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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 調整局面による押し目拾いはNTロングが有効か


大阪6月限
日経225先物 29690 -40 (-0.13%)
TOPIX先物 1956.5 -7.0 (-0.35%)

 日経225先物(6月限)は前日比40円安の2万9690円で取引を終了。寄り付きは2万9720円とシカゴ先物清算値(2万9795円)を下回って始まると、現物の寄り付き後には2万9520円まで一気に軟化。しかし、2万9500円を割り込まず、引き続き同水準での底堅さを確認。前引けにかけてはショートカバー優勢の動きによりプラス圏を回復すると、後場寄り付き直後には一時2万9820円まで上昇幅を広げた。ただ、ショートカバー一巡後は再び軟化し、2万9650円~2万9700円辺りでの保ち合いに。引け間際に買い戻しの動きも見られたが、結局は2万9690円と小幅に下落して取引を終えた。 

 東京都の小池知事は緊急事態宣言の要請も視野に入れて検討するよう職員に指示したと伝えられており、朝方は売りアルゴが発動したと推測される。その後はショートカバー優勢により上昇に転じたが、後場は大阪府の吉村知事が緊急事態宣言を要請する方針と伝わり、再び売りアルゴを発動させたようだ。基本的には薄商いのなか短期筋による先物主導での売り仕掛けであるためカバーの動きも早く、レンジ内での推移は継続。これまでの薄商いの需給状況からもポジション自体は大きく傾いていないと考えられ、引き続きレンジ下限レベルでの押し目狙いのスタンスに向かわせよう。

 NT倍率は先物中心限月で一時15.08倍と、保ち合いレンジの下限レベルまで下落した後は切り返しており、15.17倍で終えた。東京エレクトロン <8035> 、信越化学工業 <4063> 、ダイキン <6367> 、アドバンテスト <6857> など指数インパクトの大きい値がさハイテク株を中心に堅調だったことが、NTの切り返しにつながっている。米国市場の堅調な地合い継続により海外勢のリスク許容度は高く、日本市場でも調整局面においては押し目を拾う動きに向かいやすく、NTロングのポジションが有効だろう。

 手口面では、日経225先物はシティが1530枚、クレディスイスが1000枚程度の売り越しに対して、大和が3120枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はUBSが1030枚、JPモルガンが740枚程度の売り越しに対して、ABNアムロは1290枚、ソジェンが860枚程度の売り越し。クレディスイスはCTA経由の売りとみられ、ABNアムロ、ソジェンの買いは先物主導の下落局面における裁定解消(先物買い・現物売り)のトレードと考えられる。

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