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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

サイジニア <日足> 「株探」多機能チャートより

■サイジニア <6031>  1,374円 (+300円、+27.9%) ストップ高

 サイジニア <6031> [東証M]がストップ高。同社はネット上でのマーケティング支援サービスを展開し、ソフトバンク <9434> が筆頭株主となっている。足もとの業績は赤字が続いているものの、赤字幅は縮小傾向にあり、収益回復への道を探る段階にある。そうしたなか、31日取引終了後にデジタルマーケティングソリューションを展開するZETA(東京都世田谷区)を株式交換により経営統合することを発表、これが株価を強く刺激した。経営統合に伴いデジタルマーケティング事業における業容拡大が見込まれることで、これを手掛かりに投資資金が流入した。株式需給面では信用買い残も枯れた状態で、売り圧力の乏しさが株高を助長する形となった。

■EAJ <6063>  1,394円 (+300円、+27.4%) ストップ高

 日本エマージェンシーアシスタンス <6063> [JQ]がストップ高。同社は3月31日取引終了後に、厚生労働省から「入国者等健康フォローアップセンター業務」を受託したと発表しており、これが買い材料となったようだ。受託した業務は、入国者(健康観察対象者)が入国後14日間、あらかじめ指定された場所で滞在していることを確認するため、健康観察対象者が所持するスマートフォンにインストールされた位置情報確認アプリケーションやビデオ通話アプリなどを活用し、健康観察及び居所確認を実施するもの。契約期間は21年3月31日~22年3月31日までで、契約金額は約22億1000万円になる見込みだとしている。

■アップバンク <6177>  235円 (+50円、+27.0%) ストップ高

 AppBank <6177> [東証M]がストップ高。Jトラスト <8508> [東証2]の代表取締役社長である藤澤信義氏が3月31日付で関東財務局に大量保有報告書を提出しており、これが材料視された。報告書によると、藤澤信義氏の同社株式保有比率は5.23%となり、新たに5%を超えたことが判明した。なお、保有目的は純投資としている。報告義務発生日は3月24日。

■東京通信 <7359>  2,043円 (+400円、+24.4%) ストップ高

 東京通信 <7359> [東証M]がストップ高。同社は3月31日取引終了後に、電話相談サービス「カリス」を運営するティファレト(東京都渋谷区)の全株式を取得し、子会社化すると発表。これに伴って新たな事業を開始するとしており、今後の展開などが期待されたようだ。同社は今回の株式取得により、「カリス」の運営をはじめとするコミュニケーションプラットフォーム事業をグループの事業とする方針。将来的にはティファレトが持つ音声マッチング技術を利用した「指導者が受講者に対してマンツーマンのコーチング」「アーティストとファンの交流の場」などの展開を視野に入れ、事業の拡大を推進するとしている。なお、買収金額(アドバイザリー費用などを含む)は20億800万円で、株式取得金額は銀行からの借り入れで充当するという。

■SLD <3223>  698円 (+100円、+16.7%) ストップ高

 エスエルディー <3223> [JQ]がストップ高。3月31日の取引終了後、ウォルト・ディズニー・ジャパン、レッグス <4286> と共同で、関西地区初の旗艦店舗となるディズニースペシャルカフェ「OH MY CAFE OSAKA」を4月に出店すると発表しており、これが好材料視された。「OH MY CAFE」はレッグスとディズニーのカフェブランド。レッグスとはこれまでに何店もコラボカフェ運営に取り組んでいる。両社は「OH MY CAFE OSAKA」をディズニーキャラクターのスペシャルカフェの関西地区フラッグシップ店と位置付け、第一弾「ズートピア」OH MY CAFEの開催後も、同店舗においてディズニーキャラクターのスペシャルカフェを順次展開していく予定としている。

■マクビープラ <7095>  6,800円 (+620円、+10.0%)

 Macbee Planet <7095> [東証M]が急反騰、上場来高値を更新した。同社は3月31日、子会社のSmashがrinna(東京都渋谷区)と人工知能(AI)を活用したチャットボットによるマーケティングソリューションの開発で協業を開始したと発表。rinnaは、マイクロソフトのAI&リサーチ部門でAIチャットボットの研究を行っていたチームがスピンアウトして20年6月に設立したAI開発企業。両社は、自由な雑談ができるrinnaのAIチャットエンジンと、ユーザーとAIチャットボットとのコミュニケーションを分析・スコアリングするSmashのマーケティングテクノロジーを組み合わせて、その効果を検証するとしている。

