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【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (2)セクター循環の波にスイングトレードで乗ろう

「セクター循環の波にスイングトレードで乗ろう」
横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆金融政策変更を循環スイングトレードで立ち回る

 ただ、この「東証1部33業種トレンド」の棒グラフを見ているだけでは、その業種にどのような銘柄が含まれているのかを確認することはできません。そこで、全業種の騰落率、そして含まれる銘柄を確認するために、グローバルナビにある「株価注意報」をクリックしてページを開きます(図3)。株価注意報内のメニューの「本日の動向」をみると、一番下に「東証1部【業種別】騰落ランキング」がありますのでクリックしてページを開きましょう(図4)。トップページでは上下位10業種しか確認できませんでしたが、このページでは全33業種の騰落率ランキングを一覧表で確認することができます(図5)。

 一覧表の中から、今回は上から3段目にある「銀行業」をクリックしてみましょう。 「業種: 銀行業の銘柄」のページが開き、銀行業に含まれる銘柄を一覧表で確認することができます。この業種の銘柄一覧では、デフォルトで東証1部の銘柄が表示されています。今回は日銀のTOPIX型の買い入れに着目して銘柄を選別していますのでこのままでかまいませんが、新興市場や他の市場の銘柄を見たい場合には、上にある「市場別」のタブから「全市場」「1部」「2部」「新興」をクリックして必要に応じて表示を変更しましょう。

●図3 グローバルナビの「株価注意報」
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●図4 株価注意報内のメニューの「本日の動向」
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●図5 東証1部【業種別】騰落ランキング
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 先日の日銀による発表以降、多くの銀行株が上昇していましたが、3月24日には地合いに押される形で一斉に売られています(後述する図6を参照)。株価は上昇すればいずれ下落しますから、物色される業種、銘柄も日々入れ替わります。どの業種が次に動くのかをいち早く察知して、その業種の動きに素早く乗りたいわけですから、日々大まかな動向は必ず確認しておかなければなりません。

 では、どのようにして大まかな動向を確認するのかというと、その業種の株価動向を日頃から把握しておくことが大切です。業種の株価動向を把握するためには、「東証1部【業種別】騰落ランキング」のページで、一覧表の左から4つ目のオレンジ色のアイコン(ギザギザの山形が描かれています)をクリックして、業種別株価指数のチャートのページを開きます(図6)。 チャートを見ることで、その業種の株価がすでに上昇してしまっているのか、それともまだこれから上昇しそうなのかといったことを分析することができます。慣れるまでは大変かもしれませんが、最初のうちはすべての業種のチャートを見た方がよいかもしれません。

●図6 業種別株価指数チャート:銀行業
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 一番先に動く銘柄が一番上昇する確率が高くなりますので、投資家としては先導役となるその銘柄を探し出したいわけですが、いつも素早くキャッチして、その波に乗れるとは限りません。さらに、株式投資は人気投票の側面もありますから、業績が良いからといって必ず値上がりするわけでもありません。どうも納得がいかないと感じることもしばしばでしょう。それでも、そうした他に先んじて上昇していく銘柄を見逃してしまう機会損失を減らすためには、株探のトップページにある「人気ニュース【ベスト10】」や「人気テーマ」などで、他の投資家が考えていることをチェックして、注目されているのがどんな業種で、その業種に含まれるのがどんな銘柄であるのか、といったことも確認しておきましょう(図7)。日頃から幅広い情報に触れておくことで、銘柄が動いた時に何の情報で動いたのか見当をつけやすくなります。

 なお、「ゼロから始める株探の歩き方31」では「循環スイングトレード」について解説しました。日銀のETF買い入れ対象の変更が及ぼす影響を投資に活かす方法の一つが、この循環スイングトレードの活用になると考えています。

 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、世界各国では大規模な金融緩和が実施されてきました。しかし、ワクチン接種が進んでいる今、日本をはじめ世界各国が行なってきた金融緩和は、景気の回復に伴っていずれ終了することになります。大きな政策転換がなされた時に素早く立ち回れるように、株式市場の動向には日頃から目を配っておきたいものですね。

●図7 トップページの「人気ニュース【ベスト10】」と「人気テーマ」
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