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【注目】前週末9日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

インテリクス <日足> 「株探」多機能チャートより

■インテリクス <8940>  776円 (+100円、+14.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。インテリックス <8940> がストップ高。8日の取引終了後、未定としていた21年5月期の連結業績予想について、売上高401億8700万円(前期比6.1%増)、営業利益20億7300万円(同87.0%増)、純利益11億4600万円(同2.2倍)と大幅増益を見込み、同じく未定としていて期末配当予想は24円にすると発表したことが好感された。中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業)が根強い需要に支えられ、通期では前期比3.7%増の1386件の販売を見込むことに加えて、その他不動産事業で第3四半期までリースバック物件を対象とした不動産信託受益権の譲渡や不動産小口化商品「アセットシェアリング三軒茶屋」が完売となったことや、第4四半期に東京都港区六本木の物件(3月売却済み)などを売却することが寄与する。なお、年間配当は35円となり、前期実績に対しては13円の増配になる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(20年6月-21年2月)決算は、売上高291億3700万円(前年同期比5.8%増)、営業利益6億9200万円(同18.7%減)、純利益2億7100万円(同37.5%減)だった。

■C&R <4763>  1,573円 (+167円、+11.9%)

 東証1部の上昇率2位。クリーク・アンド・リバー社 <4763> が急反騰し年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した22年2月期連結業績予想で、売上高400億円(前期比7.2%増)、営業利益28億5000万円(同16.4%増)、純利益17億5000万円(同6.2%増)と2ケタ営業増益を見込み、年間配当を前期比1円増の17円としたことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響は残るものの、クリエイティブ分野(日本)を中心にベース事業(派遣、紹介など)の2ケタ伸長を見込む。なお、21年2月期決算は、売上高373億1400万円(前の期比13.3%増)、営業利益24億4700万円(同17.4%増)、純利益16億4700万円(同21.2%増)だった。同時に、24年2月期に営業利益35億円を目指す中期経営計画を発表しており、これも好材料視された。プロフェッショナル分野の更なる拡大を図るほか、新規サービスの創出に注力するとしている。

■SHIFT <3697>  15,000円 (+1,520円、+11.3%)

 東証1部の上昇率3位。SHIFT <3697> が急反騰。同社はソフトウェア製品やサービス開発で必須となるソフトウェアテスト事業を主力としており、金融機関やゲーム業界など幅広い業態の需要を取り込んでいる。8日取引終了後に発表した21年8月期上期(20年9月-21年2月)の決算を発表、新規顧客の獲得増加や案件規模の拡大を背景に売上高は前年同期比58%増の202億8700万円、営業利益は同20%増の14億8800万円と高水準の伸びを示した。これを好感する形で物色人気が集中した。

■USENHD <9418>  2,452円 (+242円、+11.0%)

 東証1部の上昇率4位。USEN-NEXT HOLDINGS <9418> が続急騰し年初来高値を更新した。8日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を2020億円から2040億円(前期比5.6%増)へ、営業利益を110億円から155億円(同42.4%増)へ、純利益を50億円から75億円(同52.8%増)へ上方修正したことが好感された。業務用システム事業やエネルギー事業は計画を下回る見通しであるものの、通信事業やコンテンツ配信事業がユーザー数拡大により伸長する見通しであることが要因。また、店舗サービス事業が底堅く推移していることや、グループを挙げて販管費の圧縮と生産性改善に取り組んでいることも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)決算は、売上高1012億700万円(前年同期比6.2%増)、営業利益80億2100万円(同35.0%増)、純利益43億7300万円(同80.0%増)だった。

■スリーエフ <7544>  329円 (+32円、+10.8%)

 スリーエフ <7544> [東証2]が急反騰し、年初来高値を更新した。同社は8日取引終了後に、22年2月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比2.1倍の3億5000万円としていることが好感されたようだ。営業総収入は同0.2%減の125億円となる見通し。店舗ごとに売り場のカテゴリー構成や品揃えを柔軟に変更するなど個店力強化に努めるほか、加盟店の販売促進に対する経費支援を継続して強化することで個店平均日販と加盟店利益の向上を目指すとしている。なお、21年2月期通期の連結決算は、営業総収入が前の期比3.4%減の125億3000万円、営業利益が同54.6%減の1億6300万円となった。

■ニレコ <6863>  1,080円 (+88円、+8.9%)

