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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ブイキューブ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ブイキューブ <3681>  2,522円 (+128円、+5.4%)

 ブイキューブ <3681> が急反発。8日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を15万株(発行済み株数の0.61%)、または3億円としており、取得期間は3月9日から3月31日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を図ることが目的としている。

■帝国電 <6333>  1,281円 (+64円、+5.3%)

 帝国電機製作所 <6333> が大幅高で4日ぶりに反発。8日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を80万株(発行済み株数の4.06%)、または8億円としており、取得期間は21年3月9日から22年3月8日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的としている。

■Mラインズ <3901>  2,362円 (+107円、+4.8%)

 マークラインズ <3901> が大幅高で3日続伸。8日の取引終了後に発表した、2月の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比60社増の3745社となり、1月の48社増から増加企業数が拡大したことが好感された。

■メイコー <6787>  2,430円 (+84円、+3.6%)

 メイコー <6787> [JQ]が大幅高で4日続伸し、昨年来高値を更新した。8日の取引終了後、3月8日付で東京証券取引所本則市場への市場変更の申請を行ったと発表したことが好感された。同社は現在、ジャスダック市場に上場しているが、社会的信用力の一層の向上や投資家層の拡大、財務戦略の多様化のためには東証1部への上場が望ましいと判断したという。なお、市場変更申請に対する東京証券取引所の承認の可否や時期については現時点では不確定としている。

■トヨタ紡織 <3116>  1,785円 (+56円、+3.2%)

 トヨタ紡織 <3116> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し目標株価を2100円から2400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、収益力の向上及び拡販進展の確度の高まりを引き続き評価。21年3月期の営業利益予想を400億円から510億円へ、22年3月期を同640億円から750億円へ上方修正しており、従来想定を大幅に上回る業績回復基調の一方、流通株式比率充足のための需給悪化などもあり株価は依然割安感が大きいと判断しているという。

■SBG <9984>  10,130円 (+312円、+3.2%)

 ソフトバンクグループ <9984> が大幅反発。前日8日の下落分を帳消しにする形となった。売買代金も活況で後場寄り早々既に1100億円を超えており、上場企業のなかで2位の任天堂 <7974> の約2倍と大差をつけての首位。ここ米国株市場では長期金利上昇を背景にハイテク株が売られる流れとなっており、米ナスダック総合指数の下げが目立つ状況にある。ナスダック指数との連動性が高い同社株にとってはマイナス材料だが、市場では「機関投資家による空売りの買い戻しなどが寄与している」(中堅証券ストラテジスト)との見方が出ている。

■三菱商 <8058>  3,141円 (+96円、+3.2%)

 三菱商事 <8058> が商い増勢のなか3100円台に乗せ新値街道を走るほか、伊藤忠商事 <8001> 、丸紅 <8002> なども連日の昨年来高値更新と総合商社株が上値追い態勢にある。市場では「原油市況だけでなく銅や穀物などコモディティ市況全般の上昇で商社株のビジネスチャンスが高まっている。また指標面からも割安でバリュー株投資の流れに乗るセクターとして大口の資金が集まっている」(ネット証券マーケットアナリスト)という。配当利回りも三菱商は4.3%前後と高く、3月期末を前に配当取り狙いの買いも引き寄せたもようだ。

■トヨタ <7203>  8,189円 (+228円、+2.9%)

 トヨタ自動車 <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株が上値指向を強めている。米国ではバイデン政権が打ち出した大型の追加経済対策や新型コロナワクチンの普及加速を背景に景気回復への期待感が一段と高まっているが、それを背景に長期金利が上昇傾向にあり、米10年債利回りが再び1.6%台に浮上するなどマーケットの注目を集めている。日米金利差拡大の思惑から9日の外国為替市場ではドル買いの動きが強まり、1ドル=109円近辺までドル高・円安が進んだ。これを背景に、東京市場では為替感応度の高い自動車セクターの株価に押し上げ効果が働いた。また、半導体不足による生産調整の影響が出ているとはいえ、米国や中国をはじめ世界的に自動車販売が急速に回復していることも追い風材料となっている。

■飯田GHD <3291>  2,583円 (+66円、+2.6%)

 飯田グループホールディングス <3291> が続伸し連日の昨年来高値更新となった。8日の取引終了後、31円を予定していた21年3月期の期末配当予想を35円に引き上げると発表したことが好感された。年間配当は66円となり、前期実績に対しては4円の増配となる予定だ。

■住友化 <4005>  561円 (+13円、+2.4%)

 住友化学 <4005> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し目標株価を850円から1000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。新たに公表された医薬品セグメントにおけるファイザーからの契約一時金6億5000万ドルの収益計上方針(一部のコストを差し引いた後、6年間にわたり繰延収益計上)を踏まえ、同証券では21年3月期のコア営業利益予想を1860億円から1430億円へ減額したが、一方で22年3月期は同1910億円から2300億円へ上方修正した。また、石油化学製品市況上昇のメリットが最も大きい企業として注目しているという。

■イリソ電子 <6908>  5,290円 (+110円、+2.1%)

 イリソ電子工業 <6908> が反発、一時300円高の5480円まで上値を伸ばし2月3日につけた5430円を払拭、約1ヵ月ぶりに昨年来高値更新となった。電子機器用コネクターを生産し、車載用を主力としている。コネクターは世界的な自動車販売の好調が追い風となっているほか、電気自動車(EV)向けにパワー系コネクターの需要旺盛で収益を押し上げている。21年3月期業績は営業利益が従来予想の27億円から32億5000万円(前期比30%減)に大幅増額している。22年3月期営業利益については回復が加速し、「19年3月期実績の60億円(今期予想比85%増)前後への大幅な伸びが見込まれる」(中堅証券アナリスト)という見方も出ている。

■アドヴァン <7463>  1,036円 (+20円、+2.0%)

 アドヴァン <7463> が6日ぶりに反発。8日の取引終了後、14円を予定していた期末配当を15円に引き上げると発表しており、これが好感された。年間配当は29円と前期実績に対しては1円の増配になる予定で、3期連続の増配となる。

■三菱UFJ <8306>  591.7円 (+10.7円、+1.8%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> のメガバンク各社がいずれも買い優勢の展開。そのなか三菱UFJは連日の昨年来高値更新と気を吐いた。米国では景気回復期待を背景に米10年債利回りの上昇傾向が顕著となっており、前日8日は再び1.6%台に浮上する場面があった。これを受けてゴールドマン・サックス、JPモルガンなど大手金融株が軒並み上昇し、全体相場に寄与した。米国事業を展開するメガバンクは運用利ザヤの拡大が見込まれ、この流れに追随している。また、3月期末を控えメガバンクの配当利回りの高さも注目され、配当権利取りの動きも株高を後押ししている。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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