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【市況】<マ-ケット日報> 2021年3月3日

 3日の市場は日経平均が反発。終値は前日比150円高の2万9559円だった。前日の米株安は昨日に織り込んでいたため反応はなし。逆に下げ幅がある程度限られたことから先物中心に買い戻す動きが先行した。その後は上値の重さから一時マイナスに転じる場面があったが、市場の押し目買い意欲は強く後場から再び買い優勢に持ち直している。武田薬が米モデルナのコロナワクチンの製造販売承認を週内にも申請すると伝わったことも安心感につながった。

 昨日の米国市場は前日に急伸した反動からダウ平均は反落した。前日の上げ幅が本年最大だったことや長期金利の下げ止まりを警戒してこの日は目先筋の手じまい売りが優勢に。特にハイテク株の下げが大きくなったことが投資家心理を重くさせたようだ。期待される追加経済対策は来週にも成立する見通しだが、ここまで材料としてかなり織り込んでおりインパクトは限られそうである。むしろ金利動向に注目する向きが増えている。

 さて、東京市場は鉄鋼、造船、非鉄、化学、海運などオールドエコノミー株中心に底堅い展開となり、じわりと下値を切り上げる強含みの状態となっている。景気回復が今春以降も見込まれるため、資金は緩やかながらも持続的に市場に入ってくる状況だ。日経平均はチャート上でも25日移動平均線(2万9277円)にサポートされ上昇基調を維持。年度末を控え上値は重いが下値の安定感も際立っている。(ストック・データバンク 編集部)

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