■スターマイカ <2975>  1,332円 (+118円、+9.7%)

 東証1部の上昇率2位。スター・マイカ・ホールディングス <2975> が急反発。3月31日の取引終了後に発表した21年11月期第1四半期(20年12月-21年2月)の連結経常利益が前年同期比33.6%増の9億6600万円に拡大しており、これが好感された。底堅い需要を背景に主力とするリノベーションマンションの販売が伸び、売上高は95億7800万円と同13.8%の増収を達成した。また、デリバティブ評価損益が好転したことも大幅増益につながった。併せて、発行済み株式数の1.4%にあたる25万株または3億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。

■第一生命HD <8750>  2,083円 (+181円、+9.5%)

 東証1部の上昇率3位。第一生命ホールディングス <8750> が急反発、年初来高値を更新した。31日の取引終了後、自社株取得枠の設定を発表しており、これを好感する買いが入った。1億7000万株(発行済み株式数の15.25%)、2000億円を上限としており、取得期間は4月1日から22年3月31日まで。

■IDHD <4709>  1,394円 (+119円、+9.3%)

 東証1部の上昇率4位。IDホールディングス <4709> が大幅高で4日ぶりに反発。3月31日取引終了後、6月30日現在の株主を対象に1株から1.5株への株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の3分の2に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、中期経営計画の最終年度である22年3月期の数値目標を修正すると発表。22年3月期の営業利益目標を従来の18億5000万円から19億円に上方修正し、配当予想は年間40円(21年3月期計画は50円)実施する方針とした。配当は株式分割換算前で実質10円の増額となり、これも評価材料となった。

■セキチュー <9976>  2,150円 (+170円、+8.6%)

 セキチュー <9976> [JQ]が大幅高で5日続伸し年初来高値を更新した。3月31日の取引終了後、21年2月期の期末一括配当を従来計画の20円から40円(前の期は20円)に大幅増額修正しており、これが好感されたようだ。ホームセンターの創業45周年記念配当10円に加え、業績好調による特別配当10円を実施する。また、1日本決算を発表する予定で22年2月期業績への期待も高まったもよう。

■三井ハイテク <6966>  5,020円 (+390円、+8.4%)

 東証1部の上昇率6位。三井ハイテック <6966> が大幅高で6連騰、連日の上場来高値更新となった。1日は半導体関連株全般に買い戻す動きが活発化しており、半導体リードフレーム大手の同社株にも大口の買いが流入した。また、電動車向けモーターコアが絶好調で収益を牽引しているが、今後も中国の電気自動車(EV)メーカー向けなどで高水準の需要開拓が見込まれている。株式需給面では機関投資家による実需買いによる株式吸い上げが続き、品薄感が強いうえ、青空圏で戻り売り圧力から解放されていることも強みとなっている。22年1月期は営業利益段階で前期比24%増の47億円を見込む。

■Amazia <4424>  1,957円 (+151円、+8.4%)

 Amazia <4424> [東証M]が続急伸。3月31日の取引終了後、海外向けの第2弾サービスとして同社が制作しているオリジナルマンガの英語翻訳版を無料配信するアプリ「Manga Flip(マンガフリップ)」をリリースしたと発表しており、これが材料視された。同社は昨年10月に、海外向けの第1弾サービスとしてアニメ・マンガ関連英語ニュースサイト「Tokyo Anime News」をリリースした。今後、サブスクリプションなどの課金収益モデルの展開も視野に入れ、両サービスを通じて海外で日本のマンガやアニメを好むユーザーの獲得を目指す。

■ヘリオス <4593>  1,779円 (+110円、+6.6%)

 ヘリオス <4593> [東証M]が大幅高で3連騰、ここにきて上値指向を強めている。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現し底離れの兆しをみせている。同社はiPS細胞関連技術などを活用した再生医薬品の創薬ベンチャーで、業績は大幅赤字が続いているものの、再生医療分野での新薬開発に対する期待が大きい。31日取引終了後、体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」の急性呼吸窮迫症候群を対象とする国内治験で患者の組み入れが完了したことを発表しており、これを手掛かり材料とする買いを呼び込む格好となった。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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