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【注目】前週末19日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

五洋インテ <日足> 「株探」多機能チャートより

■五洋インテ <7519>  168円 (+50円、+42.4%) ストップ高

 五洋インテックス <7519> [JQ]がストップ高。18日の取引終了後、抗ウイルスカーテンをナスクナノテクノロジー(東京都港区)と共同開発し、4月1日に発売すると発表した。ナスクナノテクノロジーは、壁面などに塗布することで、細菌・ウイルスを破壊し、カビの発生を抑制する特殊被膜のナノコーティング剤「メディカルナノコート」を展開しているが、同製品を五洋インテが取り扱う室内装飾品及びカーテンに加工することで、安心できる環境づくりを実現するという。なお、21年3月期業績への影響はないとしている。

■メディアL <6659>  638円 (+114円、+21.8%) ストップ高

 メディアリンクス <6659> [JQ]がストップ高。同社は18日、セイコーソリューションズ(千葉市)及び毎日放送(大阪市)と、PTPを利用した放送TS信号のIP伝送実証実験に成功したと発表。PTPは高精度な時刻同期を行うための次世代プロトコルで、放送TS信号とは地上デジタル放送やBSデジタル放送で用いられる伝送信号のこと。PTPを利用した従属同期方式での伝送成功は国内初となり、同方式を採用している放送局にとっては大掛かりな改修をすることなく、SFN(複数の放送局から、同一の送信周波数で同一の内容を放送する無線ネットワーク)を構築している親局、中継局といった送信所への伝送が実現可能。また、海上伝搬、遠距離異常伝搬などの不安定伝送路に代わる新たなルートとしても期待できるとしている。

■ギークス <7060>  1,768円 (+154円、+9.5%)

 東証1部の上昇率4位。ギークス <7060> が大幅反発。18日の取引終了後、従来無配を予定していた21年3月期の期末配当予想について、初配当となる10円を実施すると発表したことが好感された。普通配当5円に加えて、20年4月3日付でマザーズから東証1部へ市場変更したことを記念して5円の記念配当を実施する。

■リバーHD <5690>  1,089円 (+76円、+7.5%)

 リバーホールディングス <5690> [東証2]が急反発。18日の取引終了後、タケエイ <2151> と共同持ち株会社を設立し、10月1日付の予定で経営統合することで基本合意したと発表しており、これが好感された。経営統合により、大規模投資や研究開発を共同で行うことで経営効率を高めるほか、リサイクル事業の深化やエネルギー事業の推進などのシナジーが期待できるとしており、売上高1000億円を目指すとしている。なお、タケエイ株式1株に対して共同持ち株会社株式1.24株を、リバーホールディングス株式1株に対して共同持ち株会社株式1株を割り当て交付する予定だ。

■シャノン <3976>  2,612円 (+181円、+7.5%)

 シャノン <3976> が後場一段高。午後0時30分ごろ、4月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好材料視された。投資単価当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は5月1日。

■興研 <7963>  2,075円 (+134円、+6.9%)

 興研 <7963> [JQ]が大幅高で3日続伸。18日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、純利益を4億7000万円から6億4000万円(前期比23.5%減)へ上方修正したことが好感された。21年1月に完成した群馬テクノヤード内のマスク新製造設備に対して、補助金の受給が決定したことが寄与する。なお、売上高96億円(同5.4%減)、営業利益6億8000万円(同40.0%減)は従来見通しを据え置いている。

■富士製薬 <4554>  1,418円 (+85円、+6.4%)

 富士製薬工業 <4554> が3日ぶり急反発。同社は18日取引終了後に、自社株式の消却を発表。消却前の発行済み株式総数の20.80%に相当する650万株を3月25日付で消却するとしており、需給の改善などが期待されたようだ。なお、消却後の発行済み株式数は2475万3800株、消却後の自己株式数は44万3379株になる予定だとしている。

■XNET <4762>  1,132円 (+68円、+6.4%)

 エックスネット <4762> が大幅高で3日続伸。19日午前11時ごろ、21年3月期業績予想について、売上高を47億5000万円から50億円(前期比7.1%増)へ、営業利益を6億円から7億円(同1.5%減)へ、純利益を4億2000万円から5億7000万円(同10.7%増)へ上方修正したことが好感された。やや規模の大きい複数のAMOサービス案件の売り上げの計上があったことや、業務委託費などの売上原価削減効果などが要因。また、上期決算の発表と同時に通期予想を下方修正した要因である、次期延期見込みであったプロジェクトについても、一部を今期の売り上げとして計上されることが確実になったとしている。

