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【市況】7日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、大規模緩和の長期化期待

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は続伸、大規模緩和の長期化期待

ダウ平均は229.23ドル高の34777.76ドル、ナスダックは119.40ポイント高の13752.24で取引を終了した。

4月雇用統計で雇用者数の伸びが予想を大幅に下回ったため回復期待が後退し、寄り付き後、下落。同時に、連邦準備制度理事会(FRB)が早期に金融緩和を縮小するとの警戒感が後退し、上昇に転じた。引けにかけ、金融緩和の長期化を期待した買いが一段と強まり、上げ幅を拡大。ダウは連日史上最高値を更新して引けた。セクター別では、耐久消費財・アパレル、エネルギーが買われた一方、電気通信サービスが売られた。

オンライン旅行サービス会社のエクスぺディア(EXPE)、動画配信のロク(ROKU)、オンライン決済のスクエア(SQ)は決算の内容が予想を上回り、それぞれ上昇。映画館を運営するAMCエンターテインメント(AMC)は決算内容が予想を下回ったものの、CEOが楽観的な見通しを示したため業績回復期待に上昇した。エクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)は原油高を受けて上昇。一方で、ファーストフードチェーンのシェイクシャック(SHAK)は決算内容が予想を下回ったほか、冴えない見通しが嫌気され、大幅下落した。

イエレン財務長官は債務上限の適用停止が夏に期限が切れる可能性もあると警告した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:ドル弱含み、4月米雇用統計は市場予想を下回る

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円29銭まで上昇後、108円34銭まで反落し、108円59銭で引けた。4月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びは予想を大幅に下回り、失業率は上昇したことを受けて米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和縮小の思惑は後退し、ドル売りが加速した。その後、4月雇用統計は季節調整の影響を強く受けたとの見方が浮上したことや、イエレン財務長官が「雇用は引き続き強い水準」と言及したことから、長期金利は反転し、ドルは下げ止まった。

ユーロ・ドルは1.2058ドルから1.2171ドルまで上昇して、1.2163ドルで引けた。ユーロ・円は131円58銭まで弱含んだのち、132円18銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3891ドルから1.4006ドルまで上昇した。英国で3分の2の成人が第1回目のワクチンを接種したことを明らかになったほか、17日から海外への渡航が解禁されるとの報道を受け回復期待がポンド買いに繋がった。ドル・スイスは0.9094フランまで上昇後、0.9005フランまで反落した。



■NY原油:小幅高、株高を意識した買いが入る

7日のNY原油先物6月限は、小幅高(NYMEX原油6月限終値:64.90 ↑0.19)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+0.19ルの64.90ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは63.90ドル-65.24ドル。アジア市場で65.24ドルまで買われたが、この日発表された4月米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比+26.6万人と、市場予想を大幅に下回ったことを嫌って原油先物は一時63.90ドルまで下落した。しかしながら、米国株高やユーロ高を好感した買いが入ったことで一時65.16ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引ではポジション調整的な売りが増えたことで原油先物は64ドル台後半で推移。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 42.18ドル +0.17ドル(+0.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 87.70ドル +0.87ドル(+1.00%)
ゴールドマン・サックス(GS)370.89ドル +4.92ドル(+1.34%)
インテル(INTC) 57.67ドル +0.48ドル(+0.84%)
アップル(AAPL) 130.21ドル +0.69ドル(+0.53%)
アルファベット(GOOG) 2398.69ドル +17.34ドル(+0.73%)
フェイスブック(FB) 319.08ドル -0.94ドル(-0.29%)
キャタピラー(CAT) 240.99ドル +3.92ドル(+1.65%)
アルコア(AA) 41.20ドル +1.31ドル(+3.28%)
ウォルマート(WMT) 140.20ドル -0.85ドル(-0.60%)
《ST》

 提供:フィスコ

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