市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ファストリ、JAL、仮想通貨関連

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファーストリテイリング <9983>  106,950円  +4,300 円 (+4.2%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>が寄り付きから大口の買いを集め大幅高、4300円高と異彩を放つ上げ足で上場来高値を大幅に更新した。きょうで9連騰となり、この間に株価を1万5300円あまりも上昇させている。日経平均寄与度の高い値がさ株で日経平均先物を絡めたインデックス買いの影響が株価急騰の背景にある。時価総額は既に11兆円を超えているが、「日銀のETF買いによる吸い上げ効果もあって品薄感が強い」(ネット証券マーケットアナリスト)という。日経平均は上値の重い展開となっているが、同社株1銘柄で一時120円以上押し上げる格好となり、日経平均のプラス圏維持に貢献している。

■エービーシー・マート <2670>  6,330円  +160 円 (+2.6%)  11:30現在
 エービーシー・マート<2670>が続伸している。17日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、最終利益を122億円から183億8000万円(前期比38.1%減)へ上方修正したことが好感されている。保有する投資有価証券を売却したことに伴い、投資有価証券売却益88億円を特別利益として計上することなどが要因としている。なお、売上高2206億円(同19.0%減)へ、営業利益178億円(同59.0%減)は従来見通しを据え置いている。

■日本航空 <9201>  2,405円  +52 円 (+2.2%)  11:30現在
 日本航空<9201>は3連騰、2月に入ってから一気に買い戻しが進み急速に上放れる展開となり市場でも注目を集めている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響が直撃し、21年3月期最終損益は従来予想を下方修正し3000億円の赤字を見込むなど厳しい状況に置かれている。しかし、株式需給面では「貸株調達による空売りなどが積み上がっていたとみられ、そのショートカバーが株価を押し上げる原動力」(国内証券ストラテジスト)になったとみられる。新型コロナワクチンの国内での接種が始まったことで、経済活動が正常化するとの思惑が株価の上げ足を助長しており、きょうは一時112円高の2465円まで上値を伸ばした。同様にANAホールディングス<9202>も上値追い態勢にあり、業種別騰落率で「空運」は東証1部33業種中で断トツの上昇率をみせている。

■セレス <3696>  4,150円  +80 円 (+2.0%)  11:30現在
 セレス<3696>が上値追い加速、カイ気配スタートとなった。同社株は今週に入り連日ストップ高を演じ、前日も目先筋の利食いを吸収し3日続伸と極めて上値指向の強い展開をみせていた。そうしたなか、17日取引終了後、同社の連結子会社マーキュリーの暗号資産交換業者登録が完了したことを発表、これが人気を後押ししている。ここ、世界的な金融緩和の流れを背景としたビットコイン価格の急騰に注目が集まっている。ビットコイン価格は5万ドル突破後も騰勢を緩めておらず、株式市場でも同関連株を物色対象とする動きが活発だ。そのなか同社は前週末12日に発表した20年12月期決算で大幅増収増益を達成、21年12月期も34%営業増益を予想するなど高成長トレンドを際立たせており、好実態と相まって投資資金の流入が勢いを増している。

■日本ケミコン <6997>  1,791円  +26 円 (+1.5%)  11:30現在
 日本ケミコン<6997>が続伸している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を1650円から2250円へ引き上げており、これが好材料視されている。レポートでは、上山社長の打ち出した業績改善策には具体性と説得力があり、かつ矢継ぎ早に打ち出す施策にはスピード感があると評価。第4四半期(1~3月)はトップラインが力強く伸長すると予想、業績急回復への確度が高まると報告している。アルミ電解コンデンサの収益性改善を考慮し、同証券の業績予想を引き上げた。

■オカムラ <7994>  1,070円  +13 円 (+1.2%)  11:30現在
 オカムラ<7994>が続伸している。17日の取引終了後、21年3月期の期末配当予想を16円から20円へ引き上げると発表したことが好感されている。なお、年間配当予想は32円(前期32円)となる予定だ。

■オリエンタルランド <4661>  18,385円  +205 円 (+1.1%)  11:30現在
 オリエンタルランド<4661>が頑強な値運びをみせている。きょうは一時460円高の1万8640円まで買われ、昨年12月14日以来約2カ月ぶりに上場来高値を更新した。新型コロナウイルス感染拡大で入園者の大幅減少を余儀なくされており、21年3月期第3四半期(20年4~12月)の営業損益は198億4000万円の赤字に落ち込んだ。ただ、10~12月期だけでみれば改善色をみせており、国内で米ファイザー製のワクチン接種が始まったことで早晩テーマパーク運営も正常化に向かうとの思惑が株価にポジティブに作用している。信用買い残は枯れた状態で直近の信用倍率は0.4倍台と売り長。株式需給面からも浮揚力が働いている。

■ペプチドリーム <4587>  5,420円  +10 円 (+0.2%)  11:30現在
 ペプチドリーム<4587>が5日ぶりに反発している。17日の取引終了後、ドイツ・バイエル社との創薬共同研究開発において、2つ目のプログラムがヒットペプチドとして設定されていたクライテリア(共同研究開発先とあらかじめ合意している生物活性及び物性などの基準の総称)を達成したと発表。これにより、バイエル社からマイルストーンフィー(金額非開示)を受け取ることになったとしており、これが好材料視されているようだ。

