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【市況】12日の米国市場ダイジェスト:NYダウ55ドル安、インフレ上昇を警戒

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ55ドル安、インフレ上昇を警戒

米国株式市場は反落。ダウ平均は55.20ドル安の33745.40ドル、ナスダックは50.19ポイント安の13850.00で取引を終了した。史上最高値付近で利益確定の売りが続き、寄り付き後、下落した。インフレの上昇を警戒した売りも目だち、終日軟調に推移。セクター別では、自動車・自動車部品、保険が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器が下げた。

人口知能(AI)や音声認識ソフトを手掛けるニュアンス・コミュニケーションズ(NUAN)は、ソフトウェアメーカーのマイクロソフト(MSFT)が同社を197億ドルで買収するとの発表を受け、大幅上昇。マイクロソフトは小幅高となった。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストによる投資判断引き上げを受けて、上昇。配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)は3月の配車需要がパンデミック前の水準を回復したことを明らかにし、上昇した。また、半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)は、同社初となるサーバーマイクロプロセッサーの投入を明らかにしたほか、第1四半期の収益が見通しを上回る可能性を指摘したことが好感され、大幅上昇。一方、同業のインテルは最も収益性の高い分野での競争が激化することが警戒され、下落した。

バイデン政権の国家経済会議(NEC)委員長と国家安全保障担当トップの主催で開催された会合で、アルファベット(GOOG)、ゼネラル・モーターズ(GM)など十数社の最高経営責任者(CEO)参加し、政権の打ち出した2.2兆ドル規模のインフラ投資計画や世界的な半導体不足対応策に関して協議した。

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■NY為替:フランスにおけるワクチン接種拡大でユーロ下げ渋り

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円26銭まで弱含んだのち、109円45銭まで上昇して、109円40銭で引けた。対欧州通貨でのドル売りが優勢となったのち、長期債利回りは下げ渋ったことから、リスク回避的なドル売りはやや縮小した。

ユーロ・ドルは1.1919ドルまで上昇後、1.1899ドルまで売られたが、1.1908ドルで引けた。予想を上回ったユーロ圏2月小売売上高に加え、フランスなどでワクチン接種ペースを加速させており、都市封鎖措置(ロックダウン)はいずれ解除され経済活動が再開されるとの期待でユーロ買いが観測された。ユーロ・円は130円22銭から130円39銭まで上昇した。域内経済の悲観的見方が後退しユーロ買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3777ドルまで上昇後、1.3732ドルまで反落。英国で12日から、ロックダウンが一部解除されたため、景気回復への期待でポンド買いが一時優勢となった。ドル・スイスは0.9241フランから0.9213フランまで下落した。



■NY原油:反発で59.70ドル、60ドル近辺で戻り売りの興味残る

NY原油先物5月限は、反発(NYMEX原油5月限終値:59.70 ↑0.38)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+0.38ドルの59.70ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは58.73ドル-60.77ドル。60ドル近辺では戻り売りの興味が残されており、原油先物の上げ幅はやや縮小した。ドル高は一服したが、米国株安が多少嫌気されたようだ。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 40.06ドル +0.07ドル(+0.18%)
モルガン・スタンレー(MS) 80.18ドル -0.54ドル(-0.67%)
ゴールドマン・サックス(GS)331.84ドル +1.03ドル(+0.31%)
インテル(INTC) 65.41ドル -2.86ドル(-4.18%)
アップル(AAPL) 131.24ドル -1.76ドル(-1.32%)
アルファベット(GOOG) 2254.79ドル -31.09ドル(-1.36%)
フェイスブック(FB) 311.54ドル -0.92ドル(-0.29%)
キャタピラー(CAT) 230.93ドル +0.18ドル(+0.08%)
アルコア(AA) 31.77ドル +0.41ドル(+1.31%)
ウォルマート(WMT) 139.80ドル +0.02ドル(+0.01%)
《ST》

 提供:フィスコ

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