■イノテック <9880>  1,417円 (+83円、+6.2%)

 イノテック <9880> が3連騰。18日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を320億円から325億円(前期比4.3%増)へ、営業利益を16億5000万円から18億円(同7.8%増)へ、純利益を11億円から13億5000万円(同15.6%増)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末配当予想を30円に引き上げると発表したことが好感された。半導体設計用(EDA)ソフトウェアやメモリー向けテスター、決済端末などが堅調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響で営業活動が制限されたことによる販管費の減少や、海外子会社における助成金収入の増加などが寄与する。なお、年間配当は50円となり、前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。

■くら寿司 <2695>  7,500円 (+430円、+6.1%)

 くら寿司 <2695> が5日続伸。18日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位の水準を引き下げることで、株式の流動性の向上及び投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。また株式分割に伴い、株主優待制度の内容を変更すると発表した。現行制度では4月末時点の株主に対して保有株数に応じて2500円分から1万円分の食事券を贈呈していたが、分割後は保有株数に応じて2500円分から2万円分の優待割引券を贈呈することになり、優待額は実質増額になる。

■HPCシス <6597>  3,130円 (+125円、+4.2%)

 HPCシステムズ <6597> [東証M]が全般軟調相場のなかも6日続伸と上値追い鮮明。科学技術用の高性能計算システム開発を手掛け、ビッグデータ人工知能(AI)分野の研究で先駆している。2月にマテリアルズ・インフォマティクス分野の分子構造生成方法及びプログラムを特許出願しているほか、量子化学計算分野も深耕。北海道大学とは量子化学計算によって化学反応の経路を自動探索するAFIR法のプログラムライセンスに関する契約を締結したことも2月に発表しており、量子コンピューティング周辺株としてマーケットの関心を集め始めている。

■八十二 <8359>  432円 (+16円、+3.9%)

 地銀株が軒並み高、八十二銀行 <8359> や岩手銀行 <8345> 、青森銀行 <8342> 、福井銀行 <8362> などに買いが流入し値を飛ばした。前日18日の米10年債利回りが一時1.75%台に上昇した。これを受け、長短金利差拡大による業績改善期待が浮上し、米国ではJPモルガン・チェースなどが買われ、日本では三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などメガバンクが上昇。この流れのなか、地銀株にも買いが流入した。地銀の場合、SBIホールディングス <8473> を中心とした再編思惑が強まっていることも買い材料となった。

■クリーマ <4017>  4,550円 (+165円、+3.8%)

 クリーマ <4017> [東証M]が大幅反発。19日午後2時ごろ、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が19億3700万円から20億6200万円(前の期比35.9%増)へ、営業利益が1億6200万円から2億2600万円(同4.7倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症に伴う巣ごもり消費や、クリエイター及び生活者のオンラインシフトの加速などで、主力のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」の流通総額が大幅に伸長したことが要因としている。なお、最終利益は第4四半期に自己新株予約権消却損5400万円を特別損失として計上したことから、1億9800万円から1億7800万円(前の期2800万円の赤字)へ下方修正した。

■アクリート <4395>  1,380円 (+51円、+3.8%)

 アクリート <4395> [東証M]が大幅反発。19日の午前中、通信アプリの「LINE」が、利用者の個人情報を業務委託先の中国企業がアクセスできる状態にしていた問題に関して、武田良太総務大臣が総務省がLINEを通じて提供している行政サービスの運用を停止する考えを示しており、その代替としてSMSを利用したサービス提供が広がるとの思惑から買われたようだ。

■ポールHD <3657>  1,400円 (+44円、+3.2%)

 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が4日続伸し、連日の昨年来高値更新となった。米運用会社のダルトン・インベストメンツが18日の取引終了後、財務省に大量保有報告書を提出したことで、ダルトンのポールHD株式保有割合が5.03%となり、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入ったようだ。なお、報告義務発生日は3月15日。

■ヴィス <5071>  686円 (+21円、+3.2%)

 ヴィス <5071> [東証M]が大幅反発。18日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、3月25日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更されることになったと発表しており、これが好材料視された。同社は、オフィス空間のデザイン提供を中心に、グラフィックデザインやWEBデザインなどオフィスに存在する全てのデザインを手掛けるデザイナーズオフィス事業が主力。21年3月期単独業績予想は、売上高81億7500万円(前期比12.1%減)、経常利益4億7400万円(同48.8%減)を見込んでいる。

■野村不HD <3231>  2,707円 (+81円、+3.1%)

