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【注目】前週末7日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

GMOメディ <日足> 「株探」多機能チャートより

■GMOメディ <6180>  1,970円 (+400円、+25.5%) ストップ高

 GMOメディア <6180> [東証M]がストップ高に買われた。小型で品薄感が強く急騰性に富んでいることもあり、一気に値幅制限上限を視界に捉える可能性もある。同社はGMOインターネット <9449> 傘下でネット広告支援事業を主力展開するが、GMOグループのメディア事業統合により業容拡大が顕著で、足もとの業績も会社側想定を上回って推移している。6日取引終了後に発表した21年12月期第1四半期(1-3月)決算は、売上高が前年同期比9割増となる18億700万円と急拡大、営業損益も9900万円の黒字と前年同期実績の600万円の赤字から脱却した。プログラミング教育、美容医療、ECメディアの各事業ともに新型コロナウイルス感染拡大の影響はほとんどみられない状況にあり、これを好感する形で投資資金が集中した。

■Mラインズ <3901>  3,350円 (+502円、+17.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。マークラインズ <3901> がストップ高に買われ上場来高値を更新した。自動車業界に特化したポータルサイトを運営、完成車と部品メーカーの情報を提供するサービスを国内外で展開している。6日取引終了後、21年12月期第1四半期(1-3月)決算を発表、トップラインの急拡大を背景に利益も大幅に伸ばし、最終利益は前年同期比92%増の2億1800万円と倍増近い伸びを示した。情報プラットフォームの契約企業数も順調に増加傾向をたどっており、中期的な成長トレンド継続に対する期待も大きい。株価は4月26日に最高値をつけた後は利益確定の売りに軟調な動きをみせていたが、7日は25日移動平均線を足場にマドを開けて上放れる展開となった。

■アイホン <6718>  2,073円 (+306円、+17.3%)

 東証1部の上昇率2位。アイホン <6718> が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新した。同社は7日午後1時40分頃に、21年3月期通期の連結営業利益が前の期比27.8%増の36億2200万円になったと発表。インターホンの販売が集合住宅のリニューアル需要などを背景に堅調に推移した。また、期末配当を従来計画比15円増額の40円とし、これにより中間配25円をあわせた年間配当は65円となる。22年3月期通期の連結営業利益は前期比24.2%増の45億円を見込む。リニューアル需要が続くとみているほか、分譲マンションの設備更新需要の増加を予想している。年間配当については、前期比13円増配の78円とする方針を示している。

■BEENOS <3328>  3,395円 (+442円、+15.0%)

 東証1部の上昇率3位。BEENOS <3328> が急反騰。同社は6日大引け後に決算を発表。21年9月期第2四半期累計(20年10月-21年3月)の連結経常利益は前年同期比71.9%減の7.3億円に大きく落ち込んだ。

■東北化学 <7446>  3,920円 (+470円、+13.6%)

 東北化学薬品 <7446> [JQ]が続急騰。同社は6日取引終了後に、21年9月期第2四半期累計(20年10月-21年3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.1倍の4億4900万円(従来予想は2億1000万円)となり、通期計画の3億9000万円を超過したことが好感されたようだ。売上高は同19.4%増の182億8900万円(従来予想は157億円)で着地。新型コロナウイルス感染症関連の試薬や機器などの受注が増加したほか、利益面では経費削減効果などが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■ノジマ <7419>  3,110円 (+343円、+12.4%)

 東証1部の上昇率5位。ノジマ <7419> が続急騰。6日の取引終了後に発表した22年3月期の連結業績予想で、売上高5650億円(前期比8.0%増)、営業利益350億円(同3.5%増)と営業増益を見込み、年間配当を前期比2円増の48円を予定していることが好感された。巣ごもり特需の反動に加えて、人材やデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資継続で小幅な増益を見込む。なお、21年3月期決算は、売上高5233億2700万円(前の期比0.1%減)、営業利益338億2600万円(同49.8%増)だった。

