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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

KTK <日足> 「株探」多機能チャートより

■KTK <3035>  415円 (+80円、+23.9%) ストップ高

 ケイティケイ <3035> [JQ]がストップ高。29日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を165億9000万円から168億円(前期比0.9%増)へ、営業利益を2億6900万円から3億3000万円(同4.1%増)へ、純利益を1億7700万円から2億4600万円(同5.6%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感された。上期において基盤事業のリサイクルトナーなどの出荷が堅調に推移したほか、テレワークやWEB会議に対応するネットワーク機器やセキュリティー機器など利益率の高いITソリューション商品・サービスを拡販したことが要因。また、感染症対策の消毒液や飛沫防止パネルなどの環境・衛生商品などの販売が増加したことも寄与する。

■ベクター <2656>  432円 (+80円、+22.7%) ストップ高

 ベクター <2656> [JQ]がストップ高。30日正午ごろ、運営する電子署名サービス「みんなの電子署名」の電子証明書が、商業登記・法人登記のオンライン申請において、添付書面へ使用する電子証明書として有効と認められたと発表しており、これが好感された。

■タカトリ <6338>  797円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 タカトリ <6338> [東証2]がストップ高。29日の取引終了後、海外企業からパワー半導体向けSiC(シリコンカーバイド)材料切断加工装置の大口受注を獲得したと発表したことが好感された。受注金額は約14億4100万円で、21年9月期下期及び22年9月期上期に売り上げ計上する予定。なお、21年9月期業績予想への影響はないという。

■パ・システム <3847>  3,350円 (+375円、+12.6%) ストップ高

 パシフィックシステム <3847> [JQ]がストップ高の3350円に買われた。29日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を101億円から107億500万円(前期比1.0%減)へ、営業利益を4億7000万円から7億300万円(同13.7%減)へ、純利益を2億3900万円から3億8700万円(同26.7%減)へ上方修正したことが好感された。GIGAスクール構想により小・中学校などへのパソコンやネットワーク機器の導入が増え、機器など販売の売り上げが大幅に増加することに加えて、感染症対策費用の支出が軽減されたことや対面での営業や会議の減少で費用が削減されたことなどが寄与する。また、業績予想の修正に伴い、110円を予定していた期末一括配当を125円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。

■GDH <4437>  1,145円 (+98円、+9.4%) 一時ストップ高

 gooddaysホールディングス <4437> [東証M]が3日続急伸。29日の取引終了後、独立系ベンチャーキャピタルであるグローバル・ブレイン(GB、東京都渋谷区)の100%子会社gbDXTechnology(gbDX)と資本・業務提携すると発表しており、これが好感された。GDHグループの中長期な企業価値向上を確実にするため、GBの投資先スタートアップが持つテクノロジーとGDHグループのITビジネスとのシナジー効果を上げるのが目的という。資本面では、gbDXを割当先とする第三者割当増資5万5000株を実施する予定で、調達資金5600万円は経営基盤強化を目的とした人材強化に当てる方針としている。なお、増資後のgbDXの持ち株比率は1.64%となる予定だ。

■東洋エンジ <6330>  738円 (+57円、+8.4%)

 東証1部の上昇率3位。東洋エンジニアリング <6330> が急反発、昨年来高値を更新した。同社は30日、天然ガス処理技術を持つ米エイトリバースと包括協定書を締結したと発表しており、新たな買い手掛かりとなったようだ。東洋エンジは現在、回収した二酸化炭素(CO2)の資源化チェーン構築プロジェクトなどに参画しており、エイトリバースの技術などを活用することで低炭素社会、循環型社会の実現につなげていくとしている。

■nms <2162>  408円 (+28円、+7.4%)

 nms ホールディングス <2162> [JQ]が4日続急伸、一時7.6%高の409円まで上値を伸ばした。株価は売り物をこなしながら今年に入ってからの高値圏を走る展開。売買代金も日増しに厚みが加わっており、ジャスダック市場で存在感をみせ始めている。電機や精密機械など製造受託サービス及び人材サービスを展開、パナソニック <6752> やソニー <6758> など日本を代表する大手電機メーカーを主要顧客にし、安定した収益基盤を持つ。新型コロナの影響が一巡する、22年3月期の業績回復に向けた思惑から継続的な実需買いが観測された。

■MTG <7806>  1,573円 (+106円、+7.2%)

 MTG <7806> [東証M]が急反発。SMBC日興証券が29日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を1500円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年9月期第1四半期営業利益は14億円と同証券予想の3億円を大幅に上回ったことを評価しており、棚卸評価基準の変更による一時要因を除いても、製品ミックスの改善や固定費削減が想定を超え好印象という。これを受けて、21年9月期通期予想は会社計画14億円に対し同証券では33億円と予想している。また、中期的な業績ドライバーとして、ブランド力と製品開発力を生かした革新的な新製品の収益寄与や、赤字事業の採算改善とみているが、未実現カタリストとして、B2B取引の拡大や物販に頼らない新たなストック型の安定的な収益基盤を構築できれば、株式市場における更なる評価向上につながるとしている。

■ジオコード <7357>  1,661円 (+112円、+7.2%) 一時ストップ高

 ジオコード <7357> [JQ]が3日続急伸。30日午前10時40分ごろ、クラウド営業支援ツール「ネクスト SFA」がグーグル広告との機能接続を開始したと発表しており、これが好感された。今回の機能接続は、グーグル広告経由で発生したオンラインリードを「ネクスト SFA」にインポートし、ビジネスの最終目的である「受注獲得」や「売上計上」に貢献したかを可視化するというもの。これにより本来、広告主がKPI(重要業績評価指標)として設定すべき「成約ベース」での広告配信自動最適化を可能とするという。

■マネックスG <8698>  927円 (+53円、+6.1%)

 東証1部の上昇率9位。マネックスグループ <8698> が急反発。30日は配当権利落ちの関係で全体相場は逆風環境にあるが、そのなか同社株は高水準の売買代金をこなし株価も強さが目立った。ネット証券大手の同社だが、子会社に仮想通貨取引所のコインチェックを擁しており、ビットコイン関連の象徴株との位置づけで投資資金が断続的に流入した。目先は、ビットコイン価格が再び上昇に転じており、30日朝方現在で1ビットコイン=633万円台と前日比で約22万5000円高に買われており、これが株価の刺激材料となった。ビットコインは投機性が高くボラティリティの高さが特徴だが、米EV大手のテスラが決済手段にビットコインを利用できるようにしたほか、自らもビットコインを約1兆1600億円分購入するなどで話題となり、今なおビットコイン市場には継続的に資金が流入した。

■ジェーソン <3080>  644円 (+33円、+5.4%)

 ジェーソン <3080> [JQ]が4日続急伸。29日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が260億円から265億4900万円(前の期比9.0%増)へ、営業利益が11億5000万円から12億4700万円(同67.2%増)へ、純利益が7億2000万円から8億500万円(同63.6%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。巣ごもり需要の拡大により、主力である生活必需商品の販売が好調に推移し、あわせて低価格戦略が支持されたことで売上高が計画を上回ったほか、販売費などの削減効果もあり利益が大幅に増加したという。また、業績予想の修正に伴い、9円を予定していた期末一括配当予想を13円に引き上げるとあわせて発表した。前の期に対しては4円の増配になる予定だ。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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