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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ベビカレ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ベビーカレンダー <7363>  13,050円 (+3,000円、+29.9%) ストップ高

 ベビーカレンダー <7363> 、幼児活動研究会 <2152> がストップ高人気となっている。子育て政策などについて一元的に取り組む「こども庁」の創設が、菅首相肝いりで政策の俎上に載り現実性が高まったとの見方が関連株を強く刺激している。市場では「こども庁の推進本部長に二階幹事長が就任することで本気モードが伝わり、予算枠などでも思惑が浮上している」(ネット証券マーケットアナリスト)という。

■ピーエイ <4766>  230円 (+50円、+27.8%) ストップ高

 ピーエイ <4766> はストップ高に買われる人気となった。求人情報サイトを運営し、新潟を中心に人材派遣業務なども手掛けるが、女性の社会進出支援を主眼にココカラ保育園を展開しており、業績に貢献している。4月新年度入り早々、菅首相が子育て政策などについて一元的に取り組む「こども庁」の創設に関し、党内で具体的な検討を進めるなど前向きな姿勢を示していることが同社の株価刺激材料となっている。

■リード <6982>  888円 (+150円、+20.3%) ストップ高

 リード <6982> がストップ高。同社は2日、自動車用外装樹脂部品で熱や経年に伴う収縮変化を防ぐアニール処理に関して特許を出願したと発表しており、これが材料視されたようだ。発明の名称は「成形体の製造方法および成形体に関するもの」で、これは自動車用外装樹脂部品の成形品で、アニール処理の省略を実現した成形体と成形体製造方法の発明。樹脂材料のPP(ポリプロピレン)主材とマスターバッチ(添加剤)の混合物を加熱溶融して射出成型した成形体と成形体を得る成型工程の特許を出願した。

■インベスコO <3298>  20,250円 (+2,600円、+14.7%)

 インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人 <3298> が急騰。米投資ファンドのスターウッド・キャピタル・グループが前週末2日、インベスコOに対して1投資口(株式に相当)2万円でTOBを実施すると発表した。また、同日には米スターウッドが管理運営する101合同会社(東京都港区)が関東財務局に大量保有報告書を提出し、101合同会社と共同保有者の同投資口保有割合が5.07%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受け同投資法人はきょう朝方、米スターウッドによるTOBに関して「何らの連絡もなく、一方的かつ突然に行われたもの」と発表しており、敵対的買収に発展する可能性がある。こうしたことから、TOB価格引き上げへの思惑が働いているとみられ、同投資口価格はTOB価格を小幅に上回って推移している。

■大阪有機化学工業 <4187>  4,465円 (+545円、+13.9%)

 東証1部の上昇率2位。大阪有機化学工業 <4187> が上値指向を強め3連騰。自動車塗料や半導体レジストなどの原料となるアクリル酸エステルを製造、半導体ArFレジスト用原料の販売が好調なほか、自動車塗料用も好調に推移し業績に大きく貢献している。同社が前週末2日取引終了後に発表した21年11月期第1四半期(20年12月~21年2月)決算は営業利益が前年同期比37%増の15億3300万円と大幅な伸びを達成、今中間期(20年12月~21年5月)計画に対する進捗率は68%に達しており、上方修正含みとなっている。これを好感する形で投資資金の流入を誘った。

■エイチワン <5989>  896円 (+97円、+12.1%)

 東証1部の上昇率3位。エイチワン <5989> が急騰。アンダーボディー骨格部品を主力とする自動車部品メーカーで売り上げの9割がホンダ <7267> 向け。米国や中国をはじめ世界的な自動車販売回復を背景に22年3月期は収益V字回復の公算が大きいとみられている。電気自動車(EV)対応でも車体軽量化による消費電力の低減や強度・耐性の維持など軽量化技術と設計ノウハウは強み。PBRが前週末終値時点で0.3倍台と超割安圏にあり、自動車部品業界再編の思惑も株価を刺激する。

■長野計器 <7715>  1,105円 (+92円、+9.1%)

 東証1部の上昇率7位。長野計器 <7715> が1月14日に付けた年初来高値1042円を上抜き、新高値圏に浮上してきた。同社株は1000トビ台が長期的に見てもボックス上限ラインとして意識されており、1100円台から上は株式需給面から戻り売り圧力が希薄化する。そうしたなか、前週末2日取引終了後にトヨタ自動車 <7203> の燃料電池自動車で注目度が高い新型「MIRAI」に圧力センサーが採用されたことを発表。初代MIRAIに続く供給となり、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。

■三栄建築設計 <3228>  1,951円 (+151円、+8.4%)

 東証1部の上昇率8位。三栄建築設計 <3228> が大幅続伸し年初来高値を更新した。前週末2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(20年9月~21年2月)連結業績について、営業利益が31億円から40億円(前年同期比34.2%増)へ、純利益が18億円から26億円(同53.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。不動産販売事業で、2度目の緊急事態宣言による収益不動産市況の動向を見極め、販売計画の調整を行ったことなどから、売上高は584億円から555億円(同13.6%増)へ下振れたものの、戸建分譲事業で、コロナ禍による住宅需要の高まりから販売が好調に推移し、売上高・利益ともに計画を大幅に上回ったことが利益を押し上げた。

