市場ニュース

戻る
 

【市況】<マ-ケット日報> 2021年3月2日

 2日の市場は日経平均が反落。終値は前日比255円安の2万9408円だった。前日の米株高や1ドル=107円近くまで進んだ円安を材料に朝方は買いが先行。日経平均は300円を超える上げ幅で3万円の大台に迫った。しかし、短期的な戻りの速さと3万円前後の売り物の多さが警戒され9時半以降は失速。その後は時間外取引の米株先物の下げもあってマイナス圏に落ち、さらに上値の重さを嫌気した売りで下げ幅を拡大させてしまった。やはり3万円のカベは厚く、大台回復には今のレンジで値固めが必要となりそうだ。

 昨日の米国市場は新型コロナワクチンの早期普及期待からダウ平均は大幅反発した。米FDAが製薬大手J&Jの開発した1回接種型ワクチンの緊急使用を承認。本日にも接種が始まるとのことでワクチン浸透が早まるとの期待が高まった。2月のISM製造業景況感指数が市場予想を上回ったことも買い材料に。経済正常化への期待が高まり指数を一段と押し上げている。特に下落の目立っていたナスダック指数の上げが大きく目先の調整一巡感を強めている。

 さて、東京市場は日経平均の3万円近辺での戻り売りに押され自律的な反落へ。現状では3万円以上を急いで買う理由が薄れており、実際に上値を買う主体も買い戻し以外には減っている。東証1部の出来高も減っており目先はレンジを形成する動きに移行しそうだ。チャート面では下値25日移動平均線(2万9247円)、上値10日移動平均線(2万9904円)に挟まれた展開となりそう。(ストック・データバンク 編集部)

株探からのお知らせ

    日経平均