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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 需給状況には変わりはないものの、ややNTショートの巻き戻しも


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27490 -100 (-0.36%)
TOPIX先物 1921.0 ±0.0 (±0.00%)
シカゴ先物 27520 -70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場はNYダウ S&P500が下落する一方で、ナスダックは上昇。7月のADP雇用統計が市場予想を大幅に下回り、労働市場の回復の遅れが警戒されるなか、景気敏感株を中心に持ち高調整の売りが広がった。また、7月のISM非製造業景況指数が予想を上回ったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長が2023年の早期に利上げを検討すると伝わるなか、長期金利の動向に振らされる相場展開に。そのなかで、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が5%を超える上昇で上場来高値を更新するなど、半導体株の一角が堅調。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、ソフトウエア・サービスが上昇する一方で、エネルギー、運輸、食品・飲料・タバコが下落した。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比70円安の2万7520円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の2万7580円で始まり、その後は日中終値を挟んだ狭いレンジ推移が継続。米国市場の開始直前に軟化し、一時2万7430円まで売られる場面が見られたものの、その後は急速に出直る格好で2万7520円~2万7570円水準での保ち合いに。引けにかけて再び弱含み、2万7490円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り優勢で始まりそうだ。ただし、ナスダックが反発しているほか、AMDがけん引する格好でSOX指数が上昇しているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下支えになりそうだ。また、昨日は引け後に控えた決算を前に持ち高調整の動きを見せていたソニーグループ <6758> が、サプライズ感はないもののコンセンサスを上回る決算内容だったことから日経平均の下支えとなる展開に期待したい。一方で、トヨタ<7203>は決算通過による材料出尽くし感が意識されやすく、TOPIXの重荷となるか。

 そのため、225先物は2万7500円水準での底堅さが見られる一方で、相対的にTOPIXが出遅れる可能性も。こう着感の強い相場展開のなかで短期的な商いが中心となる需給状況には変わりはないものの、ややNTショート(225先物売り・TOPIX先物買い)の巻き戻しを想定しておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.36倍に上昇しており、わずかではあるが、上値抵抗線として意識されている5日移動平均線を上回ってきている。一気に反転してくる展開は考えづらいが、NTショートの利益確定といった形となる。なお、VIX指数は17.97に低下しており、4営業日ぶりに18台を下回った。引き続き25日、75日線を支持線としている状況ではあるものの、リスク選好に向かわせそうだ。

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