市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

まぐまぐ <日足> 「株探」多機能チャートより

■まぐまぐ <4059>  1,451円 (+300円、+26.1%) ストップ高

 まぐまぐ <4059> [JQ]がストップ高。2日の取引終了後、従来無配としていた21年9月期期末配当予想について、初配当となる7円を実施すると発表したことが好感された。

■アーレスティ <5852>  490円 (+53円、+12.1%)

 東証1部の上昇率トップ。アーレスティ <5852> が大幅に3日続伸。同社は2日、アーレスティレポートを公表。ビジネス領域拡大に向けて積極的に電動化戦略を推進するとしており、電気自動車(EV)関連として物色の矛先が向かったようだ。将来の自動車市場を見据えた事業戦略として、従来の部品群に加え、加速する自動車の電動化や燃費規制強化に対し、顧客ニーズに沿った電動化部品、構造部品の開発・受注活動に注力するとしている。

■マルマエ <6264>  2,058円 (+209円、+11.3%)

 東証1部の上昇率2位。マルマエ <6264> が急反騰、2000円大台を一気に回復してきた。市場関係者によると「足もとではアフターコロナ関連株が優勢の地合いで、これまでコロナ禍で業績を拡大させた銘柄はむしろ売り圧力が強くなっている。ただし、半導体関連についてはコロナ後でも成長シナリオがはっきりしている」(中堅証券ストラテジスト)という。同社株は半導体製造装置向け精密部品加工を手掛け、21年8月期も2ケタ利益成長が続く見通しにある。「(同社の株価は)前日2日まで年初来高値近辺で売りをこなしていたが、2日付で東海東京調査センターが同社株の投資判断を強気継続とし、目標株価を1700円から2700円に引き上げたことが物色人気に拍車をかけた」(同)としている。

■タダノ <6395>  1,200円 (+118円、+10.9%)

 東証1部の上昇率3位。タダノ <6395> が大幅に3日続伸。株価は一時、前日2日に比べ11.2%高に買われた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に引き上げた。目標株価は810円から1400円に見直した。「シン・タダノ始動、序がこれから始まる」と指摘した。クレーンが需要回復局面を迎えるとみていることと、欧州事業の事業再生計画の承認や19年に買収したドイツを本拠とする「デマーグ」のクレーン事業の統合進展で業績が拡大局面を迎える可能性が高まった、と分析している。22年3月期の連結営業損益は会社予想の42億円の黒字に対して54億円の黒字(前期は41億9600万円の赤字)、23年3月期の同利益は171億円と急回復を見込んでいる。

■フェローテク <6890>  2,985円 (+240円、+8.7%)

 フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が大幅高で上場来高値を更新。2日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を78億円から123億円(前期比66.9%増)へ上方修正しており、これが好感されたようだ。同社の持ち分法適用関連会社が第三者割当増資を実施することに伴い、持ち分変動利益が約45億円発生することから業績予想を修正した。同利益は、第1四半期に計上する見込み。なお、通期の売上高、営業利益はともに従来予想を据え置いた。

■Uアローズ <7606>  2,142円 (+162円、+8.2%)

 東証1部の上昇率8位。ユナイテッドアローズ <7606> が3連騰。同社が2日、5月既存店売上高は前年同月比27.5%増と発表したことが買い材料視された。

■レーザーテク <6920>  23,010円 (+1,550円、+7.2%)

 レーザーテック <6920> は目先筋の売り物をこなし9連騰で最高値街道をまい進し、半導体製造装置関連株のなかでも異彩を放つ上げ足。半導体市況の好調とあわせ高集積化・微細化に対するニーズも高まっており、EUV(極端紫外線)露光装置市場の急拡大で、同社が独占供給体制にあるEUV向けマスクブランクス検査装置への注目度が高い。

■シーズメン <3083>  402円 (+26円、+6.9%)

 衣料品小売りのシーズメン <3083> [JQ]が大幅高で4日続伸。同社は2日、5月度の月次販売速報を発表。既存店売上高が前年同月比33.9%増となり、3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。夏物販売の強化などで、既存店の客数が同13.4%増となったほか、客単価も同18.1%増となったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同48.3%増となった。

■WACUL <4173>  2,739円 (+177円、+6.9%)

 WACUL <4173> [東証M]が3日ぶり急反発。同社は2日、デジタルマーケティングのPDCAツール「AIアナリスト」の登録サイト数が3万5000サイトを突破したことを明らかにしており、これが株価を刺激しているようだ。「AIアナリスト」はデータの見える化にとどまらず、データにもとづく施策の検討という更に難易度の高いデータの分かる化を支援するツール。コロナ禍のなか、Webのデータアナリティクスの需要が拡大しているという。

■GCA <2174>  980円 (+62円、+6.8%)

 GCA <2174> が3連騰、前日2日比14.7%高の1053円に買われ年初来高値を更新した。2日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を255億円から335億円(前期比53.0%増)へ、営業利益を26億円から38億円(同2.2倍)へ、純利益を21億5000万円から29億円(同3.4倍)へ上方修正したことが好感された。欧米地域のテクノロジー・デジタル関連案件が引き続き好調に推移するほか、日本・アジア地域も業績の回復が見込まれるなど、全ての地域において受注パイプライン残高が高水準で推移していることが要因としている。

■日本プラスト <7291>  755円 (+48円、+6.8%)

 日本プラスト <7291> が大幅高で3日続伸。一時約7%高の756円に買われ、5月24日につけた年初来高値726円を大幅に更新した。自動車向け樹脂部品やエアバッグを手掛け、独立系ながら日産自動車 <7201> 向けが大半を占め、残りはホンダ <7267> 向けに特化しているのが特徴。米国や中国での自動車販売好調を背景に22年3月期営業利益は前期比3.2倍の41億円を見込んでいる。株価指標面の割安さも際立っており、PERは5倍台、PBRは0.4倍台と解散価値を6割も下回る水準に放置されている。年間配当も22年3月期は前期実績に10円増配となる30円を計画しており、配当利回りは4%前後と高い。

■愛三工 <7283>  893円 (+48円、+5.7%)

 愛三工業 <7283> は大幅高で3連騰、一時53円高の898円と値を飛ばし連日の年初来高値更新。時価は2019年11月以来、1年7ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。トヨタ自動車 <7203> 系列の自動車部品メーカーで世界的な自動車販売の好調が収益面で追い風となっている。22年3月期は営業利益段階で前期比倍増の100億円と急拡大を見込んでいるが、半導体不足に伴う生産調整圧力を考慮した保守的なもので、トップラインの増額と合わせて利益も会社側計画を更に上振れする可能性が意識されている。トヨタとの取引関係も厚く、売り上げの約60%を占める。トヨタは電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)など電動化戦略を打ち出しており、EV・HV向け電動車制御システムの事業化に傾注する愛三工はキーカンパニーとして注目度を高めている。

■三井化学 <4183>  3,885円 (+190円、+5.1%)

 三井化学 <4183> が続急伸、ここ5日移動平均線を絡め上値指向を強めていたが、3日は3885円まで買われ、3月26日につけた高値3795円を上回り約2ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。総合化学メーカー大手で、フェノールではトップシェア。半導体用フィルムなど電子材料や機能性樹脂分野などにも幅広く展開している。2日に30年度までの長期経営計画を開示しており、数値目標として30年度にコア営業利益2500億円と前期の営業利益実績との比較で約3倍となる強気の数字を掲げており、これが株価上昇を後押しする格好となった。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均