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【市況】<マ-ケット日報> 2021年3月1日

 3月最初の取引となる本日の市場は日経平均が大幅反発。終値は前週末比697円高の2万9663円だった。前週末の米国市場で長期金利の上昇が一服し、ハイテク株を中心に買い戻された流れを引き継いだ。直近の急落で値頃感が出たことも個人の買いを誘った様子。先週末の急落で日銀がETF買い入れを実施していたことも安心感につながった。チャート上では25日移動平均線(2万9216円)を回復し急落トレンドを早々に止めている。

 前週末の米国市場は欧米やアジアの相場下落を受けてダウ平均は大幅続落した。もともと長期金利の上昇を嫌気して売られていたところがあるが、この日は金利上昇が一服し、高PER銘柄の多いナスダック指数の方は反発している。全体的に週末ということもあって利食い優先の動きが景気敏感株中心に拡大。ヘッジファンドが損失確定のための売りを出す動きが指数の下げを加速させた面があるようだ。

 さて、東京市場は日経平均が急反発して目先の下げ止まり感を出してきたが、先週末の下げ幅の半分強しか埋めておらず、どこかにまだ疑心暗鬼のような部分が残っている。新興市場の戻りも鈍く実需というよりは買い戻しで上げている様子が窺える。金利上昇で株価の割高感が一度意識されたことで、先週途中までのような勢いはなかなか取り戻せないだろう。当面は3万円手前までの範囲でもみ合う展開が予想される。(ストック・データバンク 編集部)

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