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【市況】<マ-ケット日報> 2021年3月9日

 9日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比284円高の2万9027円だった。今週中にも米追加経済対策が成立するとの期待から景気敏感株を中心に買いが入った。1ドル=109円台に入った円安も好感されて上げ幅は300円を超える場面も。一方、米長期金利上昇を嫌気してPERの高いグロース株には利益確定売りが出て指数の伸びは13時以降はストップ。日経平均は上値にある25日移動平均線(2万9378円)をなかなか越えられずにいる。

 昨日の米国市場は追加経済対策の成立が近づいてきたことからダウ平均は続伸した。米上院が6日に可決したこの法案は下院で審議されて今週中にも成立する見通し。現金給付によって個人消費の押し上げ期待される。また、米国ではワクチン接種が進み地域によって行動制限が緩和されることもプラスに。一方、懸案の長期金利は依然として上昇傾向にあり、高PER銘柄の多いナスダック指数は2%を超える大幅反落となっている。

 さて、東京市場は米景気回復への期待感などからバリュー株中心に買われて日経平均は反発へ。東証1部上場の84%の銘柄が上昇するなど目先の底入れ感が強まっている。金利上昇はグロース株には今のところ逆風となっているが、景気回復が本物となってくることで物色範囲は逆に薄く広く厚みが増すようになっている。そのためチャート上ではトピックスが早くも25日移動平均線をクリア。一足先に基調回復を示している。(ストック・データバンク 編集部)

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