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【市況】<マ-ケット日報> 2021年6月23日

 23日の市場は日経平均が小反落。終値は前日比9円安の2万8874円だった。前日の米株高や1ドル=110円台後半に入った円安を好感して前場は高く推移したが、後場からは材料難で次第に売りに押される展開となった。日経平均が2万9000円台に入ったところでは戻り待ちの売りが強く上値の重さがかえって感じられてしまった。一方、東証2部指数やマザーズ指数、ジャスダック平均は続伸するなど個人好みの新興市場は安定した動きとなっている。

 昨日の米国市場はFRB議長の議会証言を好感してダウ平均は続伸した。この日パウエル議長がインフレ率の高まりについて「一時的なもので長期的には我々の目標水準に向けて低下していく」と発言。市場には安心感が広がり幅広く買いが入った。長期金利が低下して金利に敏感なハイテク株にも資金が流入。ナスダック指数は6日ぶりに過去最高値を更新している。S&P500種指数も最高値にあと少しという水準まで値を戻している。

 さて、東京市場は前日の米株高を生かし切れず上値の重さを露呈する1日に。出来高の少なさが物語るように実需は依然として回復し切れていない状況だ。日経平均はチャート上でも上値75日移動平均線(2万9068円)が再度のカベとなっており、足元の新型コロナ感染再拡大と合わせて買い上げにくいところに入っている。コロナは業績相場の足を引っ張る要因でもあり動向は気になるところである。(ストック・データバンク 編集部)

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