■GMO-R <3695>  2,050円 (+220円、+12.0%)

 GMOリサーチ <3695> [東証M]が続急騰。同社は6日大引け後に決算を発表。21年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比3.0倍の1.4億円に急拡大し、通期計画の2.6億円に対する進捗率は54.0%に達し、5年平均の26.8%も上回った。

■KTK <3035>  545円 (+51円、+10.3%)

 ケイティケイ <3035> [JQ]が大幅高で4連騰、一時66円高の560円まで値を飛ばし、ジャスダック市場の値上がり率上位3傑に食い込む人気となった。再生トナーなどOA関連機器のリサイクル商品や情報セキュリティーソフトを販売し、業績はコロナ禍にあっても健闘が目立つ。また、7日は緊急事態宣言の発令期限が延長され5月末までに6都府県が対象となるなど、新型コロナウイルス感染拡大への警戒が強まった。同社は手や指の消毒液や飛沫防止パネルといった環境・衛生商品も扱っており、防疫関連株としての側面で人気化素地を開花させた。

■中発條 <5992>  1,116円 (+103円、+10.2%)

 東証1部の上昇率6位。中央発條 <5992> が続急騰、122円高の1135円に駆け上がり年初来高値を更新。トヨタ自動車 <7203> を主要取引先とする自動車ばねメーカーで業界屈指の商品競争力を誇る。米国や中国をはじめとする世界的な自動車販売の急回復を背景に、自動車部品を手掛ける企業群にも追い風が強まっている。同社は22年3月期に営業利益が前期比2.7倍となる34億円予想とV字回復以上の強烈な伸びを見込んでいる。一方、3%近い配当利回りを確保しながら、PBRは0.4倍台と超割安圏に放置されており、にわかに見直し人気が加速した。

■佐藤商 <8065>  1,096円 (+94円、+9.4%)

 東証1部の上昇率9位。佐藤商事 <8065> が後場一段高。同社は7日午前11時30分頃に、21年3月期の連結営業利益が前の期比14.7%減の27億9600万円(従来予想は21億5000万円)になったと発表。商用車及び建産機業界の生産回復が追い風となったほか、経費を削減したことが利益を押し上げた。22年3月期は世界景気が緩やかに回復するとみて、連結営業利益は前期比32.3%増の37億円を見込む。また、年間配当は前期比5円増配の48円とする方針を示した。あわせて、40万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.86%)、4億円を上限とする自社株取得枠を設定したことも発表。機動的な資本政策の遂行を可能にするためで、取得期間は5月10日から6月23日までとなっている。

■アウトソシン <2427>  1,859円 (+152円、+8.9%)

 アウトソーシング <2427> が続急伸、1700円を軸としたもみ合いを一気に上放れた。製造業向けに技術系の人材派遣を主力展開するが、足もとの業績は絶好調に推移している。6日取引終了後に発表した21年12月期第1四半期(1-3月)決算は営業利益段階で前年同期比2.1倍の52億600万円と倍増した。オランダや英国など海外での事業展開が大幅伸長したほか、国内でも技術系人材ニーズはコロナ禍に関わらず旺盛で、採用コストを吸収し2ケタの利益成長を確保した。これを評価する買いを呼び込む格好となった。

■東エレデバ <2760>  6,300円 (+480円、+8.3%)

 東京エレクトロン デバイス <2760> が異彩の上昇波動を形成、株価は7日で4連騰となり、この間に1300円以上も水準を切り上げた。東京エレクトロン <8035> 傘下の半導体商社で、好調を極める東エレクの業績に連動する形で収益を伸ばしている。米テキサスインスツルメンツ(TI)など海外大手半導体メーカーとの取引実績も豊富であり、世界的に需給が逼迫し活況を呈す半導体市場の追い風を享受している。TI以外ではパワーモジュールのトップメーカー独セミクロンや同大手インフィニオンの製品を扱い、電気自動車(EV)向けで高水準の需要創出が見込まれるパワー半導体分野においても存在感が大きい。21年3月期は最終利益段階で前の期比37%増の31億4300万円と従来計画から大幅に上振れ着地した。加えて、22年3月期についても44億円と前期実績から更に4割増を見込むなど破竹の勢いだ。

