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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

キタック <日足> 「株探」多機能チャートより

■キタック <4707>  435円 (+80円、+22.5%) ストップ高

 キタック <4707> [JQ]がストップ高。日本海側を中心に大雨が続いており、新潟県糸魚川市では6日に一部地域に避難指示が出たことなどを受けて、新潟県を地盤とする建設コンサルタントで、地質調査などを行う同社に思惑的な買いが入ったようだ。

■フェリシモ <3396>  1,763円 (+300円、+20.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。フェリシモ <3396> がストップ高。同社は衣料品や雑貨などの通信販売を展開するが足もとの業績は絶好調に推移している。6日取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3-5月)決算は営業利益が4億7100万円(前期実績は2600万円)と急増しており、通期計画の3億7700万円(前期比75%減)を1億円近く上回った。これを好感する買いを呼び込む形となった。

■アイドマHD <7373>  5,160円 (+705円、+15.8%) ストップ高

 アイドマ・ホールディングス <7373> [東証M]がストップ高。6月23日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、法人向け営業戦略の立案・実行・検証などをワンストップで行う。また、クラウドワーカーに対応した就労支援サイトの運営なども行い、デジタルトランスフォーメーション(DX)全盛の時流に乗った経営で成長期待が強い。独自理論である経営コンサルティングを提供する識学 <7049> [東証M]が識学1号ファンドを通じて出資しているほか、6月末には投資会社のK&Pパートナーズが純投資目的で5%超の大株主に浮上するなど株価の先高期待を増幅させている。

■前沢工業 <6489>  699円 (+82円、+13.3%)

 東証1部の上昇率2位。前澤工業 <6489> が急反騰。6日の取引終了後、集計中の21年5月期の連結業績について、売上高が310億円から318億1000万円(前の期比6.2%増)、営業利益が23億円から32億2100万円(同81.2%増)へ、純利益が15億円から24億8900円(同2.3倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。バルブ、環境両部門で大型案件の売り上げ促進による増益のほか、全社ベースでのコスト削減効果も寄与した。業績の上振れに伴い、従来は8円を予定していた期末配当を12円に引き上げるとあわせて発表した。通期では20円となり、前の期に比べて6円の増配となる。同時に、上限を40万株(発行済み株数の2.11%)、または3億2000万円とする自社株買いを実施すると発表したことも好材料視された。取得期間は21年7月27日から22年1月31日までで、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による市場買い付け及び取引一任契約に基づく立会取引市場における市場買い付けにより取得するとしている。

■ハニーズHD <2792>  1,179円 (+126円、+12.0%)

 東証1部の上昇率3位。ハニーズホールディングス <2792> が大幅高で4日続伸。同社は6日の取引終了後に21年5月期決算を発表し、営業利益は56.5%増益で着地、続く22年5月期も前期比19.5%増の45億円と2ケタ成長が続く見通しとしており、これを好感した買いが入ったようだ。前期は、高いアセアン生産比率を維持し、高品質、リーズナブルプライスの実現に努めたほか、巣ごもり需要に対応した商品企画やEC事業の強化を図った。また、仕入れ調整などにより、適正な商品在庫水準への圧縮や販管費の削減にも努めた。

■レノバ <9519>  4,905円 (+385円、+8.5%)

 東証1部の上昇率5位。レノバ <9519> 、ウエストホールディングス <1407> [JQ]、テスホールディングス <5074> などが地合い悪のなか揃って頑強な値動き。太陽光発電など再生可能エネルギー関連株には根強い買いが入った。前日6日に、経済産業省が再生可能エネルギーの大量導入に向けた総合資源エネルギー調査会小委員会を開き、環境省など関係省庁から報告を受けたことが伝えられており、これに伴うビジネスチャンスの広がりに期待した買いを呼び込んでいる。菅政権では2030年度までに温室効果ガスの排出量を13年度比で46%削減する目標を掲げるが、そのなか経済産業省では既に30年度で太陽光発電を8760万キロワットまで増強する見通しを開示している。報道によると、今回の委員会で環境省から示された新たな上積み案の内訳としては、太陽光パネルが設置できる公的な建物に5割導入し600万キロワット増やす、民間企業の自家消費で少なくとも1000万キロワット増やす、1000の市町村が促進区域を設けるなどして410万キロワット増やすというもの。また、国土交通省では空港を再生可能エネルギーの拠点として230万キロワット規模の太陽光の導入を検討するとの計画案を提示している。

■わらべ日洋 <2918>  2,342円 (+170円、+7.8%)

 東証1部の上昇率6位。わらべや日洋ホールディングス <2918> が3日ぶりに急反発。同社は6日取引終了後に、22年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比6.3倍の13億5500万円となり、上半期計画27億円に対する進捗率は50.2%となった。売上高は同1.6%増の470億5800万円で着地。主力の食品関連事業の売り上げが回復したほか、利益面では商品規格を見直したことや棚卸資産評価損がなくなったことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の連結業績予想は従来計画を据え置いている。あわせて、米子会社が米国東海岸エリア(バージニア州を中心とする5州の一部及びワシントン)に事業進出することも発表。バージニア州に工場を新設し、現地のセブン-イレブンに向けた商品の供給を行うとしている。