■野村マイクロ <6254>  4,205円 (+270円、+6.9%)

 野村マイクロ・サイエンス <6254> が3連騰で連日の年初来高値更新。また、昨年12月につけた最高値4265円の更新も視界に入ってきた。半導体業界向けを主力とする水処理装置メーカーで、国内のほか、韓国・台湾・中国の半導体関連大手から超純水製造装置の高水準の受注を獲得している。特にここにきて半導体受託生産の世界トップのTSMCが3年間で約11兆円の設備投資計画を打ち出していることは、同社にとっても強力な追い風となる。

■ナルミヤ <9275>  1,400円 (+88円、+6.7%)

 ナルミヤ・インターナショナル <9275> が続伸。前週末2日の取引終了後に発表した3月度の月次売上概況で、既存店売上高が40.7%増と大幅増収となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年と比較して休日が2日少ないマイナス要因はあったものの、緊急事態宣言の解除に伴い来店客数が回復したほか、前年の反動もみられた。気温の上昇に伴い、春物から夏物衣料、また入園・入学・新学期関連商品が好調だった。

■商船三井 <9104>  4,075円 (+220円、+5.7%)

 商船三井 <9104> が4日ぶり反発。きょうは同社株をはじめ海運株が軒並み高く、業種別騰落率で33業種中、値上がりトップとなっている。商船三井は前週末2日に21年3月期の業績予想の修正を発表、持ち分法適用会社のコンテナ船会社の業績が会社側想定を上回っていることなどを背景に、経常利益を従来予想の950億円から1200億円(前期比2.2倍)に増額しており、これを手掛かり材料に買いを呼び込んだ。

■みらいワークス <6563>  1,084円 (+56円、+5.5%)

 みらいワークス <6563> が3日ぶりに反発。この日の午前中、荘内銀行(山形県鶴岡市)及び北都銀行(秋田県秋田市)と業務提携したと発表しており、これが好材料視された。両行では、19年8月から人材紹介業務をスタートさせたが、今回の提携により荘内銀行や北都銀行が窓口となり、取引企業のニーズに応じた適切な人材の紹介を通じ、正社員採用を支援するとしている。なお、同社は両行との提携により、39の地域金融機関と地方転職・副業人材の活用を推進することになる。

■三益半導体工業 <8155>  3,125円 (+138円、+4.6%)

 三益半導体工業 <8155> が4連騰。シリコンウエハーの研磨加工で高い実績とノウハウを有し、筆頭株主である信越化学工業 <4063> からの受託業務を主力に旺盛な需要を獲得している。また、EV市場拡大にあわせて受注加速が見込まれるパワー半導体向け製造装置など高採算商品が成長ドライバーとして期待が高い。パワー半導体関連の牽引で22年5月期は利益成長率の拡大が見込まれ、機関投資家とみられる買いが流入している。

■フジ・コーポレーション <7605>  2,646円 (+109円、+4.3%)

 フジ・コーポレーション <7605> が大幅反発し年初来高値を更新した。午前11時ごろに発表した3月度の月次実績で、既存店売上高が前年同月比8%増となり、6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。タイヤ・ホイールの販売数量は同26%増となり、販売高が同19%増となったことが寄与した。

■エクスモーション <4394>  1,554円 (+54円、+3.6%)

 エクスモーション <4394> が年初来高値を更新した。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(20年12月~21年2月)単独決算が、売上高2億5800万円(前年同期比20.4%増)、営業利益4700万円(同46.8%増)、純利益3200万円(同47.5%増)と大幅増益となったことが好感された。主な事業領域である組み込みソフトウェア開発のコンサルティング業界で、引き続き製造業におけるソフトウェアの重要性が高く高付加価値の支援が必要とされていることから、オンラインによるコンサルティング・トレーニングが順調に推移していることが寄与。また、工事進行基準の適用範囲を拡大したこともプラスに働いた。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高10億4200万円(前期比18.9%増)、営業利益1億4200万円(同59.8%増)、純利益9800万円(同44.4%増)だった。

■レーザーテック <6920>  16,580円 (+530円、+3.3%)

 レーザーテック <6920> は前週末に最高値を更新したが、その余勢を駆ってきょうも青空圏を走る展開。東京エレクトロン <8035> は7連騰で最高値街道を走っている。世界的な半導体需給の逼迫を背景に製造装置メーカーには追い風が強い。バイデン政権では新たに2兆ドルを超える規模の巨額のインフラ投資を計画するが、そのなかで半導体のサプライチェーン強化にも重きを置いていることがポジティブ材料となっている。また、半導体受託生産の世界最大手TSMCが3年間で約11兆円の設備投資を計画していることも追い風。一方、好調な米経済指標を背景に米10年債利回りが再び上昇傾向にあることは警戒材料となり、目先的には利益確定売り圧力も意識されやすい。

■マクニカ富士 <3132>  2,320円 (+72円、+3.2%)