 ニレコ <6863> [JQ]が続急伸、3月11日につけた高値1030円を上抜き年初来高値に買われた。鉄鋼業界向けなどを主力にプロセス制御機器や計測機器を手掛けるが、最近は半導製造装置分野で需要旺盛なオプティクス事業に傾注する構えをみせている。光学部品をグループ会社を通じて納入するほか、同社本体でもフォトマスク用にレーザー光源を手掛ける。中期的には高採算の半導体向けの需要開拓で収益体質が大きく向上する可能性も内包する。PBRが依然として0.6倍弱と超割安圏に放置されており、水準訂正余地が意識されている。

■コジマ <7513>  771円 (+58円、+8.1%)

 東証1部の上昇率5位。コジマ <7513> が急反発、年初来高値を更新した。8日の取引終了後に上限を50万株(発行済み株数の0.64%)、または5億円とする自社株買いを発表しており、これが好材料視された。取得期間は4月13日から6月30日まで。株主還元の充実および資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を行うためとしている。同時に発表した第2四半期累計(20年9月-21年2月)単独決算は、売上高1479億3400万円(前年同期比11.0%増)、営業利益51億1400万円(前年同期3.0倍)、純利益35億1300万円(同3.2倍)と大幅増益となった。なお、21年8月期通期業績予想は売上高2980億円(前期比3.4%増)、営業利益88億円(同21.9%増)、純利益62億円(同2.4%増)の5日に発表した修正予想を据え置いている。

■マークラインズ <3901>  2,905円 (+193円、+7.1%)

 東証1部の上昇率8位。マークラインズ <3901> が大幅高で7日続伸し年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した3月の「情報プラットフォーム」で、契約企業数が前月比75社増の3820社となり、順調に契約企業数が増加していることが好感された。

■今村証券 <7175>  1,888円 (+112円、+6.3%)

 今村証券 <7175> [JQ]が続急伸。8日の取引終了後、未定としていた21年3月期の期末一括配当予想を80円にすると発表。前の期の実績に対して57円50銭の大幅増配で連続増配となることから、今期配当予想への期待感も高まったようだ。

■イルグルム <3690>  1,383円 (+78円、+6.0%)

 イルグルム <3690> [東証M]が急反発。8日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高(速報)が前年同月比20.7%増となり、2月(同15.2%増)を伸び率で上回ったことが好感された。売上高の約9割を占める主力のマーケティングプラットフォーム事業が同12.7%増と売り上げを伸ばし牽引した。また、EC業界の好調を背景に商流プラットフォーム事業も同4.1倍と好調だった。

■松田産業 <7456>  2,228円 (+107円、+5.0%)

 松田産業 <7456> が急反発、年初来高値を更新した。電子部品スクラップから貴金属を回収する貴金属リサイクル事業を主力展開する。ここ金市況が底入れ反騰局面にあることで、同社の収益環境に追い風が意識される局面にある。同社の主要顧客であるエレクトロニクス業界は半導体産業を中心に生産活動が活発化しており、つれて貴金属リサイクルの取扱量も増加傾向をたどっている。21年3月期は営業利益段階で17%増益と2ケタ成長継続の見込み。株価はPERやPBRなど指標面からも割安で上値を見込んだ投資資金の攻勢に弾みがついてきた。

■PALTEK <7587>  594円 (+28円、+5.0%)

 PALTEK <7587> [東証2]が大幅反発。特定用途向け半導体に強みを持つ半導体商社で、5Gを基盤としたIoTインフラで必須となるFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)を取り扱っていることで注目度が高い。また、人工知能(AI)分野の研究開発にも経営資源を注いでおり、今週7日から9日までの日程で行われた「第5回AI・人工知能EXPO【春】」にAI開発キットを共同出展している。業績も好調で21年12月期は経常利益が前期比7.4倍の3億2000万円と急拡大を見込む。

■セルソース <4880>  13,980円 (+650円、+4.9%)

 セルソース <4880> [東証M]が大幅反発。8日の取引終了後、変形性膝関節症の予防と治療選択肢の充実に向けて、オムロン ヘルスケア(京都府向日市)と整形外科領域で共同調査を開始したと発表しており、これが好感された。今回行われる調査では、セルソースの提携医療機関で患者自身の血液からPRP(多血小板血漿)を作製し、さらに成長因子を濃縮し無細胞化と凍結乾燥(フリーズドライ)の処理を施してパウダー状に調製したPFC-FDを用いた変形性膝関節症の治療を行う患者に実施。家庭で運動療法に取り組むとともに、オムロン ヘルスケアの低周波治療器「オムロンひざ電気治療バンドHV-F710/HV-F971」を使用してもらい、膝の痛みや状態の変化、ひざ電気治療バンドを用いた治療の満足度に関して調査する。これらの結果から、ひざ電気治療バンドのより効果的な使用方法の調査を行うとともに、将来的にはPFC-FDとの併用について検討するとしている。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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