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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

小僧寿し <日足> 「株探」多機能チャートより

■小僧寿し <9973>  69円 (+18円、+35.3%)

 小僧寿し <9973> [JQ]が急反騰。1日午後2時20分ごろ、未定としていた21年12月期の連結業績予想を発表しており、売上高66億1700万円(前期比7.9%増)、営業利益1億4500万円(同2.5倍)、純利益1億3700万円(同5.0倍)と大幅増益を見込みむとしたことが好感された。「持ち帰り寿し事業等」「デリバリー事業」が引き続き堅調に推移していることや、25年までに300店舗のデリバリーサービス展開(20年12月末時点において80店舗出店済)を目標とするデリバリー事業の新規出店を実施予定であることなどを考慮したという。

■マツキヨHD <3088>  4,770円 (+590円、+14.1%)

 東証1部の上昇率トップ。マツモトキヨシホールディングス <3088> が急反騰。前週末2月26日の取引終了後、ココカラファイン <3098> と経営統合契約を締結したと発表しており、これが好感された。10月1日付でマツキヨHDを株式交換完全親会社、ココカラFを株式交換完全子会社とする株式交換を行うといい、株式の割当比率はココカラF株1株に対して、マツキヨHD株1.7株としている。なお、同株式交換の効力発生を条件に、マツキヨHDは「マツキヨココカラ&カンパニー」に商号変更する予定という。

■アイピーエス <4390>  3,255円 (+336円、+11.5%)

 東証1部の上昇率3位。アイ・ピー・エス <4390> が急反騰。同社は1日朝方、子会社のInfiniVANがフィリピン国家通信委員会から1.5ギガヘルツ帯の周波数帯(20メガヘルツ×2)を新たに割り当てる通知書を受領したと発表。これによる今後の展開などが期待されたようだ。現在InfiniVANに割り当てられている周波数帯は3.7ギガヘルツ帯と24ギガヘルツ帯の2種類で、これらの周波数帯は5G技術の特性である高速・高信頼性・低遅延・同時多数接続という長所を発揮できる性質を持つ半面、波長が短すぎることからサービス地域を広げるためには多数の基地局を必要とするなどの課題がある。新たに割り当てられる1.5ギガヘルツ帯は、相対的に波長が長いため電波が届きやすいほか、4Gの主要な携帯電話が対応していること、技術的に成熟しているといった長所がある。5Gがその技術的能力を最大限に発揮するまでには今後数年間を要するとみられており、それまでの間は従来の4G技術と新規の5G技術が併用されていく見込みだという。

■高度紙 <3891>  3,415円 (+310円、+10.0%)

 ニッポン高度紙工業 <3891> [JQ]が大幅高で3連騰。前週末に日経平均が1200円強の急落となる場面でも上値指向を堅持しており、その頑強な値運びに注目が集まった。アルミ電解コンデンサー向けにセパレーター(絶縁紙)を生産、世界シェア6割という圧倒的な商品競争力を有している。21年3月期営業利益については期中2度にわたる増額修正を行い、直近開示した予想で前期比2.5倍の25億円を見込んでいる。米中両国をはじめとする自動車販売の回復を背景に車載向け需要が急増、電池用セパレーターでは海外で電気二重層キャパシタ向けなどが伸びて収益に貢献している。今後中期的にも世界的なエコニーズを追い風に風力向けなどを中心に需要獲得が見込まれている。

■神栄 <3004>  1,473円 (+114円、+8.4%)

 神栄 <3004> が急反発。1日午前10時ごろ、厚生労働省が各自治体へ供給する、各市区町村の医療機関などの接種会場で使用される新型コロナワクチン保管用ディープフリーザーに、ツインバード工業 <6897> [東証2]の「SC-DF25WL」5000台の追加採用が決定し、これに同社子会社である神栄テクノロジーの温度ロガー「TempView GT002-T-DF」が採用されたと発表しており、これが好感された。これにより、既に受注している5000台とあわせて、新型コロナワクチンのディープフリーザー温度計測・管理用として温度ロガー計1万台を受注したことになるという。また、新型コロナワクチンの全国各地の冷蔵冷凍倉庫内における温度計測・管理にも、神栄テクノロジーの「TempView GT001-T」(温度センサ内蔵型)が採用されることが決まったとしており、これも好材料視された。

■Genky <9267>  3,585円 (+275円、+8.3%)