 マクニカ・富士エレホールディングス <3132> が続伸。子会社のマクニカはきょう、IoT関連ソフトウェアの企画開発などを手掛けるアプトポッド(東京都新宿区)と資本業務提携することで合意したと発表しており、今後の展開などが期待されているようだ。人工知能(AI)による自動化への需要が高まるなか、マクニカのAI技術とアプトポッドのIoT技術を組み合わせ、動画像情報などの膨大なデータと目的別のAIを活用したエッジ・クラウドのハイブリッドデータプラットフォームの構築・提供を目指すことが提携の主な目的。なお、マクニカのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)であるマクニカ・インベストメント・パートナーズを引受先とする第三者割当を実施するとしている。

■アダストリア <2685>  2,050円 (+63円、+3.2%)

 アダストリア <2685> は高い。前週末2日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比17.8%増と5ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。休日が前年に比べ2日少なかったものの、緊急事態宣言の解除に伴って客数が回復し、前月から継続して春物商品が順調に売り上げを伸ばしたことが牽引した。また、入園・入学式などに対応したオケージョンアイテムやパンツ類が売り上げの中心となり、雑貨ではパンプスや新生活用のソファーなどの商品が人気だった。なお、全店売上高は同19.5%増だった。

■岡野バルブ製造 <6492>  2,700円 (+80円、+3.1%)

 岡野バルブ製造 <6492> は3日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を2万株(発行済み株数の1.17%)、または5000万円としており、取得期間は4月5日から11月22日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じた株主利益還元を図るためとしている。同時に発表した第1四半期(20年12月~21年2月)連結決算は、売上高が7億9700万円(前年同期比9.1%増)、営業損益が1億6200万円の赤字(前年同期3億1400万円の赤字)、最終損益が1億300万円の赤字(同2億5900万円の赤字)となった。

■ファーストリテイリング <9983>  92,600円 (+2,130円、+2.4%)

 ファーストリテイリング <9983> はマドを開けて買われ、2000円を超える上昇と強調展開をみせている。3月の米雇用統計を受けて、米国を中心とする世界景気回復への思惑が一段と強まり、日経平均は堅調な米株価指数先物を横にらみに上値指向を続けている。そのなか、日経平均寄与度の高い同社株の貢献は大きく、後場寄り段階で日経平均を78円ほど押し上げている。3月後半には日銀のETF買いの買い入れ対象変更発表を受け一時は大きく値を崩す場面もあったが、バランスを立て直している。「日銀は出口戦略を探っているわけではなく、保有するファストリテ株式についてはそのまま。(ファストリテの)品薄感は解消されず、需給的に売られ続けるということもない」(国内証券ストラテジスト)という見方が出ている。なお、今週8日に同社の今上期決算発表が予定されており、これに対するマーケットの関心も高い。

■ビーグリー <3981>  1,521円 (+34円、+2.3%)

 ビーグリー <3981> が反発。正午ごろ、スマートフォンゲーム「無職転生 ~ゲームになっても本気だす~」が4月5日に累計100万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これが好感された。同アプリは、人気TVアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」のシリーズ初となるゲーム。引きこもりのニートだった主人公が、現代とは異なる剣と魔法の世界に転生し、さまざまな出会いを経て前世のトラウマを乗り越えていく、ハイファンタジーな物語という。

■良品計画 <7453>  2,646円 (+51円、+2.0%)

 良品計画 <7453> が続伸。2日の取引終了後に発表した3月度の国内売上高情報で、既存店(直営+オンラインストア)売上高が前年同月比15.0%増と2ケタ増となり、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が2日少ない影響はあったものの、肌着、シャツ、キッチン用品、小物収納など価格改定をした商品や、引き続き食品が好調に推移した。

■カプコン <9697>  3,695円 (+70円、+1.9%)

 カプコン <9697> が反発。この日、ニンテンドースイッチ向け新タイトル「モンスターハンターライズ」を全世界で500万本出荷したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「モンスターハンター」シリーズは、雄大な自然の中で巨大なモンスターに立ち向かうハンティングアクションゲームで、2004年の第1作発売以来、シリーズ累計販売本数6600万本(2020年12月31日現在)を誇るコンテンツ。新タイトルの「モンスターハンターライズ」は、完全新作の「モンスターハンター」で、同社独自の開発エンジン「RE ENGINE」を活用し、いつでも、どこでも、誰とでも、気軽に楽しめる新たな「モンスターハンター」というコンセプトのもと開発され、新モンスターや新フィールドのほか、フィールド内での高速移動やモンスターを拘束して操ることまでを可能にした「翔蟲(かけりむし)」を使った豪快な新アクションや、犬型の新オトモ「オトモガルク」の登場で、全く新しい狩猟体験が楽しめるようになっている。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,098円 (+35円、+1.7%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が続伸。前週末2日の取引終了後に発表した3月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比1.1%減と13ヵ月連続で前年実績を下回ったものの、2月の18.9%減から16.8ポイントも改善しており、これが好感された。3月は前年施策の反動などでネット通販売り上げは前年を下回ったものの、小売売り上げが伸長した。前年に比べて休日が2日少ない影響がマイナス3.6%程度あったと推測されることを考慮すると、実質プラスに転じているとみられている。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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