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【特集】テリロジー Research Memo(2):「目利き力と市場対応力」を武器に事業戦略を推進(1)

テリロジー <日足> 「株探」多機能チャートより

■会社概要

1. 時代のニーズに応え続けるITソリューションプロバイダー
テリロジー<3356>は、1989年7月の創業以来、IPネットワーク関連製品やネットワークセキュリティ分野の最先端製品及びソリューションの提供を行ってきたIT企業である。2004年12月にジャスダック証券取引所(現 東京証券取引所JASDAQ)への新規上場を果たしている。

企業理念は「常にお客様のニーズに対応し、お客様の満足を実現する」であり、平成時代には「In collaboration with customer」というスローガンのもとで、インターネット社会の構築・発展に資するべく事業領域を拡大し、令和時代を迎えた今、「No.1 in Quality」を新たなスローガンに掲げ、生産性向上や働き方改革、インバウンド関連、ウィズコロナ下での新しい生活様式といった時代のニーズに対応したソリューション提供にも取り組んでいる。

2. 企業向けIPネットワーク事業を原点にブロードバンド、モバイル、セキュリティへと事業領域を拡大
同社の企業沿革からは、企業向けIPネットワーク事業を祖業に、1)電話回線やISDN回線を利用したインターネット通信からADSLやFTTH等のブロードバンド回線を利用した高速インターネット通信への急速なシフト、2)スマートフォンの普及を背景とするモバイル時代の到来、3)インターネット社会において高まるサイバーセキュリティの重要性といったトレンドにいち早く気付き、事業領域を拡大してきた姿が読み取れる。

同社の企業向けIPネットワーク事業は、1990年に米国Wellfleetと代理店契約を締結し、IPネットワーク構築における主力製品の一つであるルータ(2つ以上の異なるネットワーク間を中継する通信機器)の提供を開始したことに始まる。Wellfleetは今でこそ存在しないものの、1984年創業で世界最大のコンピュータネットワーク機器会社である米国Cisco Systems<CSCO>※に対抗するため、業界2番手のNortel(カナダ)が1998年に買収に踏み切った企業であり、1990年時点でWellfleetを見出したことは同社の「目利き力」を示す好例と言えるだろう。なお、同社は現在、Cisco製ルータを取り扱うことで供給者責任を果たしている。

※本レポート内の表記において、上場企業は初出は企業名+<証券番号>、2回目以降は証券番号を省略、非上場企業は初出は(株)ありの企業名、2回目以降は(株)は省略とする。ただし、沿革表などは表内で初出の場合のみ証券番号もしくは(株)をつける。


ブロードバンド領域では、1999年にADSL接続ソフトウェアの提供を開始、その後1,000万超のユーザーに展開するヒット製品に育ち、大手通信会社向けビジネスの橋頭堡となった。また、1999年は米国Redback Networksとの代理店契約も締結、ブロードバンドアクセスサーバ等の導入を通じ、電力各社のFTTH網構築にも貢献した。また、モバイル関連としては、米国Infoblox<BLOX>製のDNS/DHCPアプライアンス(必要に応じてIPアドレスを発行する機器)やネットワークをモニタリングする自社開発ソリューションがスマートフォン普及に伴って主要プロダクトに成長している。なお、1999年創業のInfobloxと同社は2003年に日本初の代理店契約を締結したわけだが、現在においてInfoblox製のDNS/DHCPアプライアンスは国内で多くのIT企業が取り扱うデファクトスタンダード(事実上の標準)の地位を占めており、これもまた、同社が持つ「先見の明」を示す一例として評価できるだろう。

セキュリティ分野への取り組みは、2004年の当時独立系であった米国TippingPoint(2010年に米国ヒューレット・パッカード<HPQ>が買収、2015年にはトレンドマイクロ<4704>が買収)との日本国内総販売代理店契約締結を皮切りに、2007年にはOneSpan<OSPN>(旧Vasco Data Security、ベルギー)、2012年に米国Lastline(2020年に米国VMware<VMW>が買収)、2015年に米国RedSeal、2016年に米国Tempered NetworksとイスラエルKELA、2018年に米国Nozomi Networksと販売代理店契約(Tempered Networksとは国内独占販売契約)を締結し、幅広いソリューションの提供を実現している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)

《AS》

 提供:フィスコ

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