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【通貨】今日の為替市場ポイント:米国経済の早期回復期待でドルは下げ渋る可能性

米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

25日のドル・円は、東京市場では110円98銭から110円74銭まで下落。欧米市場では、110円48銭まで下げた後、110円88銭まで反発し、110円77銭で取引終了。本日28日のドル・円は主に110円台後半で推移か。米国経済の早期回復への期待は残されており、ドルは下げ渋る可能性がある。

6月25日発表された米国の5月個人消費支出(PCE)コア価格指数は、前年同月比+3.4%の高い伸び率を記録したが、市場予想と一致した。2020年前半における軟調な物価が基準となるため、コアPCEの伸び率は前年比3%超の状態がしばらく続く見込み。市場関係者の間では「供給制約や人手不足の状態が続いており、インフレ率の高止まりが短期間で解消される可能性は低い」との見方が広がっている。

FRBもこの状況を理解しているため、インフレ率の上昇は一時的な現象との判断を変えていない。なお、7月2日発表の6月米雇用統計は5月実績との比較で多少改善する見込み。市場関係者の間からは「非農業部門雇用者数が市場予想を上回っても米長期金利の上昇は小幅にとどまる」との声が聞かれている。ただし、米国株式がしっかりとした値動きとなった場合、リスク選好的な円売りが優勢となる可能性がありそうだ。

《FA》

 提供:フィスコ

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