■日本空港ビルデング <9706>  5,180円  -240 円 (-4.4%)  11:30現在
 日本空港ビルデング<9706>が反落。17日取引終了後に公募増資や自己株処分などにより国内外で約614億円を調達することを発表した。これを受け、1株当たり利益の希薄化や株式需給の悪化が懸念されている。調達資金は羽田空港の機能向上のための設備投資資金などに充てる。発行・処分価格は3月1日から3日のいずれかの日に決定する。

■日本製鉄 <5401>  1,556円  -30 円 (-1.9%)  11:30現在
 日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など大手をはじめ鉄鋼株の下げが目立ち、全体相場の上値を重くしている。ここ米国や中国など好調な自動車販売を背景とした鉄鋼需要の回復を拠りどころに上値指向を強めていたが、8日にマドを開けて買われたあとも上値指向が続き、やや買い疲れ感が垣間見えるなか高値警戒感も意識され始めているようだ。市場では「足もとでは外国人投資家の買いが一服している。(外国人は)先物を絡め日経平均を支えながら一部の景気敏感の大型株に利益確定売りを出している感触がある」(ネット証券マーケットアナリスト)という指摘も出ている。午前11時20分現在、日経平均はプラス圏を維持しているもののTOPIXはマイナス圏で推移しており、全体指数のゆがみが目立っている。

■リミックスポイント <3825>  241円  +50 円 (+26.2%) ストップ高   11:30現在
 リミックスポイント<3825>が続急騰、前日のストップ高に続き、きょうも値幅制限上限の50円高は241円まで買われる人気となった。ビットコインは足もと5万ドルを突破した後も騰勢を緩めず、半ばマネーゲーム化しているが、今月上旬に米電気自動車(EV)大手のテスラが手元資金でビットコインを15億ドル分購入し、EV購入者の支払いを受け入れる方針も明らかにしたことで改めて注目が集まった。株式市場でも関連銘柄を物色する動きが日増しに高まっているが、そのなか、子会社で暗号資産交換所「ビットポイント」を運営している同社は、株価の値ごろ感と相まって投資資金の攻勢が先鋭化している。

■インタートレード <3747>  618円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   11:30現在
 インタートレード<3747>がストップ高。同社は証券ディーリングやFX取引など業界特化型のシステム開発や保守事業を手掛けており、暗号資産システム分野でも実績を重ねている。17日取引終了後、同社の関連会社デジタルアセットマーケッツが暗号資産交換業者として関東財務局への登録が完了したことを発表した。ここビットコイン価格の急騰を背景に株式市場でも同関連銘柄に投資家の関心が高まっており、今回の発表は関連有力株に位置づけられるインタートレの株価を強く刺激する格好となった。

■クシム <2345>  813円  +96 円 (+13.4%)  11:30現在
 クシム<2345>が急騰。17日の取引終了後、連結子会社のクシムインサイトが先端IT領域におけるシステム開発の一環として、暗号資産を対象にAPI連携による自動トレーディングシステムの開発に着手すると発表しており、これを好感する買いが入っている。クシムインサイトはソフトウェア開発の経験を活かし、累積記録データから確率的に判断、遺伝アルゴリズムや機械学習の手法を使い投資判断を行う機能の開発を検討しているという。同システムのローンチは4月中をメドとしている。同社グループでは、国内外の暗号資産交換事業者にライセンスを販売することを目標としており、業務提携先であるCAICAテクノロジーズと連携し、受注実績に結びつけていく構えだ。

■田中精密工業 <7218>  783円  +88 円 (+12.7%) 一時ストップ高   11:30現在
 田中精密工業<7218>が大幅続伸している。17日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を255億円から260億円(前期比18.8%減)へ、営業損益を12億円の赤字から3億円の赤字(前期3億2000万円の赤字)へ上方修正したことが好感されている。新型コロナウイルス感染症や半導体の供給不足による自動車生産への影響などの不透明感は残るものの、増収効果や工場合理化などによる支出抑制、販管費などの総費用圧縮に努めていることが寄与する見通し。なお、最終損益はリスク分担型企業年金制度の移行に伴う影響額が未確定なことから、11億円の赤字から未定に修正した。

■駅探 <3646>  554円  +50 円 (+9.9%)  11:30現在
 駅探<3646>が急騰している。株価は前日比17.3%高の591円まで上値を伸ばした。17日の取引終了後、マーベリック(東京都新宿区)が展開しているスマートフォン向けインフィード広告事業を譲受すると発表しており、これが好材料視されている。マーベリックのスマートフォン向けインフィード広告事業を承継する新設分割会社サークアの全株式を取得し子会社化する。取得価額は概算で8億2500万円とし、4月1日の取得を予定している。これにより、自社サービス「駅探ドットコム」の収益拡大と経路検索のユーザーデータ利活用事業の展開を目指すほか、今後も市場拡大が見込まれるアドテクノロジー領域の事業取得をすることで事業ポートフォリオ強化を図るという。

●ストップ高銘柄
 ベクター <2656>  361円  +80 円 (+28.5%) ストップ高   11:30現在
 GMO-FH <7177>  1,090円  +150 円 (+16.0%) ストップ高   11:30現在
 インバウンドテック <7031>  5,530円  +700 円 (+14.5%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均