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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:高度紙、東京製鉄、オキサイド

高度紙 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ニッポン高度紙工業 <3891>  3,445円  +479 円 (+16.2%) 一時ストップ高   11:30現在
 ニッポン高度紙工業<3891>がカイ気配スタートで気配値のまま3000円台を回復し、もみ合い上放れの気配をみせている。同社が前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益段階で前の期比2.8倍の27億6100万円と大幅な伸びで過去最高利益を更新した。電池用セパレータが風力発電やスマートメーター向けに高水準の需要を取り込んだほか、車載用リチウム電池向けで拡大顕著となり業績に反映された。また、22年3月期についても前期比9%増の30億円と2ケタ近い成長を確保するもようで、これを評価する買いを呼び込んでいる。

■東京製鐵 <5423>  1,053円  +145 円 (+16.0%) 一時ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率2位
 東京製鐵<5423>が寄り付き大量の買い注文に商いが成立せずカイ気配で始まる人気となった。同社は独立系の電炉業界トップで業績は足もと厳しいものの、世界景気の回復を背景に急改善への期待が高まっている。前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益が前の期比77%減の39億9500万円と大幅減益だった。ただ、前期の業績悪については株価に織り込みが進んでいた。一方、22年3月期の営業利益は前期比3倍の120億円を見込んでおり、これがポジティブに捉えられている。更に同日、発行済み株式数(自社株を除く)の1.80%にあたる215万株、20億円を上限とする自社株買い実施を発表したことで株高を後押しする格好となっている。

■オキサイド <6521>  9,110円  +810 円 (+9.8%)  11:30現在
 オキサイド<6521>が1000円を超える急騰で9370円まで買われる場面があった。市場では「今の地合いは主力株が手掛けにくくなっており、中小型の成長株へ短期資金が流れている。そのなか、レーザーテック<6920>が人気化した流れで、次世代製品技術のカギを握るレーザー関連に買いが向かう傾向が強いようだ」(国内投資顧問ストラテジスト)という。同社は今月5日に東証マザーズに新規上場した直近IPO 銘柄で、光学分野における酸化物単結晶、光デバイス、レーザー光源、光計測装置などの製造を手掛けており、今の物色の流れに乗っている。前週20日につけた高値9190円を上回り、上場後の最高値圏に再浮上した。

■日本航空 <9201>  2,300円  +99 円 (+4.5%)  11:30現在
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも上値指向となり、業種別騰落率でも「空運」は東証1部33業種中で断トツとなっている。空運業界は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、業績低迷が際立っているが、今期の業績悪については株価に大方織り込まれた状態にある。欧米を中心にワクチン普及が加速していることで、経済活動の正常化を背景に世界景気の回復が見込まれており、空運株は業績の実態悪とは裏腹に空売りの買い戻しなどで上がりやすい状況にある。前週末23日にANAは21年3月期業績予想の修正を発表したが、最終損益は従来予想の5100億円の赤字から4050億円の赤字に上方修正しており、その幅も1000億円強に及ぶことで、これが株価を強く刺激する格好となっている。

■あすか薬HD <4886>  1,431円  +57 円 (+4.2%)  11:30現在
 あすか製薬ホールディングス<4886>が大幅反発している。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が540億円から551億円(前の期比4.9%増)へ、営業利益が28億円から36億円(同2.4倍)へ、純利益が19億円から27億円(同4.2倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。主に医療用医薬品事業の売り上げが想定を上回ったことに加えて、営業経費の減少や原価低減への取り組みなどが奏功した。同時に、アンプル・バイアルなど医薬品容器の製造・開発や体外診断用医薬品の受託包装などを行う日本硝子産業(東京都中央区)の株式を取得し持ち分法適用関連会社化したと発表しており、これも好材料視されている。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。

■QDレーザ <6613>  1,650円  +60 円 (+3.8%)  11:30現在
 QDレーザ<6613>が大幅高で3連騰と気を吐いている。株価は5日移動平均線を絡め上放れの様相で、3月12日に上ヒゲでつけた1678円の戻り高値クリアから1700円台を視野に入れる状況にある。半導体レーザー技術を駆使した応用製品の開発を展開、特に中核技術である量子ドットレーザーは10nm(ナノメートル)程度の電子の波長サイズの半導体の微小な粒である量子ドットを使った半導体レーザーであり、半導体メーカーが覇を競う微細化でもキーテクノロジーとして注目度が高い。同社は視覚障害を持つ人を対象とした網膜走査型レーザーアイウェアの育成にも力をいれている。マザーズ銘柄で今年2月初旬に上場したニューフェースだが、日々の出来高流動性の高さが群を抜いている。