 野村不動産ホールディングス <3231> が5日続伸。18日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を5800億円から5820億円(前期比14.0%減)へ、営業利益を710億円から740億円(同9.7%減)へ、純利益を370億円から400億円(同18.2%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症による業績への影響が想定よりも軽微であることに加えて、全社的な経費抑制及び原価低減などの収益改善施策が寄与する見通し。

■シルバライフ <9262>  2,128円 (+57円、+2.8%)

 シルバーライフ <9262> が5日続伸。18日の取引終了後、余剰生産品を活用した冷凍総菜セットのネット販売を開始したと発表しており、これが好感された。同社ではこれまで、余剰製造分は費用をかけて廃棄せざるを得ず、また工場も冷凍設備や保管設備に乏しく商品化することができなかったが、提携先で新たな冷凍倉庫が確保できたことから、2月から総菜の詰め合わせセットとして提供を始めたという。これにより、20年7月期の年間廃棄率は製造量全体に対して平均で8.1%だったが、直近の21年2月の廃棄率は5.5%に低減することができたとしている。

■ビーグリー <3981>  1,525円 (+37円、+2.5%)

 ビーグリー <3981> が9日続伸。19日午後1時ごろ、スマートフォンゲーム「無職転生 ~ゲームになっても本気だす~」を3月27日に配信開始すると発表しており、これが好感された。同ゲームは、放送中のテレビアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」のシリーズ初となるスマートフォンゲーム。テレビアニメは、引きこもりのニートだった主人公が転生先の剣と魔法の世界で、さまざまな出会いを経て前世のトラウマを乗り越えていくファンタジーな物語。そのスマホゲームである同ゲームは、主人公の「ルーデウス」をはじめ「ロキシー」「シルフィエット」「エリス」などのキャラクターたちがゲームだけの描き下ろしイラストで登場し、自分だけのパーティーを組んで冒険の世界へ乗り出すという。なお、事前登録者数は既に30万人を突破しているという。

■三菱UFJ <8306>  659.4円 (+12.4円、+1.9%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが堅調な値動き。前日18日の米国株市場では米10年債利回りが1.7%台に急上昇したことを受けて主要株価指数が軟調となったが、ゴールドマン・サックスやJPモルガン、シティグループなど大手金融株は逆行高となった。米国事業を展開するメガバンクにとっても運用利ザヤの拡大期待から買いが優勢となった。

■日テレHD <9404>  1,591円 (+27円、+1.7%)

 日本テレビホールディングス <9404> が3日続伸。SMBC日興証券が18日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1300円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。高視聴率を誇る同社は、テレビ広告需要のコロナ禍からの急回復の恩恵を同業他社以上に享受するものと同証券では予想。主力の地上波テレビ放送のスポット広告収入が同証券の想定を上回るペースで回復し拡大が見込まれることや、番組制作費を中心とした費用削減効果も同証券の想定を上回ると予想されることから、21年3月期の営業利益予想を285億円から345億円へ、22年3月期を同330億円から450億円へ引き上げた。

■クスリアオキ <3549>  8,800円 (+130円、+1.5%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が3日ぶりに反発。同社は18日取引終了後に、21年5月期第3四半期累計(20年5月21日-21年2月20日)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比19.8%増の132億4500万円となり、通期計画165億円に対する進捗率は80.3%となった。売上高は同2.3%増の2268億7500万円で着地。新型コロナウイルス感染症の防止対策からマスクや消毒液などの売り上げが伸びたほか、外出自粛に伴う食料品・日用品などの需要も増加した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■フロンテオ <2158>  817円 (+12円、+1.5%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が10日続伸。18日の取引終了後、東京女子医科大学先端生命医科学研究所先端工学外科学分野(FATS)と、論文探索AIシステム「Amanogawa(特許・商標出願中)」の教育・研究機関向けアカデミックプランについてライセンス契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。Amanogawaは、概念の検索を特徴としており、専門分野による表現や用語の違いなどの影響を受けずに論文を探索することが可能となっている。現在、FATSと東京女子医科大学新生児科が共同で取り組んでいる医療機器研究にAmanogawaが適していることから、今回の導入に至ったという。なお、同件はAmanogawaを医療機器領域の研究に活用する初の事例となる。

■ノザワ <5237>  721円 (+10円、+1.4%)

 ノザワ <5237> [東証2]が9日続伸。19日午後1時ごろ、20円を予定していた21年3月期の期末一括配当を30円に引き上げると発表しており、これが好感された。なお、前期実績に対しては5円の増配となる予定だ。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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