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【特集】鈴木英之氏【上値重い日経平均、GWに向けての見通しと勘所】(1) <相場観特集>

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

―近くて遠い3万円大台、果たして上値追い本番はいつか―

 週明け19日の東京市場は、日経平均株価はわずかにプラス圏を維持したとはいえ後半値を消した。下値では買いが厚いものの、企業の決算発表も気になるところで上値の重い展開が続き、3万円大台がなかなか見えてこない。日米首脳会談を通過してマーケットのセンチメントに変化はあるのか。ここからの全体相場の見通しと物色の方向性について、第一線で活躍する市場関係者2人に意見を聞いた。

●「当面は一進一退も、隠れ半導体関連株に注目」

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

 日経平均株価は上値の重い展開が続いている。これは、今週から本格化する決算発表で慎重な見通しが打ち出される可能性があることなどが、上値を抑える要因となっているのだろう。

 市場では、22年3月期業績の増益期待が強いが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかでは、企業側の見通しはどうしても慎重姿勢になることが予想される。いち早く発表を行った2月期決算企業では、しまむら <8227> のように慎重な見通しが警戒された例も出ている。同じく2月期決算で、決算発表を行った安川電機 <6506> の株価も下落した。

 菅首相が新型コロナワクチンに関して「9月末までに(全対象者への)供給にメドがたった」と語ったことはポジティブ要因とみていいだろう。今年の相場は「前半高」「後半安」を想定していたが、コロナワクチンの接種などを考慮すると「前半安」「後半高」へ見通しを修正してもいいのかもしれない。

 こうしたなか、今後1ヵ月程度を想定した日経平均株価のレンジは2万8500~3万500円を想定している。全体的には横ばい圏の展開を予想している。

 物色のテーマとしては「半導体」は息の長いものになるだろう。新光電気工業 <6967> のような銘柄の活躍が期待できるほか、なかでも隠れ半導体関連株とでも呼べそうな銘柄群には一段の見直し余地がありそうだ。デンソー <6902> はトヨタ自動車 <7203> と共同出資会社を設立しており、車載半導体の供給面などでも注目できる。また、東海カーボン <5301> は 半導体製造装置の部材、CKD <6407> は半導体製造装置向け機器を手掛けており、半導体関連株としての再評価も期待できる。


(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資調査部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。

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