■キヤノンMJ <8060>  2,614円  +87 円 (+3.4%)  11:30現在
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>が大幅高。前週末23日の取引終了後、21年12月期連結業績予想について、売上高を5600億円から5670億円(前期比4.0%増)へ、営業利益が325億円から340億円(同8.6%増)へ、純利益が225億円から235億円(同6.8%増)へ上方修正したことが好感されている。在宅勤務需要などによりインクジェットプリンターが引き続き好調に推移していることに加えて、テレワーク環境の構築需要などによりITソリューションも計画を上回る見通しとなったことが要因としている。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高1403億5900万円(前年同期比0.8%減)、営業利益105億8100万円(同36.2%増)、純利益79億8900万円(同94.6%増)だった。

■しまむら <8227>  11,210円  +370 円 (+3.4%)  11:30現在
 しまむら<8227>が反発している。前週末23日の取引終了後、4月度(3月21日~4月20日)の月次売上速報を発表しており、既存店売上高は前年同月比45.2%増と大幅増となり、8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。気温の上昇に伴い、アウター衣料や肌着、服飾雑貨の初夏・夏物が好調に推移した。アウター衣料では、サプライヤー共同開発ブランドの「SEASON REASON」を婦人・紳士・子供とトータル展開し好調に推移。また、PB「CLOSSHI」では、Tシャツやデニムパンツ、バッグや帽子が売れ筋となり、「FIBER DRY」では、吸水速乾や接触冷感などの機能性を持たせた肌着が好調だった。なお、19年度比でも4.3%増と伸長した。

■アドバンテスト <6857>  10,560円  +260 円 (+2.5%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>が反発に転じた。前週末23日の米国株市場で半導体関連株が総じて強い動きをみせ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2%あまりの上昇をみせたことで、これは半導体関連セクターには追い風と捉えられる。しかし個別では同日に、半導体関連の象徴であるインテルが市場予測を下回る4~6月期の利益予想を嫌気され大きく売り込まれた。東京市場でも主力級の銘柄は決算発表後に市場期待に届かず売り込まれるケースが目立っていることから、あすに決算発表を控える同社株にも思惑が錯綜。強弱観対立の中で上値の重い展開となっている。

■東洋建設 <1890>  576円  +12 円 (+2.1%)  11:30現在
 東洋建設<1890>が3日続伸している。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1690億円から1729億円(前の期比1.1%減)へ、営業利益が109億円から142億円(同53.2%増)へ、純利益が70億円から91億7000万円(同59.0%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。国内土木事業において、大型の繰越工事数件で見込み以上に設計変更を獲得できたことに加えて、手持ち工事の順調な進捗などが業績を牽引した。また、工事採算の改善なども寄与した。

■アドウェイズ <2489>  831円  +8 円 (+1.0%)  11:30現在
 アドウェイズ<2489>が反発。同社はきょう午前10時30分ごろ、中国子会社が伊藤忠商事<8001>のグループ会社2社とライブコマース事業を行う合弁会社を設立したと発表しており、これが好感されているようだ。同社では、中国のライブコマース市場において業界スタンダードを確立し、市場の健全化を図るとともに、消費者が楽しく安心してショッピングができる環境を提供していくという。また、商品の販売だけでなく、ライブコマースデータを収集、分析し、消費者のタイムリーなニーズを的確に把握することで、メーカーの商品開発のサポートも行っていくとしている。

■新東工業 <6339>  753円  +6 円 (+0.8%)  11:30現在
 新東工業<6339>は反発している。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が780億円から820億円(前の期比20.2%減)へ、営業損益が3億円の赤字から17億円の黒字(同64.1%減)へ、最終損益が5億円の赤字から6億円の黒字(同79.2%減)へ上振れて、営業損益が一転黒字で着地したようだと発表しており、これが好感されている。下期に顧客の生産活動が想定以上に持ち直したことが要因としている。

■ヤマウホールディングス <5284>  625円  +95 円 (+17.9%) 一時ストップ高   11:30現在
 ヤマウ<5284>が急騰。同社は23日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益は前の期比62.9%増の18億6000万円(従来予想は13億円)になったようだと発表していることが好感されているようだ。売上高は同15.6%増の267億円と、従来予想の255億円から上振れ。「水門・堰製造、施工事業」や「高架道路用伸縮装置製造販売、設置事業」で好採算製品の出荷・施工が想定を上回ったほか、コスト削減や生産性向上の効果が寄与したとしている。

■ザッパラス <3770>  560円  +80 円 (+16.7%) ストップ高   11:30現在
 ザッパラス<3770>はストップ高となっている。前週末23日の取引終了後、21年4月期の連結業績予想について、売上高を43億円から47億8000万円(前期比26.2%増)へ、営業利益を1億6000万円から3億4000万円(同7.7倍)へ上方修正したことが好感されている。主力の占いコンテンツはメディア露出や占いフェスの開催などによる占いサービスの認知度・注目度が向上したことに加えて、広告宣伝費投下などの取り組みが奏功したことが寄与するとしている。

●ストップ高銘柄
 ザッパラス <3770>  560円  +80 円 (+16.7%) ストップ高   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 イメージ ワン <2667>  896円  -300 円 (-25.1%) ストップ安   11:30現在
 など、2銘柄

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