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【市況】東京株式(大引け)=953円安、米利上げ前倒し懸念で波乱展開に

 週明け21日の東京株式市場は前週末のNYダウの下落を受けて大きく売り優勢の展開に傾き、日経平均株価は一時1100円を超える急落をみせた。

 大引けの日経平均株価は前営業日比953円15銭安の2万8010円93銭と大幅続落。東証1部の売買高概算は13億108万株、売買代金概算は2兆9466億円。値上がり銘柄数は123、対して値下がり銘柄数は2044、変わらずは26銘柄だった。

 きょうの東京市場はリスク回避の売りが広範囲に広がり、日経平均は一気に2万8000円大台攻防の様相となるなど波乱安の展開を強いられた。セントルイス連銀総裁が22年中の利上げの可能性について言及し、金融緩和政策の方向転換が意識された。米国株市場ではNYダウが500ドルを超える下げとなり、日経平均もこれに追随したが、先物を絡めた売りで下げ幅は想定以上に大きくなった。国内ではきょうから東京や大阪などで新型コロナウイルス感染を受けた緊急事態宣言が解除され「まん延防止等重点措置」に移行したが、これをポジティブ視する動きは見られなかった。業種別では東証1部33業種のなかで空運を除く32業種が下落。値下がり銘柄数は2000を上回り、全体の93%の銘柄が値を下げる文字通りの全面安商状となった。前週末終値を上回った銘柄は全体の5%強に過ぎなかった。

 個別では、売買代金首位となったソフトバンクグループ<9984>が値を下げ、2位のトヨタ自動車<7203>も売りに押された。ファーストリテイリング<9983>も引け際買い戻されたものの一時は4000円を上回る下げとなった。東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体関連が売られ、日本電産<6594>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>などの値がさ株も大幅に水準を切り下げた。大紀アルミニウム工業所<5702>、名村造船所<7014>が急落、ダントーホールディングス<5337>、THK<6481>も大幅安。

 半面、ソニーグループ<6758>が小幅ながらプラス圏で着地。また、タムラ製作所<6768>が大商いで続急騰、値上がり率トップに買われた。トレックス・セミコンダクター<6616>、大同工業<6373>が値を飛ばしたほか、キャリアインデックス<6538>、マネーフォワード<3994>なども買われた。東京機械製作所<6335>も堅調だった。

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2021年06月21日 16時23分

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