米株
【市況】ＦＯＭＣ受け下げ渋るもダウ平均は続落 決算受けＩＴ・ハイテクには買い戻し＝米国株概況
NY株式28日（NY時間16:28）
ダウ平均 34930.93（-127.59 -0.36%）
S&P500 4400.64（-0.82 -0.02%）
ナスダック 14762.59（+102.01 +0.70%）
CME日経平均先物 27765（大証終比：+235 +0.85%）
きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は続落。ただ、午後になってＦＯＭＣの結果が発表され、下げ渋る場面もみられた。パウエル議長の会見はやはり慎重な印象で、インフレ上昇は一時的との見解を引き続き示したほか、デルタ株の感染拡大の影響を見極めたい姿勢も滲ませていた。また、資産購入ペース縮小の時期については「メンバー内で様々な見解が出ているが、時期については決定してない」と述べている。更に、一部から出ている米国債より早くＭＢＳ購入を縮小の案はあまり支持されていないことも明らかにした。
今回もタカ派とハト派との間のバランスを取った印象もある。さらに労働市場については、雇用最大化というＦＲＢの目標に遠く及んでいないとの見解も示していた。
本日はＩＴ・ハイテク株の買戻しが目立った。前日は決算への警戒感から同セクターの利益確定売りが目立っていたが、取引開始前までに発表になったＩＴ・ハイテク株の決算を受けて安心感が広がっているようだ。特にアルファベット<GOOG><GOOGL>やＡＭＤ<AMD>の決算が好感されている。アップルやマイクロソフトの決算にはネガティブな反応も見られたものの、悲観的な反応はない。
また、きょうは中国株が買い戻されていることもＩＴ・ハイテク株の買いに安心感を与えた模様。中国の証券監督当局が、大手投資銀行の幹部とバーチャル形式で会合を開いたと伝わった。民間教育産業に対する当局の締め付け強化を巡る市場の懸念緩和が狙いとみられる。今回の会合は急きょ設定され、出席者には複数の世界的大手行の幹部も含まれたという。一部の銀行幹部は教育産業を巡る政策について、的を絞ったものであり他の業界で企業に打撃を与える意図はないとの認識を示したという。
そのほか、ボーイング<BA>が決算を受けて上昇。１株利益が予想外の黒字となった。１株利益の黒字は約２年ぶり。防衛・宇宙・セキュリティやグローバルサービス部門が好調だった。フリーキャッシュフロー（ＦＣＦ）の赤字も予想ほどではなかったことなどから、今回の決算は復活への兆しとの受け止めが多いようだ。
なお、本日の引け後の決算はフェイスブック<FB>、クアルコム<QCOM>が予定。
ダウ採用銘柄では決算を受けてアップル<AAPL>やマクドナルド<MCD>が下落したほか、アメックス<AXP>、ビザ<V>、ユナイテッド・ヘルス<UNH>も軟調。一方、ボーイング<BA>が上昇したほか、キャタピラー<CAT>も堅調。メルク<MRK>、シェブロン<CVX>も買われた。
アップルは５Ｇアイフォーンとサービスへの需要が旺盛だったほか、サービスの売上高は過去最高となった。ただ、売上高の伸び鈍化や供給タイト化の可能性を示したことが嫌気された。
ナスダックは上昇。ＡＭＤが上昇したほか、モデルナ<MRNA>やフェイスブックも買われた。一方、アルファベットは議決権株のＡ株は上昇したものの、普通株のＣ株は下落。
ＡＭＤは１株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも第３四半期、通期とも予想を上回る見通しを示し、収益性の高いサーバー用チップの市場でライバルであるインテルからシェアを獲得していることが示唆された。
ファイザー<PFE>が上昇。４－６月期決算（第２四半期）を発表しており、１株利益、売上高とも予想を上回った。また、同社は、今年のワクチンの売上高見通しを３３５億ドルと、従来の２６０億ドルから上方修正した。
ファイザー 43.45（+1.35 +3.21%）
アリババ<BABA> 196.01（+9.94 +5.34%）
テンセント<TCEHY> 61.73（+2.83 +4.81%）
バイドゥ（百度）<BIDU> 166.78（+8.95 +5.67%）
ビリビリ<BILI> 92.56（+9.83 +11.88%）
ＪＤドットコム<JD> 70.28（+5.51 +8.51%）
ディディ（滴滴）<DIDI> 8.87（+0.83 +10.32%）
アルファベット（C）<GOOG> 2727.63（-8.30 -0.30%）
フェイスブック<FB> 373.28（+5.47 +1.49%）
ネットフリックス<NFLX> 519.30（+0.39 +0.08%）
テスラ<TSLA> 646.98（+2.20 +0.34%）
アマゾン<AMZN> 3630.32（+3.93 +0.11%）
エヌビディア<NVDA> 195.03（+2.95 +1.54%）
