持の高い河野太郎規制改革相の勝利が有力とみる動きがある。ここ脱炭素関連株が相次いで人気化しているのはその流れの一環だが、もう一つ河野氏の持論は脱原発であり、電力株売りの背景ともなっていた。しかし、河野氏は、直近では党内支持を意識してか、原発ゼロを目指すのは短期ではなくあくまで長期視野でということを主張し、当面は容認する姿勢を明示、これが電力株を買い戻す動きにつながっている。

■FRONTEO <2158>  1,823円  +116 円 (+6.8%)  11:30現在
 FRONTEO<2158>がカイ気配スタートで急反発に転じている。業績予想の大幅上方修正を契機に8月17日にストップ高に買われ、それ以降も急速な上昇トレンドを形成、今月6日ザラ場には1870円の上場来高値に買われ約3週間で株価はほぼ2倍となった。前日はひと押し入れたものの、きょうはすかさず切り返す展開で再び1700円台半ばに浮上してきた。前日引け後に、東京都に管理医療機器販売業の届出を行い受理されたことを発表、今回の届け出により同社が出荷・上市した医療機器の、医療機関などへの自社流通及び販売が可能となったことから、株高を後押しする材料となった。

■第一稀元素化学工業 <4082>  1,803円  +94 円 (+5.5%)  11:30現在
 第一稀元素化学工業<4082>が全般地合い悪に抗して続伸、26週移動平均線を足場に再浮上の兆しをみせている。電材向けジルコニウム化合剤の大手で、自動車用排ガス触媒ではグローバルニッチトップ企業に位置づけられている。世界的な脱炭素への取り組みを背景に、自動車市場も従来のガソリン車から電気自動車(EV)への需要シフトが起こっている。そうしたなか、トヨタ自動車<7203>は7日、EVなどに使用する車載電池の開発に2030年までに1兆5000億円を投資する方針を表明しており、株式市場でも2次電池関連株ににわかに光が当たった。稀元素は車載用2次電池材料を製造しており、この流れに乗る銘柄として注目が集まっている。

■アイモバイル <6535>  1,563円  +80 円 (+5.4%)  11:30現在
 アイモバイル<6535>が大幅高で3日続伸。8日の取引終了後、21年7月期決算を発表。売上高が178億3300万円(前の期比19.7%増)、営業利益が33億8200万円(同50.6%増)と大幅増収増益で着地しており、これを好感した買いが入っているようだ。ふるさと納税事業「ふるなび」の会員数などが前年同期を大きく上回ったほか、インターネット広告事業も市場の回復を追い風に好調だった。なお、同時に発表した22年7月期の連結業績予想は、売上高142億7000万円、営業利益37億5000万円の見通し。会計基準の変更により前期との比較はない。あわせて、24年7月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高160億4400万円、営業利益45億円とする目標を掲げている。

■セルソース <4880>  17,800円  +660 円 (+3.9%)  11:30現在
 セルソース<4880>が3日ぶりに反発している。同社は8日、乳がん治療・乳房再建に関する情報提供サービス「Sakura Pass」を開始すると発表しており、これが買い手掛かりとなっているようだ。第1弾の取り組みとして、MRKホールディングス<9980>グループで体型補整用婦人下着を販売するマルコと提携し、マルコの約62万人の会員を対象としたサービスとして運用。まずはマルコ直営サロン22店舗で「Sakura Passカード」の配布を始め、対象店舗を順次拡大するとしている。

■フリークHD <6094>  2,218円  +82 円 (+3.8%)  11:30現在
 フリークアウト・ホールディングス<6094>が高い。スカパーJSATホールディングス<9412>が8日の取引終了後、フリークHDとそのグループ会社フリークアウトとコネクテッドTV領域で業務提携したと発表しており、これが好感されているようだ。これにより、フリークアウトグループが持つインターネット動画広告における広告プラットフォームの機能を活用し、スカパーJの動画配信サービス「SPOOX(スプークス)」において個々の顧客に最適化した広告を挿入するアドレッサブル広告などのトライアルを共同で進める。また、今後拡大が予想されるコネクテッドTV領域における事業について、さまざまなステークホルダーと協業し共同検討を進めていく。

■ニコン <7731>  1,298円  +28 円 (+2.2%)  11:30現在
 ニコン<7731>は続伸し新値追いとなっている。8日の取引終了後、保有する日本電子<6951>株式のうち、200万株を売却したのに伴い、22年3月期業績に投資有価証券売却益155億円を計上すると発表しており、これが好感されている。

