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【市況】26日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、長期金利の上昇が一服

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、長期金利の上昇が一服

ダウ平均は469.64ドル安の30932.37ドル、ナスダックは72.91ポイント高の13192.34で取引を終了した。

長期金利上昇への警戒から、寄り付き後、下落した。月末でヘッジファンドなどが損失確定のための持ち高解消に動いたなどとの憶測も重しとなり、ダウは終日軟調。米国債相場が行き過ぎ感などから反発し、金利が低下に転じたため足元で大きく下げていたアップルやマイクロソフトなどを中心にハイテク株が買い戻され、ナスダック総合指数は概ねプラス圏で推移した。セクター別では、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、エネルギーや銀行が下げた。

ネット通販のエッツイ(ETSY)は予想を大幅に上回る決算を発表し、上昇。代替肉製品を手掛けるビヨンドミート(BYND)は、決算で売上高が予想を下回ったものの、ファーストフードチェーンを運営するマクドナルド(MCD)とヤム・ブランズ(YUM)との戦略的提携を発表したことが好感され上昇した。一方で、靴販売のフットロッカー(FL)は、決算で売上高が予想に届かず、さらに既存店売り上げ高が予想外に減少したことが嫌気され急落。前日引け後に決算を発表した顧客情報管理のセールスフォース(CRM)は22年通期の1株利益見通しが市場の予想に届かず下落した。

連邦準備理事会(FRB)が物価動向を測るうえで重視する1月の米個人消費支出物価指数のコアは前年比で1.5%の上昇。追加の現金給付や新型コロナの感染が減ったことで消費が押し上げられた。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:ドル・円は一時106円69銭、安全逃避的なドル買い強まる

26日のニューヨーク外為市場でドル・円は106円22銭から106円69銭まで上昇し、106円57銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している1月コアPCE価格指数は予想外に上昇し、2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値も予想を上回ったため、ドル買いが続いた。

ユーロ・ドルは1.2141ドルまで上昇後、1.2062ドルまで下落し、1.2073ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)メンバーのビスコ伊中央銀行総裁は、「金融緩和の解除には著しい回復を待つ必要がある」と指摘し、ギリシャ中央銀行のストゥルナラス総裁は、「市場沈静化のために、国債購入を増やすべき」と提案したことから、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は129円39銭まで上昇後、128円56銭まで下落。ポンド・ドルは1.3913ドルから1.3987ドルまで上昇。英中央銀行のホールデンMPC委員が「インフレに油断するリスク」を警告したため、ポンド買いが優勢となったが、ラムスデン副総裁は「金融緩和解除のハードルは高い」と指摘したことから、ポンドは伸び悩んだ。ドル・スイスは0.9045フランから0.9102ランまで上昇した。



■NY原油:大幅反落、株安やドル高を嫌気

26日のNY原油先物4月限は、大幅反落(NYMEX原油4月限終値:61.50 ↓2.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比-2.03ドルの61.50ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは61.34ドル-63.57ドル。アジア市場からじり安となり、ニューヨーク市場では欧米株安やドル高を嫌気してポジション調整的な売りが一段と強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引で61.34ドルまで下落した。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 34.71ドル -1.22ドル(-3.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 76.87ドル -1.56ドル(-1.99%)
ゴールドマン・サックス(GS)319.48ドル -8.28ドル(-2.53%)
インテル(INTC) 60.78ドル +0.38ドル(+0.63%)
アップル(AAPL) 121.26ドル +0.27ドル(+0.22%)
アルファベット(GOOG) 2036.86ドル +5.50ドル(+0.27%)
フェイスブック(FB) 257.62ドル +2.93ドル(+1.15%)
キャタピラー(CAT) 215.88ドル -5.94ドル(-2.68%)
アルコア(AA) 24.55ドル -1.01ドル(-3.95%)
ウォルマート(WMT) 129.92ドル -2.03ドル(-1.54%)
《ST》

 提供:フィスコ

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