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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

テクポイント <日足> 「株探」多機能チャートより

■テクポイント <6697>  1,623円 (+300円、+22.7%) ストップ高

 テックポイント・インク <6697> [東証M]がストップ高。同社は米シリコンバレーを拠点とする半導体のファブレスメーカーで、監視カメラ及び車載用カメラ向け半導体で強みを発揮する。世界的な自動車販売好調に加え、自動車の電装化進展を背景に車載カメラの需要獲得が続いており、足もとの業績は絶好調に推移している。13日取引終了後に21年12月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の7億9400万円から13億2900万円(前期比3.2倍)に大幅上方修正しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■サイバトラス <4498>  6,480円 (+1,000円、+18.3%) ストップ高

 サイバートラスト <4498> [東証M]がストップ高まで買われた。同社は13日、ネオキャリア(東京都新宿区)とサービス・技術を連携して、業務効率化支援などを進めると発表しており、これが材料視されたようだ。ネオキャリアが提供するリーガルテックの電子契約サービス「Signing(サイニング)」と、サイバートラストが提供する電子契約の電子署名で用いる「iTrust 電子署名用証明書」を連携した電子契約を活用し、新しい働き方や業務効率化の支援を進めるとしている。

■ミツバ <7280>  741円 (+100円、+15.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ミツバ <7280> がストップ高。12日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益は前期比60.0%増の140億円になりそうだと発表。また、年間配当は3円と3期ぶりに復配する方針も示しており、これを好感する買いが入った。今期は原材料価格高騰や半導体供給不足といったリスク要因があるものの、前期のコロナ影響からの回復を背景に売上高は3000億円と20年3月期の水準まで戻る見通し。また、前期に実施した構造改革の効果などで利益も大きく伸びる計画だ。なお、同時に発表した21年3月期の経常利益は前の期比26.9%増の87億4800万円と従来予想の56億円を大幅に上回って着地した。

■東京きらぼし <7173>  1,377円 (+180円、+15.0%)

 東証1部の上昇率2位。東京きらぼしフィナンシャルグループ <7173> が急反騰。一時20%を超える上昇で、東証1部の値上がり率2位となった。12日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比3.5倍の82億2400万円となり、従来予想の57億円を大幅に上回って着地。続く22年3月期も前期比82.4%増の150億円に拡大し、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好感された。前期の利益上振れは新型コロナウイルス感染症による影響を受けた顧客に対する資金繰り支援を積極的に行った結果、貸出金利息を中心とした資金利益が大幅に増加したことが要因となった。今期は貸出金利息の伸長が継続するほか、事業承継やオーナー取引の深耕などを通じて役務収益の増強を図る方針だ。

■武蔵精密 <7220>  2,089円 (+269円、+14.8%)

 東証1部の上昇率3位。武蔵精密工業 <7220> が4日ぶり急反騰、前日12日比16%高の2111円まで上値を伸ばした。12日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比16.4%増の82億7700万円となり、従来予想の51億円を上回って着地。続く22年3月期も前期比82.4%増の151億円に拡大する見通しとなったことが好感された。前期の利益上振れはASEANや中国、欧州向け販売が伸びたことに加え、徹底した変動費・固定費の管理で採算が改善したことが要因。今期は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた前期から生産が回復し、売上高2300億円と12.4%の増収を見込む。あわせて、前期の年間配当を25円から35円へ増額し、今期は前期比25円増の60円に大幅増配する方針を示しており、これも好材料視された。

■VIX短先物 <1552>  4,130円 (+400円、+10.7%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が大幅に3日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。前日12日の米VIX指数は12日に比べ5.75(26.33%)ポイント高の27.59に急伸。一時、28.38をつけた。米4月消費者物価指数(CPI)が前年同月比4.2%上昇と約12年半ぶりの大幅な伸びを記録。インフレ懸念が高まるなか、NYダウは681ドル安と連日の大幅安となった。市場に不安感が強まるなか、VIX短先物は上昇基調を強めている。

■NISSHA <7915>  1,412円 (+116円、+9.0%)

 東証1部の上昇率4位。NISSHA <7915> が急反発、全体リスクオフの流れに抗して急速に切り返す展開。同社は産業資材やデバイス関係の特殊印刷分野に強みを持ち、タブレット向けタッチパネルでは業界大手に位置する。新型コロナウイルスの影響は限定的で産業資材、デバイス事業ともに好調を極め業績を急回復させている。12日取引終了後に発表した21年12月期第1四半期(1-3月)決算は営業利益が前年同期比2.9倍の53億200万円と飛躍的な伸びをみせた。これを受けて通期見通しも従来予想の75億円から105億円(前期比44%増)に大幅上方修正しており、これを手掛かりに物色人気が集中した。

■市光工 <7244>  754円 (+59円、+8.5%)

 東証1部の上昇率6位。市光工業 <7244> が続急伸。同社は自動車照明の大手でドアミラーなどでも実績が高い。世界的に旺盛な自動車販売需要を背景に収益環境は追い風が強い。12日取引終了後に21年12月期第1四半期(1-3月)の決算を発表したが、営業利益段階で前年同期比74%増の24億3700万円と高水準の伸びを示した。これにあわせて通期業績予想の修正も発表、営業利益は従来予想の62億円から73億円(前期比3倍)に大幅増額しており、これを評価する形で投資資金が流入した。

