【注目】本日注目すべき【好決算】銘柄 NISSHA、ニコン、ヤマハ発 (5日大引け後 発表分)
NISSHA <日足> 「株探」多機能チャートより
5日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
NISSHA <7915> ★今期税引き前を65%上方修正・15期ぶり最高益更新へ
◆21年12月期の連結税引き前利益を従来予想の109億円→180億円に65.1%上方修正。増益率が54.6%増→2.6倍に拡大し、15期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。産業資材事業のモビリティ(自動車・輸送機器)向けや蒸着紙、ディバイス事業のIT機器向けなどの製品需要が想定を上回ることが要因。収益構造の改善が進展することも上振れに貢献する。
エアウォータ <4088> ★今期税引き前を10%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆22年3月期の連結税引き前利益を従来予想の565億円→620億円に9.7%上方修正。増益率が13.8%増→24.9%増に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。第1四半期に産業ガス関連事業で半導体関連向けの需要が増加したうえ、新型コロナウイルス感染再拡大による影響を懸念していたインドでの事業が順調に推移したことが要因。医療関連事業における病院向けビジネスの需要回復に加え、ケミカル関連事業における製品市況の好転、農業・食品分野における生産・物流コストの改善なども上振れに貢献する。
日触媒 <4114> ★今期税引き前を60%上方修正、配当も30円増額
◆22年3月期の連結税引き前損益を従来予想の150億円の黒字→240億円の黒字(前期は129億円の赤字)に60.0%上方修正。原料価格上昇に伴い販売価格が想定より高く推移していることに加え、アクリル酸とアクリル酸エステルの海外市況上昇によるスプレッド拡大や販売数量の増加、在庫評価差額などの加工費の減少が上振れ要因となる。
業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の100円→130円(前期は90円)に大幅増額した。
KHネオケム <4189> ★今期経常を31%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額
◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の121億円→159億円に31.4%上方修正。増益率が2.2倍→2.8倍に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。上期に需要回復を受けて販売数量が増加したことに加え、一部製品の海外市況が高騰するなか、販売価格を引き上げたことが上振れの要因。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の60円→65円(前期は60円)に増額修正した。
ITFOR <4743> ★今期経常を一転12%増益に上方修正・最高益更新へ
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.1倍の9.8億円に急拡大して着地。主力の金融機関向け延滞債権管理システムの開発、既存顧客におけるインフラ設備の更新、コールセンター向け自動受架電システムの導入が好調を維持したことが寄与。保守サービスや公共分野向けBPOサービスなどが増勢だったことも収益拡大に貢献した。
併せて、通期の同利益を従来予想の21.5億円→26億円に20.9%上方修正。従来の7.2%減益予想から一転して12.2%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。
UACJ <5741> ★今期経常を56%上方修正・7期ぶり最高益更新へ
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の160億円→250億円に56.3%上方修正。増益率が2.7倍→4.2倍に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。アルミ地金価格の上昇による棚卸評価関係の好転に加え、国内事業の収益改善などが利益を押し上げる。
フジクラ <5803> ★今期経常を一転39%増益に上方修正
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の165億円→255億円に54.5%上方修正。従来の10.2%減益予想から一転して38.7%増益見通しとなった。エレクトロニクス事業部門でスマートフォン向けやデジタル機器向けの需要が伸びるほか、エネルギー・情報通信事業部門では北米におけるデータセンター向けの販売が想定を上回ることが要因。
三桜工 <6584> ★上期経常を37%上方修正、通期も増額
◆22年3月期の連結経常損益を従来予想の27億円の黒字→37億円の黒字(前年同期は23.8億円の赤字)に37.0%上方修正。為替が想定より円安基調で推移していることに加え、構造改革の効果で採算が改善することが寄与。
併せて、通期の同利益を従来予想の69億円→77億円に11.6%上方修正。増益率が83.2%増→2.0倍に拡大し、従来の11期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
ヴィスコ <6698> [東証2] ★4-6月期(1Q)経常は3倍増益・上期計画を超過
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.0倍の3.1億円に急拡大して着地。5G製品や自動車電子制御部品、半導体に関連する設備投資需要が継続するなか、画像処理検査装置の販売が大きく伸び、40.6%の大幅増収を達成したことが寄与。
上期計画の2.9億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。
松尾電 <6969> [東証2] ★上期経常を77%上方修正、通期も増額
◆22年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の1億3000万円→2億3000万円に76.9%上方修正。カーエレクトロニクス向けタンタルコンデンサーやリチウムイオン電池向け高電流ヒューズの需要が好調に推移し、売上高が計画を上回ることが寄与。費用低減を進めることも上振れに貢献する。
併せて、通期の経常利益も従来予想の3億2000万円→4億2000万円に31.3%上方修正。増益率が37.3%増→80.3%増に拡大する見通しとなった。
太陽誘電 <6976> ★上期経常を40%上方修正、通期も増額
◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の235億円→330億円に40.4%上方修正。通信機器の高機能化や自動車・情報インフラの電装化が進展するなか、主力のセラミックコンデンサーで高信頼性商品や最先端商品の販売が伸びる。
併せて、通期の同利益を従来予想の450億円→545億円に21.1%上方修正。増益率が9.1%増→32.1%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
ユニバンス <7254> [東証2] ★今期経常を61%上方修正・14期ぶり最高益更新へ
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は11.2億円の黒字(前年同期は12.3億円の赤字)に浮上して着地。北米市場の回復を背景に、四輪駆動装置や農機ユニットの販売が急増したことが寄与。事業構造改善の効果も収益好転に貢献した。
併せて、通期の同損益を従来予想の18億円の黒字→29億円の黒字(前期は2.5億円の赤字)に61.1%上方修正し、14期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
ヤマハ発 <7272> ★今期経常を4期ぶり最高益に上方修正、配当も10円増額
◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の1350億円→1650億円に22.2%上方修正。増益率が54.0%増→88.2%増に拡大し、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。半導体不足、原材料価格の高騰、新型コロナウイルス感染再拡大の影響はあるものの、良好な事業環境が継続するなか、想定以上の販売回復や経費削減の進展、円安効果などが利益を押し上げる。
業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の90円→100円(前期は60円)に増額修正した。
ニコン <7731> ★今期税引き前を36%上方修正
◆22年3月期の連結税引き前損益を従来予想の220億円の黒字→300億円の黒字(前期は453億円の赤字)に36.4%上方修正。映像事業でデジタルカメラ市場の回復を背景に、中高級機カメラ・交換レンズの需要が旺盛なうえ、精機事業ではFDP・半導体露光装置ともに顧客の高い稼働状況を受けて、装置保守などのサービス関連が伸びる。
株探ニュース