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【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (7)市場再編の波に乗る! 日経平均・TOPIXに着目した投資アイデア

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆日経平均とTOPIXの特性をしっかりつかもう

 日々の株式市場の動きを伝える報道などで、「日経平均株価(日経平均)は〇〇円でした」といったコメントに接することが多くあります。しかし、日経平均株価は東証1部に上場している銘柄の中から、日本経済新聞社が選んだ日本を代表する225銘柄により構成されている株価指数であり、必ずしも株式市場全体の動きが反映されているものではありません。その株価指数は225銘柄の株価の合計を除数で調整した数値です。そのため、どうしても株価の高い値がさ株(たとえばハイテク株など)の影響を色濃く受けることになります。

 値がさ株の一例としては、ファーストリテイリング <9983>やソフトバンクグループ <9984>、東京エレクトロン <8035>、ファナック <6954>などが挙げられます。日経平均株価の値動きにどれだけ影響を及ぼしているのかは、株探の「株価注意報」をご覧いただくと、一番上のコーナーの「本日の動向」にある「日経平均の寄与度ランキング 」で把握することができます。たとえば7月26日に日経平均株価は285円値上がりしましたが、指数の上昇に最も影響を与えたのがファーストリテイリング <9983> で+24.85円、次いで東京エレクトロン <8035> が+20.53円とあり、この2銘柄で日経平均株価を45円ほど押し上げていることがわかります(図1)。反対に、値下がり銘柄数はわずか28ではありますが、前日比マイナスで寄与度が高いものから表示させると、ソフトバンクグループ <9984> が-33.49円、セコム <9735> が-2.48円とあり、2銘柄で35円ほど押し下げていることがわかります(図2)。値がさ株が日経平均株価の値動きに大きく影響を与えていることがわかりますね。


図1 日経平均の寄与度ランキング(プラス寄与度)
【タイトル】

図2 日経平均の寄与度ランキング(マイナス寄与度)
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 ちなみに、「日経平均の寄与度ランキング」を日々見ていると、上昇するときも下落するときも、どのような銘柄が中心となって日経平均株価を動かしているのかがわかるようになります。日経平均株価並みのパフォーマンスをコンスタントにあげたいと考えるのであれば、ランキング上位に現れやすい銘柄をいくつかピックアップしてスイングトレードをコツコツ繰り返せば、努力次第では達成できるようになるでしょう。

 しかし、日経平均株価は3万円を超えて以降、上値の重い展開を強いられています。一方、今回の市場再編での注目ポイントと言えば、TOPIXであると考えられます。TOPIXは、東証1部全上場銘柄の時価総額による加重平均で計算されるため、時価総額の大きい銘柄(内需セクターなど)の影響を受けやすいと言えます。そのため、ワクチン接種後の経済活動の再開や景気回復を期待して、内需関連銘柄を中心にアフターコロナ銘柄が上昇した時にTOPIXが2,000ポイントを超えたことで、一気に注目を集めることとなりました。



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