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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、 景気回復期待

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は続伸、 景気回復期待

ダウ平均は297.03ドル高の33800.60ドル、ナスダックは70.88ポイント高の13900.19で
取引を終了した。

バイデン政権が提案しているインフラ計画やワクチンの普及、連邦準備制度理事会(FRB)が当分の間、大規模緩和を維持することが強い回復に繋がるとの期待に寄り付き後、上昇。終日堅調に推移し、引けにかけて上げ幅を拡大し、ダウは史上最高値を更新して終了。一方、ハイテクは、予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇が重しとなった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや小売りが上昇、自動車・自動車部品が下げた。

オンライン小売のアマゾン(AMZN)は南部アラバマ州の物流倉庫で行われた従業員による投票で労働組合結成が否決されたことが好感され、上昇。動画配信のフボTV(FUBO)は2022年にカタールで行われるワールドカップ予選の放映独占権を勝ち取り、上昇した。一方、製薬会社のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は欧州医薬品当局が同社製ワクチンと血栓症発生の関連を調査するとの発表が嫌気され下落。航空機メーカーのボーイング(BA)は電気系統に不具合が生じたため、修繕作業を行うために737MAX数十機の運航停止を指示したことが明らかになり、下落した。代替肉メーカーのビヨンド・ミート(BYND)は同業のインポッシブル・フーズが株式上場に向けて協議を進めていることが明らかになり、下落。

クラリダFRB副議長は、金融政策を修正するには、物価の安定と最大雇用の目標達成において、予測ではなく具体的な結果が必要になると、主張した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:ドル・円強含み、3月米生産者物価指数は予想を上回る

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円96銭まで上昇後、109円56銭まで反落し、109円65銭で引けた。米3月生産者物価指数(PPI)が予想以上に上昇したため、インフレ進行への警戒感で米国債相場は下落。長期金利の上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1867ドルまで下落後、1.1910ドルまで上昇し、1.1904ドルで引けた。米国の高インフレ警戒感を受けたドル買いが強まったが、同時に、ドイツなどのワクチン接種ペースの加速で域内の回復の遅れへの懸念が後退したため、ユーロの買戻しも目立った。ユーロ・円は130円25銭まで下落後、130円55銭まで反発した。ポンド・ドルは1.3696ドルまで下落後、1.3745ドルまで反発したが、戻り売りも観測されており、取引終了時点にかけて上げ幅は縮小。ドル・スイスは0.9282フランまで上昇後、9243フランまで下落した。



■NY原油:やや弱含み、戻り売りの興味残る

9日のNY原油先物5月限は、やや弱含み(NYMEX原油5月限終値:59.32 ↓0.28)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-0.28ドルの59.32ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは59.10ドル-59.95ドル。60ドル近辺で戻り売りの興味が残されており、アジア市場で59.95ドルまで買われたものの、買いは続かず、ニューヨーク市場の序盤にかけて59.10ドルまで下落した。米国株高を好感した買いが入っており、59.76ドルまで反発したが、通常取引終了後の時間外取引で59.12ドルまで反落。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 39.99ドル +0.29ドル(+0.73%)
モルガン・スタンレー(MS) 80.72ドル +0.52ドル(+0.65%)
ゴールドマン・サックス(GS)330.81ドル -0.33ドル(-0.10%)
インテル(INTC) 68.26ドル +1.21ドル(+1.80%)
アップル(AAPL) 133.00ドル +2.64ドル(+2.02%)
アルファベット(GOOG) 2285.88ドル +20.44ドル(+0.90%)
フェイスブック(FB) 312.46ドル -0.56ドル(-0.18%)
キャタピラー(CAT) 230.75ドル +0.27ドル(+0.12%)
アルコア(AA) 31.36ドル -0.09ドル(-0.29%)
ウォルマート(WMT) 139.78ドル +0.07ドル(+0.05%)
《ST》

 提供:フィスコ

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