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【市況】東京株式(大引け)=284円高、米景気回復期待と円安など追い風

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 9日の東京株式市場は日経平均が上下に不安定な値動きとなったが、後場は買いに厚みが加わり下値を切り上げる展開で2万9000円台を回復して引けた。

 大引けの日経平均株価は前営業日比284円69銭高の2万9027円94銭と4日ぶり反発。東証1部の売買高概算は16億2114万株、売買代金概算は3兆2706億円。値上がり銘柄数は1848、対して値下がり銘柄数は302、変わらずは44銘柄だった。

 きょうの東京市場は、強弱感が対立し上下に荒い値動きとなったものの、総じて買い意欲の強さが目立つ地合いとなった。前場は前日終値をはさみ右往左往する展開だったが、後場は一段高でスタートし、いったんは戻り売りに伸び悩むも後半にかけじりじりと下値を切り上げた。米国株市場では追加経済対策を背景とした景気回復期待が高まる一方で、長期金利の動向に神経を尖らしハイテク株への売りが目立った。その流れは東京市場も波及している。ただ、下げたのはハイテクセクターの一角で全体的には押し目買いニーズが旺盛だった。為替が円安に振れたこともプラス材料。中国系の政府系ファンドが株価対策に動いているとの一部メディア報道もあり、全体株価の上昇を後押しした。値上がり銘柄数は1800を上回り、東証1部全体の84%の銘柄が上昇した。売買代金は3兆2000億円台に膨らんだ。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が群を抜く売買代金をこなし高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクへの買いも目立った。トヨタ自動車<7203>が大きく買われ、武田薬品工業<4502>も堅調。ワタベウェディング<4696>がストップ高に買われたほか、安永<7271>、大紀アルミニウム工業所<5702>、インプレスホールディングス<9479>なども値上がり率上位に食い込んだ。

 半面、任天堂<7974>が売られ、ソニー<6758>、日本電産<6594>、キーエンス<6861>なども値を下げた。レーザーテック<6920>も軟調。パナソニック<6752>が急落したほか、日立造船<7004>の下げも目立つ。ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が下落、東洋インキSCホールディングス<4634>、浜松ホトニクス<6965>なども売りに押された。

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2021年03月09日 17時07分

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