 Genky DrugStores <9267> が大幅反発。2月26日の取引終了後に発表した2月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比8.9%増と4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。標準化された300坪のレギュラー店が同13.9%増となるなど全体の業績を引き続き牽引した。なお、全店売上高は同18.1%増だった。

■明和地所 <8869>  707円 (+54円、+8.3%)

 明和地所 <8869> が急反発、昨年来高値を大幅更新した。首都圏を中心としてマンションの「クリオ」ブランドを展開、コロナ禍でのテレワーク導入や巣ごもり化など、住宅に対する意識変化や住み替え志向の高まりを捉え収益を伸ばしている。21年3月期営業利益は前期比9割増の31億円と急拡大を見込むが、第3四半期時点で通期計画を大幅超過しており、一段の上振れが濃厚とみられている。PERは1日時点、依然として7倍台でPBRも0.6倍台と割安さが際立つ。配当利回りも4%を大幅に上回っている。

■SKジャパン <7608>  476円 (+36円、+8.2%)

 エスケイジャパン <7608> が急反発。2月26日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を52億円から54億円(前期比18.2%減)へ、営業利益を1億5000万円から2億2000万円(同63.9%減)へ、純利益を1億5000万円から2億7500万円(同47.8%減)へ上方修正したことが好感された。2度目の緊急事態宣言の業績への影響が想定を下回ったことに加えて、人件費、旅費交通費など諸経費の更なる削減効果が要因。また、税効果会計における繰延税金資産の計上の見直しも寄与する。

■藍沢 <8708>  906円 (+68円、+8.1%)

 藍澤證券 <8708> が急反発。2月26日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を150万株(発行済み株数の3.72%)、または18億円としており、取得期間は21年3月1日から22年2月28日まで。資本効率の向上と株主還元の充実を図り、機動的な資本政策を遂行することが目的としている。

■エムケー精工 <5906>  554円 (+41円、+8.0%)

 エムケー精工 <5906> [JQ]が急反発。2018年1月以来、約3年2ヵ月ぶりの高値圏に浮上した。ガソリンスタンド向け洗車機などをはじめ自動車業界向けメカトロ製品技術で業界を先駆するほか、小型精米機や電気せいろといったニッチな調理家電で定評があり、巣ごもり消費需要を捉え足もとの業績は会社側の想定を上回る好調ぶりだ。20年4-12月期営業利益は前年同期比26%増の16億9000万で通期計画を既に60%も上回っている。

■アズ企画設計 <3490>  1,401円 (+101円、+7.8%)

 アズ企画設計 <3490> [JQ]が続急伸。同社は埼玉県を地盤に中古不動産を収益化して投資家に販売する事業を主力とする。コロナ禍にあっても需要は堅調で取り扱う中古不動産の価格帯引き上げ効果が寄与して、売上高の伸びが顕著となっている。26日取引終了後、これまで非開示だった21年2月期の売上高予想を発表したが、前期比37%増の75億4000万円と急拡大を見込んでおり、これを受けて物色人気が集中した。

■スシローGH <3563>  4,250円 (+265円、+6.7%)

 スシローグローバルホールディングス <3563> が急反発。2月26日の取引終了後、吉野家ホールディングス <9861> から京樽の全株式を4月1日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。京樽が展開する「京樽」は、テイクアウト寿司市場で高い知名度を誇り、好立地に出店していることから、テイクアウトの強化に加えて、首都圏・関東圏での店舗網拡充などを図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件が業績予想に与える影響は現在精査中としている。

■NFKHD <6494>  138円 (+8円、+6.2%)

 NFKホールディングス <6494> [JQ]が急反発。2月26日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したことにより、21年3月期業績に投資有価証券売却益約2700万円を特別利益として計上すると発表しており、これが好材料視された。なお、21年3月期業績予想は他の要因も含めて精査中としている。

■淀川鋼 <5451>  2,327円 (+133円、+6.1%)

 淀川製鋼所 <5451> が4日ぶりに急反発。前週末26日の取引終了後、発行済み株式数の2.79%にあたる100万株の自社株を3月31日付で消却すると発表しており、これを材料視する買いが入った。また同時に、株主優待制度を拡充するとしたことも好感された。現行制度では毎年3月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、保有株数と保有年数に応じて1000円から6000円相当のカタログギフトを贈呈していたが、21年3月31日時点の株主から保有株数と保有年数に応じて2000円から8000円相当のカタログギフトを贈呈するとしている。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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