■フロンテオ <2158>  1,365円 (+94円、+7.4%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が急反発。7日は全体リスクオフの環境にあってマザーズ市場は相対的に強い動きを示したが、同社株はそのなかでも高水準の売買高をこなし派手な上昇パフォーマンスで目を引く。7日は一時8.6%高の1380円まで上値を伸ばし年初来高値を更新したが、時価は戻り相場の要衝とみられた2016年5月につけた高値1346円(修正後株価)も上回ってきた。これは14年8月の上場来高値1421円をつけて以来約7年ぶりの高値水準であり、要注目場面に入ったといえる。同社は人工知能(AI)技術をバックボーンとした電子データ収集や分析を武器にリーガルテック事業を主力展開している。また、近年はAI技術を活用して対象を広げ、医療AIなどライフサイエンス分野などへの応用で需要獲得を進めている。直近では、6月末にイスラエルの最先端技術を使ったシステム脆弱性診断を手掛けるサイバージムジャパン(東京都港区)とサイバーセキュリティー分野での提携を発表している。これに伴い、犯罪捜査や法的紛争などで、コンピュータなどの電子機器データ記録を収集・分析し証拠性を確保するデジタルフォレンジック分野での新境地開拓に期待が高まる状況となった。

■ヤマシタHD <9265>  2,009円 (+130円、+6.9%)

 東証1部の上昇率9位。ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> が急反発。6日の取引終了後、集計中の21年5月期連結業績について、売上高が653億600万円から701億3100万円(前の期比8.5%増)へ、営業利益が7億3100万円から9億6700万円(同72.7%増)へ、純利益が5億600万円から6億7900万円(同47.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。急性期病院向け営業や物流管理の強化への取り組みが奏功したことに加えて、医療機関におけるコロナ対策としての医療機器への需要の高まりや複数の病院建て替え案件で想定を上回る受注があり、医療機器販売業が想定を上回ったとしている。なお、業績上振れに伴い、68円を予定していた期末一括配当を90円(前期54円)に引き上げた。

■三機サービス <6044>  1,100円 (+55円、+5.3%)

 三機サービス <6044> が続急伸。6日の取引終了後、集計中の21年5月期連結業績について、売上高が114億円から115億2500万円(前の期比1.3%減)へ、営業利益が2億3000万円から2億8800万円(同29.1%減)へ、純利益が1億3800万円から1億7500万円(同35.7%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。省エネ工事や空調機器の新設・更新工事で新たに進捗した案件があったことが要因としている。同時に、従来10円を予定していた期末一括配当を15円に増額すると発表した。

■タスキ <2987>  1,821円 (+77円、+4.4%)

 タスキ <2987> [東証M]が大幅続伸。6日の取引終了後、経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定事業者」に選定されたと発表しており、これが好感された。DX認定制度は、20年5月に施行された「情報処理の促進に関する法律」に基づき、ビジョンや戦略、ITシステム活用環境の整備など「デジタルガバナンス・コード」の基本的事項に対応する企業を国が認定する制度。同社では、20年11月に「タスキDX構想」を掲げ、同時に業界全体のデジタル活用を牽引する「DX戦略研究室」を新設するなどDX推進のスピードを上げており、こうしたことが選定につながったようだ。

■アップル <2788>  338円 (+12円、+3.7%)

 アップルインターナショナル <2788> [東証2]が地合い悪に抗して大幅続伸。7月に入ってから30円以上水準を切り上げ、2月18日につけた年初来高値354円が視界に入りつつある。中古車輸出を主力に、国内では中古車の買い取り専門店を展開している。アジア地域での中古車需要が想定以上で21年12月期の業績予想は上方修正される可能性が高い。会社側では通期営業利益を2億5600万円(前期比28%減)と予想しているが、1-3月期時点で1億9500万円に達しており、大幅な増額が有力視されている。

■ミダック <6564>  4,160円 (+140円、+3.5%)

 ミダック <6564> が4日続伸。6日の取引終了後、長野県の南端に位置する売木村と、SDGsの推進に向けて相互に密接に連携する包括連携協定を締結したと発表しており、これが好感された。互いの交流を通じ、売木村の自然保護活動や環境教育への支援のほか、人的支援なども促進するとしている。

■ヤマトHD <9064>  3,260円 (+80円、+2.5%)

 ヤマトホールディングス <9064> が4日続伸し、連日の年初来高値更新となった。6日に子会社ヤマト運輸が発表した6月度の小口貨物取扱実績で、宅配便が前年同月比12.6%増となったことが好感された。コロナ禍でEC需要が高まるなか、引き続き小型荷物「ネコポス」が大幅に伸長したことが牽引した。

■小野測器 <6858>  584円 (+14円、+2.5%)

 小野測器 <6858> が3日続伸、年初来高値を更新した。7日昼ごろ、アイセーフレーザーを使用したものとしては世界初となる新型レーザー面内速度計「LV-7200」を開発したと発表しており、これが材料視されたようだ。この製品は、レーザー光を当てるだけで回転体の回転速度や走行する伝動ベルトの速度、フィルムの搬送速度ムラなどを測定することができる。同社では、これによりリチウムイオン電池や高機能フィルムの生産設備を高精度に速度制御し、加工過程のロスを削減するとしている。

■PSS <7707>  811円 (+8円、+1.0%)

 プレシジョン・システム・サイエンス <7707> [東証M]が3日ぶりに反発。6日の取引終了後、提携するエリテック・グループ(フランス、パリ)製の新型コロナウイルス変異検出用試薬「SARS-CoV-2 Extended ELITe MGB Kit」及び「SARS-CoV-2 Extended ELITe Positive Control」を7月12日に販売開始すると発表したことが好感された。同試薬は、現在販売中の「N501Y」及び「E484K」の変異を検出する「SARS-CoV-2 Variants ELITe MGB Kit」(研究用試薬)を拡張し、新たにインド由来の「E484Q」及び「L452R」を加えた4種の変異を同時に検出するマルチプレックスPCR試薬。PSSが提供する全自動PCR検査装置「ジーンリード エイト」「エリート インジーニアス」によって検出された陽性検体のPCRテンプレート(核酸溶出液)を用いることで、迅速に変異株検出検査を行うことが可能という。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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