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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 75日移動平均線突破ならショートカバーを誘う流れにも


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28870 +330 (+1.15%)
TOPIX先物 1909.0 +18.5 (+0.97%)
シカゴ先物 28885 +345
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米国務省が新型コロナウイルスの世界的な感染再拡大を受けた渡航中止勧告の対象地域を拡大したことを嫌気する形で売りが先行。しかし、景気回復期待は根強く次第に押し目買いを強める展開に向かい、ASMLホールディングやラムリサーチなど、予想を上回る決算を背景に半導体関連を中心として切り返した。S&P業種別指数では自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが上昇する半面、公益事業、家庭用品・パーソナル用品、メディアが軟調。

 シカゴ先物清算値は大阪比345円高の2万8885円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比40円高の2万8580円で始まると、その後は2万8600円を挟んだ狭いレンジ取引が継続。しかし、米国市場の取引開始後に2万8490円まで軟化した後は、米国市場の切り返しを受けてリバウンド基調を強め、2万8870円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形でギャップアップから始まることになり、目先的には2万8500円を支持線とした自律反発が意識されよう。また、不透明感が強まっていた日銀の動向だが、20日の下落局面で見送っていたETF買い入れを21日の東京市場では実施しており、需給面での下支えとして安心感につながる。

 ただし、直近2日間の大幅な下落に対する反動であるため、明確なボトム形成を見極めるには少なくとも2万8990円辺りに位置する75日移動平均線を超えてくる必要がある。その後も5日線(2万9194円)、25日線(2万9349円)、13週線(2万9159円)などの抵抗をこなしていくことになるため、慎重姿勢は崩せない。

 また、NT倍率は先物中心限月でこれまでのレンジ内での推移を続けており、本日はギャップアップから始まるため、指数インパクトの大きい値がさ株の影響が大きくなると考えられ、NTロングのポジションに向かわせよう。75日線を突破し、同線を支持線に変えてくるようだと、短期のヘッジファンドによるショートカバーが強まりやすいだろう。なお、VIX指数は17.50に低下しており、25日線に上値を抑えられた形状となった。

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