■河合楽 <7952>  3,865円 (+290円、+8.1%)

 東証1部の上昇率7位。河合楽器製作所 <7952> が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は12日取引終了後に、21年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比18.0%増の34億9200万円(従来予想は24億円)で着地した。売上高は同5.3%減の675億2000万円(従来予想は655億円)となった。巣ごもり需要を背景にピアノ及びデジタルピアノの販売が日本や欧州を中心に好調だったほか、自動車関連部品の受注が回復したことなどが主な要因だとしている。あわせて公表した22年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比14.0%増の770億円、営業利益が同14.5%増の40億円を見込む。想定為替レートは、1ドル=108円、1ユーロ=128円、1元=16.5円としている。

■ベネ・ワン <2412>  2,765円 (+207円、+8.1%)

 東証1部の上昇率8位。ベネフィット・ワン <2412> が急反発。12日の取引終了後、22年3月期の連結営業利益は前期比20.2%増の117億5000万円になりそうだと発表。配当も前期比6円増の36円に増配する方針としており、これが好感された。今期はアウトソーシング化の加速を背景に、健康診断・保健指導の運営代行サービスを手掛けるヘルスケア事業の収益が拡大する見通しだ。主力の福利厚生事業における新型コロナウイルス感染症の影響は、下期にかけて徐々に回復する想定としている。なお、同時に発表した21年3月期の営業利益は前の期比16.4%増の97億7400万円だった。併せて、24年3月期に営業利益209億5000万円を目標とする中期経営計画を明らかにしている。

■アイフル <8515>  323円 (+23円、+7.7%)

 東証1部の上昇率9位。アイフル <8515> が急反発。株価は前日12日比12.7%高の338円まで上値を伸ばし年初来高値を更新した。12日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比11倍の193億500万円に拡大して着地。新型コロナウイルス感染拡大による消費活動の落ち込みを受けて宣伝関連費用が縮小したほか、営業貸付金残高が減少したことが利益拡大の要因となった。続く22年3月期の同利益予想は前期比25.4%増の242億円に伸びる見通しを示しており、業績拡大基調が続くことを評価する買いが向かったようだ。

■東洋炭素 <5310>  2,353円 (+166円、+7.6%)

 東証1部の上昇率10位。東洋炭素 <5310> が急反発。12日の取引終了後、21年12月期の連結経常利益を従来予想の35億円(前期比9.7%減)から43億円(同10.9%増)へ上方修正すると発表したことが好材料視された。前期下期をピークに減少を見込んでいた電気用カーボン製品の需要が引き続き高水準で推移しているほか、各国のエネルギー政策の見直しに伴い太陽電池用の需要が想定を上回ることが要因。円安進行による収益押し上げ効果や為替差損益の好転も上振れに貢献する。なお、同時に発表した1-3月期(第1四半期)の同利益は前年同期比52.0%増の12億6300万円だった。

■アース製薬 <4985>  6,480円 (+430円、+7.1%)

 アース製薬 <4985> が急反発。12日の取引終了後に発表した21年12月期第1四半期(1-3月)の連結決算は、売上高492億7800万円(前年同期比8.4%増)、経常利益82億600万円(同59.6%増)となり、これが好材料視された。主力の虫ケア用品が好調な初動をみせたほか、新型コロナウイルス感染拡大による需要変化を背景に入浴剤が大きく伸びた。また、販売構成比の良化に伴う原価率の改善に加え、マーケティング費用を抑制したことも大幅増益に貢献した。

■バンドー <5195>  794円 (+48円、+6.4%)

 バンドー化学 <5195> が続急伸。同社は13日午後1時40分頃に、21年3月期通期の連結決算を発表。売上収益は前の期比9.8%減の813億7100万円(従来予想は800億円)、営業利益は同2.6倍の53億7700万円(従来予想は45億円)で着地した。自動車部品事業などが回復したほか、利益面では徹底した原価低減活動が寄与した。また、期末配当を従来計画比4円増額の20円とすることも発表。中間配6円をあわせた年間配当は26円となる。22年3月期通期の連結業績予想については、売上収益が前期比10.6%増の900億円、営業利益が同20.9%増の65億円を見込む。年間配当は前期比6円増配の32円を計画している。

■メック <4971>  2,599円 (+155円、+6.3%)

 メック <4971> が3日ぶりに急反発。12日の取引終了後、21年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の11億5000万円から18億5000万円(前年同期比64.3%増)へ引き上げると発表しており、これを好感する買いが向かった。新型コロナウイルス感染拡大によるパソコン・サーバーの旺盛な需要を背景に、半導体を搭載するパッケージ基板向け密着向上剤などの販売が想定より伸びる見込みとなった。また、薬品生産量の増加による利益率改善も上振れに大きく貢献する。併せて、通期の同利益も従来予想の25億円から32億円(前期比34.0%増)へ上方修正し、従来の2期連続での過去最高益予想を更に上乗せした。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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