ＡＭＤ<AMD> 97.93（+6.90 +7.58%）
ツイッター<TWTR> 69.96（+1.63 +2.39%）
ダウ採用銘柄
ユナイテッドヘルス<UNH> 409.17（-5.93 -1.43%）
メルク<MRK> 78.33（+0.48 +0.62%）
マクドナルド<MCD> 241.78（-4.57 -1.86%）
マイクロソフト<MSFT> 286.22（-0.32 -0.11%）
ホームデポ<HD> 325.52（-1.74 -0.53%）
ボーイング<BA> 231.57（+9.30 +4.18%）
ベライゾン<VZ> 55.72（-0.48 -0.85%）
ビザ<V> 246.94（-3.99 -1.59%）
ハネウェル<HON> 230.49（+0.13 +0.06%）
ナイキ<NKE> 165.46（+0.89 +0.54%）
トラベラーズ<TRV> 146.82（-2.56 -1.71%）
ディズニー<DIS> 179.10（-0.40 -0.22%）
ダウ・インク<DOW> 61.87（-0.08 -0.13%）
セールスフォース<CRM> 243.96（+0.45 +0.18%）
シスコシステムズ<CSCO> 54.77（-0.51 -0.92%）
シェブロン<CVX> 101.18（+0.57 +0.57%）
コカ・コーラ<KO> 56.74（-0.52 -0.91%）
ゴールドマン<GS> 374.23（-0.61 -0.16%）
キャタピラー<CAT> 211.44（+1.54 +0.73%）
ウォルマート<WMT> 142.06（-0.58 -0.41%）
ウォルグリーン<WBA> 47.11（+0.29 +0.62%）
インテル<INTC> 53.07（-0.11 -0.21%）
アメックス<AXP> 170.02（-2.92 -1.69%）
アムジェン<AMGN> 244.25（-0.43 -0.18%）
アップル<AAPL> 144.98（-1.79 -1.22%）
Ｐ＆Ｇ<PG> 138.76（-2.09 -1.48%）
ＪＰモルガン<JPM> 151.70（+0.25 +0.17%）
Ｊ＆Ｊ<JNJ> 172.18（-0.48 -0.28%）
ＩＢＭ<IBM> 141.77（-0.98 -0.69%）
３Ｍ<MMM> 198.28（-2.19 -1.09%）
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 34930.93（-127.59 -0.36%）
S&P500 4400.64（-0.82 -0.02%）
ナスダック 14762.59（+102.01 +0.70%）
CME日経平均先物 27765（大証終比：+235 +0.85%）
きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は続落。ただ、午後になってＦＯＭＣの結果が発表され、下げ渋る場面もみられた。パウエル議長の会見はやはり慎重な印象で、インフレ上昇は一時的との見解を引き続き示したほか、デルタ株の感染拡大の影響を見極めたい姿勢も滲ませていた。また、資産購入ペース縮小の時期については「メンバー内で様々な見解が出ているが、時期については決定してない」と述べている。更に、一部から出ている米国債より早くＭＢＳ購入を縮小の案はあまり支持されていないことも明らかにした。
今回もタカ派とハト派との間のバランスを取った印象もある。さらに労働市場については、雇用最大化というＦＲＢの目標に遠く及んでいないとの見解も示していた。
本日はＩＴ・ハイテク株の買戻しが目立った。前日は決算への警戒感から同セクターの利益確定売りが目立っていたが、取引開始前までに発表になったＩＴ・ハイテク株の決算を受けて安心感が広がっているようだ。特にアルファベット<GOOG><GOOGL>やＡＭＤ<AMD>の決算が好感されている。アップルやマイクロソフトの決算にはネガティブな反応も見られたものの、悲観的な反応はない。
また、きょうは中国株が買い戻されていることもＩＴ・ハイテク株の買いに安心感を与えた模様。中国の証券監督当局が、大手投資銀行の幹部とバーチャル形式で会合を開いたと伝わった。民間教育産業に対する当局の締め付け強化を巡る市場の懸念緩和が狙いとみられる。今回の会合は急きょ設定され、出席者には複数の世界的大手行の幹部も含まれたという。一部の銀行幹部は教育産業を巡る政策について、的を絞ったものであり他の業界で企業に打撃を与える意図はないとの認識を示したという。
そのほか、ボーイング<BA>が決算を受けて上昇。１株利益が予想外の黒字となった。１株利益の黒字は約２年ぶり。防衛・宇宙・セキュリティやグローバルサービス部門が好調だった。フリーキャッシュフロー（ＦＣＦ）の赤字も予想ほどではなかったことなどから、今回の決算は復活への兆しとの受け止めが多いようだ。