■HENNGE <4475>  5,680円  +120 円 (+2.2%)  11:30現在
 HENNGE<4475>が続伸。岩井コスモ証券は8日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は8000円に設定した。同社は、企業が利用する様々なクラウドサービスのID管理を行うクラウドセキュリティーサービス「HENNGE One」を展開するソフトウェアサービス企業。クラウドサービスの利用増加により同社サービスへの需要は拡大している。21年9月期は、マーケティング関連の先行投資負担で連結営業利益は前の期比42.4%減の3億1000万円の見通し。ただ、同証券では22年9月期は先行投資の回収局面に入ることから今期予想比2.3倍の7億円を見込んでいる。

■三菱商事 <8058>  3,552円  +69 円 (+2.0%)  11:30現在
 三菱商事<8058>が全般軟調地合いのなか7連騰で連日の年初来高値更新と強さをみせている。21年4~6月期は大手商社の業績回復スピードに注目が集まったが、同社は同期間に税引き前利益が前年同期比4.4倍と急拡大した。原油をはじめ資源価格の上昇が収益に反映されている。配当利回りも3.8%弱と高く、インカムゲイン狙いの機関投資家の買いも誘導しているもようだ。また、前日はWTI原油先物価格が95セント高の1バレル=69ドル30セントと急反発したことも追い風となっている。

■ラクーンHD <3031>  1,550円  +23 円 (+1.5%)  11:30現在
 ラクーンホールディングス<3031>が続伸している。午前11時ごろ、子会社ラクーンフィナンシャルが提供するBtoB掛売り決済サービス「Paid(ペイド)」が、NTTデータ中国(広島市南区)が運営する「@OnDemand接続サービス」の決済手段として導入されたと発表しており、これが好材料視されている。「@OnDemand接続サービス」は、インターネット回線にNTTデータ中国のオンデマンドアダプタ(VPN)を設置することで医療機関と審査支払機関を安心、安全に接続できるネットワークサービス。本格稼働時から数多くの医療機関・調剤薬局の利用を見込んでおり、今後の拡大を見越して請求業務の効率化が課題だったが、「Paid」を導入することで、与信審査から口座振替のやりとり、請求書の発送や督促など一連の請求業務をアウトソースできるようになり、細かな作業の削減につながるとしている。

■マークラインズ <3901>  3,030円  +20 円 (+0.7%)  11:30現在
 マークラインズ<3901>が続伸している。8日の取引終了後に発表した8月の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比43社増の4047社となり、順調に契約企業数が積み上がっていることが好材料視されている。

■日本郵船 <9101>  9,840円  +10 円 (+0.1%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が堅調。業種別値上がり率でも上位となっている。8月以降の急激な上昇で、目先スピード警戒感からの売りで上値が重くなっているが、足もとでは配当利回りの高さに着目した買いが依然として優勢だ。株価はファンダメンタルズ比較でなお割安圏にある。国内ネット証券によると「個人投資家の短期筋の空売りもかなりの水準入っていて、それが逆に下値抵抗力となっている」という。

■コロワイド <7616>  1,731円  -82 円 (-4.5%)  11:30現在  東証1部 下落率4位
 コロワイド<7616>が続落。株価は前日に比べ4%強下落している。この日、8月24日に発表した公募・売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は今月1日に1682円で決まった。株価は1700円台で推移していることから、公募・売り出しに応じた投資家は利益が乗っている格好であり、利益確定売りが膨らんでいる様子だ。

■IMV <7760>  649円  +84 円 (+14.9%)  11:30現在
 IMV<7760>が全般地合い悪に抗して急動意。世界的な電気自動車(EV)シフトが加速するなか、EVの基幹部品であるリチウムイオン電池など車載用2次電池の需要拡大が急となっている。トヨタ自動車<7203>が電動車向け車載電池の開発に2030年までに1兆5000億円を投資する方針を表明していることで、改めて同市場の成長性が意識された。そのなか同社は燃料電池やEV用リチウムイオン電池の性能試験を手掛けていることから、関連有力株として頭角を現してきた。

■タカトリ <6338>  1,082円  +138 円 (+14.6%)  11:30現在
 タカトリ<6338>は急騰。8日の取引終了後、パワー半導体向けSiC材料(シリコンカーバイド)切断加工装置の大口受注を獲得したと発表したことが好感されている。受注金額は約5億円で、22年9月期下期に売り上げを計上する予定。なお、21年9月期通期業績予想への影響はないとしている。

●ストップ高銘柄
 キャリア <6198>  865円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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