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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 グロース選好によってNT倍率は15倍を回復


大阪6月限
日経225先物 29400 +190 (+0.65%)
TOPIX先物 1956.5 +3.0 (+0.15)

 日経225先物(6月限)は前日比190円高の2万9400円で取引を終了。寄り付きは2万9430円とシカゴ先物清算値(2万9345円)を大きく上回るギャップスタートとなった。米国市場におけるグロース株物色の流れを受け、指数インパクトの大きい東京エレクトロン<8035>、ファナック<6954>、エムスリー<2413>、アドバンテスト<6857>の上昇が日経平均株価を押し上げており、日経225先物は前場半ばに一時2万9590円まで上昇幅を拡大する場面も見られている。

 節目の2万9500円回復によって短期的な達成感が意識されるなか、ランチタイムでは利益確定の流れから、後場寄り付き直後に2万9310円まで軟化。しかし、台湾積体電路製造(TSMC)による設備投資計画が伝わると、これが半導体製造装置関連銘柄への支援材料に。東京エレクトロンは一段高を演じ、日経平均のけん引役となった。こうした背景もあり、日経225先物も引けにかけて2万9500円に迫る場面が見られた。

 バリュー株からグロース株選好の動きを見せた米国市場の流れを引き継ぐ形となり、日経平均型のインデックス買いが断続的に入った。東証1部の騰落銘柄数はバリュー株を中心に値下がり数が過半数を占めたものの、指数寄与度の大きい値がさ株の上昇により、買い一巡後も底堅い相場展開であった。

 海外投資家が祝日を控えるため、全体のボリューム自体は膨らみづらく、薄商いの中でより寄与度の大きい銘柄の影響が際立った形である。NT倍率は先物中心限月で15.02倍となり、高いところでは15.04倍まで上昇している。海外勢の一角については、先回り的に日経平均型のインデックス買いを入れてきた可能性もあるだろう。

 明日は祝日前となることから、さらに海外勢のオーダーは限られるとみられる。しかし、グローベックスの米株先物はNYダウ、ナスダック100いずれも上昇しており、特にナスダック100の強さが目立つ。米国市場においてもTSMCの設備投資計画が好材料視される可能性が想定されるため、連日でナスダックが上昇するようであれば、グロース選好によってNT倍率の上昇を意識したNTロングに向かわせよう。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが910枚、JPモルガンが870枚、BofAが580枚程度の売り越しに対して、BNPパリバが788枚、ゴールドマンが720枚、大和が500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが2300枚、ゴールドマンが1680枚程度の売り越しに対して、SMBC日興が1080枚、ABNアムロが890枚程度の買い越しだった。

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