■インソース <6200>  2,604円 (+157円、+6.4%)

 インソース <6200> が急反発、上場来高値を更新した。同社は企業向けに研修事業を展開しており、講師派遣のほか公開講座などで豊富なコンテンツを武器に旺盛な需要を獲得している。6日取引終了後、21年9月期第2四半期(20年10月-21年3月)決算を発表、売上高が前年同期比26%増の36億7300万円と大幅な伸びを示し、増収効果をバネに営業利益は同2倍となる12億5700万円に達した。これをポジティブ視する買いを引き寄せる格好となった。

■日本製鉄 <5401>  2,167円 (+117円、+5.7%)

 日本製鉄 <5401> が3連騰。7日午後1時30分ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高6兆円(前期比24.2%増)、純利益2400億円(黒字転換)と黒字転換を見込むことが好感された。今期は単独粗鋼生産4000万トン(前期比21.2%増)を見込むほか、固定費の大幅圧縮や変動費改善などで構築した単独営業利益の黒字構造をベースに、鋼材市況も含め堅調な事業環境のもと安定生産で需要を確実に捕捉し、業績V字回復を見込む。なお、年間配当は未定としている。21年3月期決算は、売上高4兆8292億円(前の期比18.4%減)、純利益324億3200万円の赤字(前の期4315億1300万円の赤字)だった。

■ミスミG <9962>  3,260円 (+160円、+5.2%)

 ミスミグループ本社 <9962> が続急伸。21年3月期の連結経常利益は前の期比17.0%増の271億円に伸び、22年3月期も前期比38.3%増の376億円に拡大を見込み、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。同時に、前期の年間配当を14.09円→15.09円(前の期は14.55円)に増額し、今期も前期比9.02円増の24.11円に大幅増配する方針とした。同時に発表した「3月売上高は15.7%増」も買い材料。

■ワークマン <7564>  7,560円 (+260円、+3.6%)

 ワークマン <7564> [JQ]が大幅続伸。6日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比24.5%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。寒暖の差が大きく汗ばむ陽気となったことで、夏物衣料の需要が前倒しとなり、半袖Tシャツや冷感機能のコンプレッションウェア、サマーカーゴパンツなどが販売数を大幅に伸ばした。また女性衣料でもストレッチパンツやリラックスシルエットの半袖Tシャツ、ワンピースなど春夏物が好調に推移した。なお、チェーン全店売上高は同35.4%増だった。

■郵船 <9101>  4,560円 (+115円、+2.6%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> がいずれも東証1部の売買代金上位に入る人気で3日続伸。ここにきて海運株の上昇が再び目立つ。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は4月中旬以降記録的な上げ足を示しており、前日6日こそ小幅に反落したものの、前々日の5日まで15連騰で3266まで水準を切り上げた。これは2010年6月以来、約11年ぶりの高値圏にある。世界的な景気回復期待に加え、銅などの非鉄やコーンなど穀物に代表される商品市況が軒並み高騰している。これに連動する形でばら積み船市況の上昇が際立つ状況にあり、海運セクターの株高を後押しする格好となった。

■住友鉱 <5713>  5,092円 (+125円、+2.5%)

 住友金属鉱山 <5713> やDOWAホールディングス <5714> 、三菱マテリアル <5711> といった非鉄株が続伸。7日の銅価格は世界経済の回復期待を背景に上昇基調を続けたが、日本経済新聞・電子版は7日、「銅が過去最高値を更新した」と報じた。ロンドン金属取引所(LME)の銅3ヵ月物は、日本時間7日で一時1トン1万200ドル前後まで上昇し、11年2月につけた最高値の1万190ドルを約10年ぶりに上回ったという。銅のほかアルミやニッケルなどの価格は上昇基調にあり、非鉄株には再評価機運が強まっている。