なお、本日の引け後の決算はフェイスブック<FB>、クアルコム<QCOM>が予定。
ダウ採用銘柄では決算を受けてアップル<AAPL>やマクドナルド<MCD>が下落したほか、アメックス<AXP>、ビザ<V>、ユナイテッド・ヘルス<UNH>も軟調。一方、ボーイング<BA>が上昇したほか、キャタピラー<CAT>も堅調。メルク<MRK>、シェブロン<CVX>も買われた。
アップルは５Ｇアイフォーンとサービスへの需要が旺盛だったほか、サービスの売上高は過去最高となった。ただ、売上高の伸び鈍化や供給タイト化の可能性を示したことが嫌気された。
ナスダックは上昇。ＡＭＤが上昇したほか、モデルナ<MRNA>やフェイスブックも買われた。一方、アルファベットは議決権株のＡ株は上昇したものの、普通株のＣ株は下落。
ＡＭＤは１株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも第３四半期、通期とも予想を上回る見通しを示し、収益性の高いサーバー用チップの市場でライバルであるインテルからシェアを獲得していることが示唆された。
ファイザー<PFE>が上昇。４－６月期決算（第２四半期）を発表しており、１株利益、売上高とも予想を上回った。また、同社は、今年のワクチンの売上高見通しを３３５億ドルと、従来の２６０億ドルから上方修正した。
ファイザー 43.45（+1.35 +3.21%）
アリババ<BABA> 196.01（+9.94 +5.34%）
テンセント<TCEHY> 61.73（+2.83 +4.81%）
バイドゥ（百度）<BIDU> 166.78（+8.95 +5.67%）
ビリビリ<BILI> 92.56（+9.83 +11.88%）
ＪＤドットコム<JD> 70.28（+5.51 +8.51%）
ディディ（滴滴）<DIDI> 8.87（+0.83 +10.32%）
アルファベット（C）<GOOG> 2727.63（-8.30 -0.30%）
フェイスブック<FB> 373.28（+5.47 +1.49%）
ネットフリックス<NFLX> 519.30（+0.39 +0.08%）
テスラ<TSLA> 646.98（+2.20 +0.34%）
アマゾン<AMZN> 3630.32（+3.93 +0.11%）
エヌビディア<NVDA> 195.03（+2.95 +1.54%）
ＡＭＤ<AMD> 97.93（+6.90 +7.58%）
ツイッター<TWTR> 69.96（+1.63 +2.39%）
ダウ採用銘柄
ユナイテッドヘルス<UNH> 409.17（-5.93 -1.43%）
メルク<MRK> 78.33（+0.48 +0.62%）
マクドナルド<MCD> 241.78（-4.57 -1.86%）
マイクロソフト<MSFT> 286.22（-0.32 -0.11%）
ホームデポ<HD> 325.52（-1.74 -0.53%）
ボーイング<BA> 231.57（+9.30 +4.18%）
ベライゾン<VZ> 55.72（-0.48 -0.85%）
ビザ<V> 246.94（-3.99 -1.59%）
ハネウェル<HON> 230.49（+0.13 +0.06%）
ナイキ<NKE> 165.46（+0.89 +0.54%）
トラベラーズ<TRV> 146.82（-2.56 -1.71%）
ディズニー<DIS> 179.10（-0.40 -0.22%）
ダウ・インク<DOW> 61.87（-0.08 -0.13%）
セールスフォース<CRM> 243.96（+0.45 +0.18%）
シスコシステムズ<CSCO> 54.77（-0.51 -0.92%）
シェブロン<CVX> 101.18（+0.57 +0.57%）
コカ・コーラ<KO> 56.74（-0.52 -0.91%）
ゴールドマン<GS> 374.23（-0.61 -0.16%）
キャタピラー<CAT> 211.44（+1.54 +0.73%）
ウォルマート<WMT> 142.06（-0.58 -0.41%）
ウォルグリーン<WBA> 47.11（+0.29 +0.62%）
インテル<INTC> 53.07（-0.11 -0.21%）
アメックス<AXP> 170.02（-2.92 -1.69%）
アムジェン<AMGN> 244.25（-0.43 -0.18%）
アップル<AAPL> 144.98（-1.79 -1.22%）
Ｐ＆Ｇ<PG> 138.76（-2.09 -1.48%）
ＪＰモルガン<JPM> 151.70（+0.25 +0.17%）
Ｊ＆Ｊ<JNJ> 172.18（-0.48 -0.28%）
ＩＢＭ<IBM> 141.77（-0.98 -0.69%）
３Ｍ<MMM> 198.28（-2.19 -1.09%）
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