■愛知銀 <8527>  2,906円 (+67円、+2.4%)

 愛知銀行 <8527> が3日続伸。6日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、経常利益が44億円から60億円(前の期比45.0%増)へ、純利益が30億円から42億円(同43.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。与信関係費用は想定を上回ったものの、貸出金利息及び役務取引等収益が予想を上回ったことが寄与した。

■ゼビオHD <8281>  901円 (+17円、+1.9%)

 ゼビオホールディングス <8281> が続伸。7日午後1時ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、最終利益が1億4900万円から4億3200万円(前の期比5.9%増)へ上振れ、減益予想から一転して増益で着地したようだと発表しており、これが好感された。事業用資産の減損損失を計上するほか、今年2月と3月に東北地方で発生した地震に伴う商品に対する災害損失を計上するものの、為替相場が円安基調で推移したことが利益を押し上げた。なお、売上高は2075億8600万円から2024億3800万円(同10.2%減)へ、営業利益は30億4900万円から27億5600万円(同47.5%減)へ下振れて着地した。

■セラク <6199>  2,348円 (+42円、+1.8%)

 セラク <6199> が3日ぶりに反発。6日の取引終了後、みどりクラウドと人工知能(AI)を活用した青果流通支援プロジェクトが、農林水産省の「革新的営農支援モデル開発」事業に採択されたと発表しており、これが好材料視された。同プロジェクトは、セラクとウェザーニューズ <4825> 、R&Cホールディングス(長野県長野市)、ドローン・ジャパン(東京都千代田区)の4社で設立した「データ駆動成果流通支援コンソーシアム」として提案を行ったもの。みどりクラウドが収集する生産現場のデータや、ドローン・ジャパンがドローンによって収集する生産状況データ、WNIウェザの気象データ、R&Cホールディングスの各産地の過去の出荷量データなどを分析し、AIによる出荷量予測モデルの構築に取り組む。

■前田建 <1824>  969円 (+14円、+1.5%)

 前田建設工業 <1824> が3日続伸。7日午前11時ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が6768億円から6780億円(前の期比39.0%増)へ、営業利益が414億円から463億円(同36.0%増)へ、純利益が166億円から232億円(同61.8%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高が計画を上回ったことに加えて、それに伴い完成工事利益率が向上したことなどが要因としている。あわせて、期末一括配当予想を27円から38円へ引き上げた。

■王将フード <9936>  5,680円 (+70円、+1.3%)

 王将フードサービス <9936> が続伸。7日午前10時ごろに発表した4月度の月次売上高(速報)で、直営既存店売上高が前年同月比21.2%増と6ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。積極的な新商品の販売と状況に応じたタイムリーな販売促進活動が奏功し、店内売上高は同32.9%増となったほか、店外売上高も同15.5%増と大幅に伸長したことが寄与した。なお、全店売上高は同25.6%増だった。

■新生銀 <8303>  1,630円 (+18円、+1.1%)

 新生銀行 <8303> が続伸。同社は6日取引終了後、21年3月期の純利益を340億円から450億円(前の期比1.3%減)に増額修正したことを好感する買いが流入した。連結子会社を通じて保有する台湾の日盛金融に対する公開買い付け(TOB)に応募したことから、前3月期決算で約97億円の売却益を計上する見込みとなった。また、期末一括配当は前の期比2円増の12円に増配することも好感された。

■ニトリHD <9843>  19,785円 (+210円、+1.1%)

 ニトリホールディングス <9843> が5日ぶりに反発。7日付の日本経済新聞朝刊で「外食事業に参入した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、店舗名は「ニトリダイニング みんなのグリル」で、卸を通さずに食材を調達するほか、店舗では自社の家具や食器を使うなどして運営コストを下げるという。自社店舗への出店を行うほか、将来は路面店や他の商業施設への出店も検討するとあることから、今後の業績への貢献が期待された。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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